15,000年前の縄文土器に出会える「大山ふるさと資料館」

15,000年前の縄文土器に出会える「大山ふるさと資料館」

2019/06/13

青森県には多くの縄文遺跡群があります。そのひとつ、大平山元遺跡(おおだいやまもと)からは、なんと紀元前13,000年頃の日本最古級の土器のかけら等が発掘されたそうです。と言うことは今から15,000年も前。そんな時代の貴重な品々を展示している「大山ふるさと資料館」をご紹介します。

まるごと青森

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廃校となった校舎を利用した資料館で最古級の縄文土器を

「大山ふるさと資料館」という名前からしてレトロな風情が漂っていますが、行ってみるとやはり味わいのある魅力的な建物でした。

もともとは大山小学校の校舎だったそうです。1999年3月で廃校になってしまいましたが、その校舎を活用し、2001年4月に資料館として生まれ変わりました。

こちらが入り口になります。

大山ふるさと資料館の入り口

内部にはこのような廊下が伸びています。

旧大山小学校の廊下

とても静かな空間です。ここに立っていると、こどもたちの元気でにぎやかな声がリアルによみがえってくるように感じます。

この建物が小学校だったころの品々も展示されていて、表紙に版画が載っている色あせた文集や、スキーの授業や食事風景などの白黒写真から、当時の学校生活の雰囲気が伝わってきます。

旧大山小学校の品々

そして最大の見どころであるメインの展示物、15,000年前の土器片(どきへん)がこちら。

15,000年前の土器片(どきへん)

続いて、石鏃(せきぞく)。こちらも同じく15,000年前につくられたものです。

15,000年前の石鏃(せきぞく)

石鏃とは、石でつくられた鏃(やじり)のこと。縄文時代の人たちはこのような道具をつかって、シカやイノシシといった動物を狩る生活をしていました。この石鏃は1998年の民家建て替えの際に発掘されたもので、2019年4月1日に県重宝の指定を受けたそうです。

ドキヘン。
セキゾク。

正直なところ、ただの石ころのようにも見えます。

でも、
はるか遠い時代、ここで、このような道具をつくっていた人たちがいた。

そして、それをつかって生活を営んでいた大人たちやこどもたちがいた。

そんな想像をめぐらせると、縄文時代の人たちの暮らしぶりがいっきに身近なものに感じられます。時間の大きな隔たりよりも、むしろ現代との結びつきを強く意識させられて、ついつい展示物に見入ってしまいます。

ところで、なぜこの地域から多くのモノが発掘されたのでしょう?

どうしてどこか別の場所ではなく、この場所だったのでしょう?

その秘密を解く手がかりのひとつが、頁岩(けつがん)なのだそうです。

頁岩(けつがん)

あまり聞き慣れない名前かもしれませんが、頁岩というのは、水の底にたまった泥が時間をかけて固まったもの。層のように水平に積み重なっているため、薄い板状に剥がれやすいという特徴をもっています。

大平山元遺跡があるのは蟹田川の中流。このあたりは質のいい頁岩の産地だったそうです。頁岩は縄文時代の道具づくりの材料として欠かせないものでした。縄文時代の人たちはこのエリアで良質な頁岩を手に入れ、道具づくりに励んでいたと推測されています。

そのほかの展示物としては、削器や石刃、石斧などがあり、旧石器時代の後期から縄文時代の草創期までの移り変わりをたどることができます。

石刃(ナイフ)

縄文時代だけでなく大正・昭和の民俗資料も

さて、縄文時代からいっきに現在に近づきますが、この資料館には、地域の人たちから寄贈された生活文化財、いわゆる民俗資料も保管されています。昭和時代のものが中心ですが、中には大正時代以前の資料も含まれているそうです。

まずは農業展示室。

昔の田植え機や除草機、足踏み式の脱穀機などが展示されています。

農業展示室

そのとなりは、漁業・林業展示室。

漁業・林業展示室

写真にある木製の船は、伝承技術によって2007年に製作されたものです。「津軽海峡及び周辺地域における和船製作技術」は、国の重要無形民俗文化財に指定されています。

衣食住展示室

最後は衣食住展示室。

地域の歴史や昔の暮らしぶりを物語る品々に囲まれて、時代をワープしたような、特別な気分を味わえます。

昔の駅で活躍した運賃表も展示されています。1968年頃の三厩(みんまや)駅で使用されていたものだそうです。

1968年頃の運賃表

「大山ふるさと資料館」のちかくにある大平山元遺跡には、2019年5月現在、遺跡の概要を紹介するパネルが設置されています。近い将来、青森の縄文遺跡群がユネスコ世界文化遺産に登録されたら、この大平山元遺跡にもたくさんの観光客が訪れるはず。そのときに備えて、外ヶ浜町では遊歩道や駐車場の整備など、観光客の受入体制づくりを進めていくそうです。

大平山元遺跡のパネル(顔はめパネル)
目印「ここから土器片」

紀元前13,000年に思いをめぐらせてみませんか

日本最古級の縄文土器が発掘された大平山元遺跡。

ぜひ一度この場所を訪れて、魅惑的な縄文時代に思いをめぐらせてみてはいかがでしょうか。

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