百花繚乱! 大阪新名物「スパイスカレー」注目の4店

百花繚乱! 大阪新名物「スパイスカレー」注目の4店

2016/03/23

大阪で急増しているニューウエーブが「スパイスカレー」と言われる新ジャンル! 「欧風」でも「インドカレー」でも「タイカレー」でもない、“スパイスの魅力を引き出す”独自スタイルとは? 人気店への突撃取材と食べるべき絶品カレーをご紹介!

Yahoo!ライフマガジン編集部

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大阪スパイスカレーってどんなもの?

スパイスカレーが急増しだしたのは2012~13年頃と言われている。 

じわじわとその姿を変え、進化していった“スパイスカレー”だが、今では、とろみがある「欧風系」や、和風だしを使った「和レー」、見た目もにぎやかでインパクトのある「トッピング系」、スリランカカレー風に複数の素材を混ぜる「混ぜ系」など、細分化が進み、各店の個性がひしめき合っている。

超人気店の店主に聞く
「スパイスカレーの魅力」

旧ヤム邸 中之島洋館

ここまで拡大したスパイスカレーだが、その先駆者的存在と言えば2011年にオープンした「旧ヤム邸」(谷町六丁目)だ。

現在では「旧ヤム邸 中之島洋館」「旧ヤム鉄道」と合わせて3店舗を展開するが、実はその前身となる「ヤムカレー」(南船場・現在は閉店)の登場は、さかのぼること17年前。当時はまだスパイスカレーなんてものが受け入れられずにいた時代から、コツコツとスパイスカレーの魅力の伝道師として奮戦してきたオーナーの植竹大介さんに話を聞いてみた。

オーナーの植竹大介さんのスパイスにかける情熱はひとしお。「今後はハーブに注目したい」と話す

植竹さんは小学校6年生の時にロイヤルホストで食べた「カシミールカレー」に衝撃を受けたのがスパイスカレーとの出会いだったのだとか。

『ヤムカレー』をはじめた当時はほとんどスパイスカレーを出すお店がなかったんです。カレーと言えば欧風カレーばかりでしたね。でも、だんだんとスパイスに対する理解が広まって、今では家庭料理にもスパイスが浸透するまでになったのは、とてもうれしいです。スパイスにはプロはプロの使い方があって、家では家の使い方ができるんです。お客さんのスパイスに対する知識も深まってきていて、味だけでなく、香りや効用などについても詳しくなってきていますね」と植竹さん。

レトロな雰囲気の「旧ヤム邸 中之島洋館」。アンティーク雑貨や照明などどれもセンスが光るインテリアがそろう

昨年、ヤムカレーの流れを汲む「旧ヤム鉄道」という店を大阪駅に出店したことでさらに注目を集めている。

「今でもスパイスカレーは個性ある食べ物なので、万人受けするとは思っていません。でも、スパイスカレーとまだ出会ったことのない人に、ひとりでも多くの人にスパイスカレーの魅力を知ってほしくて。僕がはじめてスパイスカレーを食べた時と同じ感動をわかってほしくて、大阪駅への出店に踏み切ったんです」と植竹さん。

さらに、「今後スパイスはカレーだけでなく“スパイス料理”として、料理店はもちろん、カフェやバーなどでも広まっていくのではないかと予測している」と言う。

旧ヤム鉄道「月代わりカレー」4種のカレー選べる/920円。 写真は「赤い旨みを集めた豚のキーマヤゲンとオクラの陳皮ックル乗せ」と「新キャベツとブロッコリーでつくるジャンさんの美味しい野菜カレー」

まだある! 大阪の「スパイスカレー」の店

「バビルの塔」

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店主の福田さん。スパイス同様の辛口トークが刺激的!

スパイスカレーの激戦区と注目されているエリアが「裏谷四」と呼ばれる谷町4丁目界隈だ。その中でも、圧倒的支持を集める「バビルの塔」の福田タクシさんにお話を聞いてみた。ちなみに、福田さんは「裏谷四」の名付け親でもある!

「スパイスカレーはこうだ!と言った定義はない。各店の店主が多種多様なスパイスを駆使し、香りや辛さを際立たせた個性豊かなカレー。言ってみれば、どれもオルタナティブなんですよ」(福田さん)

なるほど、スパイスカレーとは“スパイスの虜になった店主達が、探求や験算を重ね、それぞれたどり着いたオルタナティブカレー”なのだ!

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あいもりのスパイスライス900円。この日はマトンキーマDX(右)と菜の花とカリフラワーのカレー(左)

「バビルの塔」はオープン4年目、今では、開店前から行列必至の超人気店。日替わりの「肉カレー」「豆カレー」があり、ライスも「スパイスライス」「玄米」がある。それぞれ、あいがけとあい飯も可能だ。

“スパイスマイスター”と呼びたいほどにスパイスを熟知している店主の福田さんが作るカレーは、薬膳効果があるのだろうか、食べた後になんだか体が少し軽くなったような気がするのも不思議な魅力だ。

「和レー屋 丁子」

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手前右が定番の「マーラーキーマ」、左奥が「今週のスペシャル 大辛麻婆和レー」のあいがけで1000円

厳選したスパイスを和風だしベースで仕上げた和風スパイスカレー「和レー」はまさに日本のカレーと言えよう。北浜にある「和レー屋 丁子」は、見た目も和テイスト。定番メニューはどんぶりに入って提供される。刺激的な辛さの奥底にどこか懐かしい和の風味を感じるはず。

「ヤドカリー」

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「ヤドカリー・辛口」(850円)にタルタルたまごトッピング+50円

とろみのある欧風系としては天満橋の「ヤドカリー」がおすすめ。国産和牛すじ肉をとろっとろになるまで煮込み、10種類以上のスパイスを使ったカレーはスパイスの華やな香りと牛肉のまろやかで深いコクがたまらない。カレーを一皿ずつ仕上げる際にも、“追スパイス”を加え、フレッシュな香りを演出しているのだとか。

取材メモ「「スパイスカレー」と一言で言っても、さまざまなスタイルがあり、定義はないことがわかった。ただ、どの店もスパイスの虜となった店主が、それぞれの黄金レシピを見つけ出し、まるでアート作品を発表するが如くにオリジナルのカレーを仕上げている。誰もが好きな普通の味ではなく、そこには個性あふれる味わいがある。それこそが、スパイスカレーが大阪の新名物といわれる所以ではないか。

取材・文・撮影=山本美和

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