滋賀・彦根市 地元食材の味と栄養を生かしたチョコレート

滋賀・彦根市 地元食材の味と栄養を生かしたチョコレート

2019/06/08

20 1 8 年1 0月に彦根市内の旧足軽屋敷でオープンしたカフェ「H a r e t o - K e t o 」。健康食品として注目されているローチョコレートの製造販売やロースイーツ講座を通して、食と健康を軸にした地域の活性化を目指しています。

中広

中広

豊富な栄養分をそのままに 健康食の大切さに気づいて

チョコレートの原料となるカカオには、動脈硬化の予防に役立つポリフェノールや、集中力を高めるフェニルエチルアミン(PEA)、食物繊維、カリウム、亜鉛といった、多くの栄養素が含まれています。これらの栄養素の損失を抑えるため、48℃以下で低温調理をしたのがローチョコレート。近年、新たな健康食品として注目されています。

「栄養価が高いカカオは、古くから病気を治す食べ物として知られていました。しかし、従来の製法では、カカオを焙煎する時の熱によって、多くの成分が破壊されるといわれています」と話すのは、カフェ「Hareto-Keto」の店主で、看護師でもある吉田理恵さん。多くの患者と接する中、健康食に関心を持つようになりました。

看護師として働きながら、ローチョコレートの魅力発信に力を入れている「Hareto-Keto」の店主・吉田理恵さん

ローチョコレートとの出合いは、2013年。京都にあるローチョコレート専門店のワークショップを受講したのがきっかけでした。「初めてローチョコレートを食べたとき、カカオ本来の豊かな風味と優しい甘さによって、心がとても満たされたように感じました」と振り返ります。2015年から、近江八幡市にあるローフード教室に通い始めました。

2017年7月には、ローフードのスクールや独立開業を支援する「日本リビングビューティー協会」が定めるローフードマイスター1級の資格を取得。「もっと多くの人にローチョコレートを知ってもらいたい」と、生まれ育った彦根市内でのカフェ開業を決意しました。「彦根らしい場所で店を構えたい」と見つけたのが、彦根藩の旧足軽屋敷で市指定文化財の村山家住宅。足軽組屋敷群の保存活動に取り組む「彦根辻番所の会」のメンバーから紹介を得ました。

約410年前の彦根城築城と同時期に建設されたという足軽組屋敷群は、当時の町並みを今に伝える貴重なエリア。吉田さんは、もともとの内装を生かした改装に取り組み、2018年10月に念願のカフェをオープンさせました。

旧足軽屋敷の雰囲気を色濃く残した外観。旧屋敷の保存と活用を通して、地域の活性化に貢献していくことも目標なのだとか
地元の優れた伝統品を積極的に取り入れ、空間の仕切りには近江布、商品提供には湖東焼の器を使っています

現在の営業は、土曜と日曜限定。濃厚なカカオの味が楽しめるローチョコレートバーや、ボンボンショコラなど、店内には常時3~4種類のローチョコレートが並びます。「ゆっくりとカカオバターを溶かしたり、練り上げたり、ローフードはとにかく時間と手間がかかります」と吉田さん。

【k i s s u i】シンプルな82% ダークローチョコレート「生粋 -kissui-」。「Hareto-Keto」の中で、カカオの味が一番感じられる商品です

甘味には白砂糖ではなく、オーガニックのココナッツシュガーや、樹液からつくるアガベシロップメープルシロップドライフルーツを使用。牛乳や卵などの動物性食品は使わず、100%植物性にこだわっています。

【d a r k  r aw  c h o c o l a t e】カカオと天然の甘味料、少量の天然塩だけでつくられたダークローチョコレート
【r aw c a c a o k u c h e n】ナッツがたっぷりのローカカオクーヘン。栄養補助食品としてもおすすめ

信楽産の無農薬抹茶を使用したホワイトチョコや、近年復活に向けての取り組みが進められている彦根りんごを使ったクランチチョコも開発。彦根ならではの食材を加えたローフードづくりに力を入れています。

【c r u n c h c h o c o l a t e】地元で採れた彦根りんごを使用しているクランチチョコ
【d a r k  p i n k  p e p p e r】ピンクペッパーを使用し、スパイシーな風味が楽しめるダークピンクペッパー

今後はロースイーツやスムージーの料理教室といった、さまざまなイベントも実施予定。その第1弾として、2月にはバレンタインデーに向けたローチョコレート講座を開催しました。

健康のための取り組みとして、ヨガ教室や、知人の助産師を招いたベビーマッサージ、親子のお話会の開催も検討しています。イベント後はローチョコレートや発酵ドリンクを楽しんでほしいと考えています。

「このカフェを、地域の皆さんが気軽に集まれる場所にしたい」と吉田さん。「栄養が足りていないと、体の調子が悪くなるだけでなく、気持ちが落ち込んでしまいます。地域の人々にもっと情報を発信して、健康づくりのお手伝いができたらうれしいです」と続けました。

ローチョコレートで健康食の大切さを伝え、地元食材の活用で地域活性化を目指すカフェ「Hareto-Keto」。趣ある店舗に足を運び、吉田さんとの会話を楽しみながら、ローチョコレートを味わってはいかがでしょうか。

この記事を書いたライター情報

中広

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中広は岐阜に本社を置く広告会社です。 地元の情報を各戸配布のハッピーメディア(R)『地域みっちゃく生活情報誌(R)』のブランドで発信しています。

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