飲んだシメにも? 沖縄県民のスタミナ源「ステーキ」の名店3選

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定番から最新まで、沖縄旅行のお供に欠かせないおすすめグルメたち

2019/07/26

飲んだシメにも? 沖縄県民のスタミナ源「ステーキ」の名店3選

戦後のアメリカ文化の普及とともに沖縄では身近な食べ物として親しまれ、令和となった現代も人々にエネルギーを与え続けている「ステーキ」。もはや沖縄の食文化、はたまた沖縄の底力ともいえる「ステーキ」の老舗から近頃話題の店まで、選りすぐりの3店を一挙紹介する。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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タコライス、沖縄そば、アグー豚もいいけれど沖縄に来たからには「ステーキ」を味わって帰るべし!

沖縄では、お祝い事にも、給料日にも、自分を上げたい時にも、風邪を引きそうな時にも、飲んだ後のシメにも、兎にも角にもステーキ!

戦後、米軍の統治下にあり、いまもなおアメリカ文化が根付く沖縄で、人々のエネルギー源として親しまれ続けている「ステーキ」。最近では、〝飲んだ後の〆はラーメンよりステーキ!〟という沖縄ならではの習慣がテレビなどで紹介され、観光客もこぞってステーキ店を訪れている。ここ数年で県内各地にも続々とステーキ店がオープンし、ステーキブームに沸く沖縄で、戦後創業の老舗から巷で話題の新店まで不動の人気を誇るステーキ店をピックアップ!

\この3軒を紹介!/

1.ジャッキーステーキハウス Jack s Steak House
2.ステーキハウス88 辻本店
3.溶岩焼きステーキ やっぱりステーキ久茂地店8th

1.ジャッキーステーキハウス (那覇市西町)

60年以上にわたり変わらぬ味で沖縄の人々を魅了し続けるステーキ店の代名詞!

沖縄でステーキといったら「ジャッキー!」と人々が口を揃える人気店。戦後米軍の統治下にあり不自由を強いられた沖縄で、開業にあたり手厚く世話をしてくれた軍人の愛称が店名の由来だ
入り口には混み具合が一目でわかるユニークな信号が。赤は満席、黄色はやがて(間もなく)空席、青は空席あり。平日の夕方近くは入店も比較的スムーズ

1953年創業。詳しい説明は必要ないくらい、沖縄では言わずと知れた老舗ステーキ店。食事時や休日ともなると、店の前には長蛇の列ができ30分から1時間ほどの待ち時間になる場合もしばしば。並ぶことを敬遠しがちといわれる沖縄の人々が「並んでも食べたい」と口を揃える名店だ。

店内に張り巡らされた各界著名人のサインの数々も店の名物の一つ

店内にはミュージシャン、タレント、俳優など各界著名人のサイン色紙が一面に飾られ、ここからも人気の様子が伺える。沖縄を紹介するバラエティ番組などでお馴染みのボクシング元WBA世界ライトフライ級王者の具志堅用高氏も、帰省の際には時間を作り来店するというエピソードもあるほど。

具志堅用高氏も来店時には決まってオーダーするテンダーロインステーキ(写真はMサイズ2300円)
素朴で懐かしい味わいのクリーミーなスープとバターが染みたパン(またはライス)は老舗ステーキ店ならではの付け合わせ

ジャッキーのステーキメニューは、テンダーロインステーキニューヨークステーキの2種。テンダーロインはあっさりした味わいと柔らかさが魅力の赤身のヒレ肉で、年配の方や女性、子供まで幅広い世代に好まれる1番人気の商品だ。また、ニューヨークステーキは程よい脂身と弾力が特徴で、肉本来の味がダイレクトに感じられる、ステーキ好きにはたまらない一品。

おろしニンニクとガーリックパウダーも用意されている。冷蔵保存されているためスタッフに声がけを
まずはスタッフの長田さんおすすめの食べ方「ニンニク醤油」で味わってみて欲しい

創業時から現在まで、品質管理、調理までを家族ぐるみで行い、肉を選ぶ、切る、焼く、運ぶ、それぞれの担当が日々のチェックを欠かさない。肉は厳選されたオーストラリア産のオージービーフを使用しているが、入念な下処理を施すと仕入れた肉の4割近くがロスになってしまうこともあるとか。

テーブルにはジャッキーと兵庫県の木戸食品が共同開発した「ドリーム NO.1ステーキソース」が。香辛料、モルトビネガー、果実を配合し、濃厚で深いコクが特徴のオリジナルソースだ
さらに「ドリーム NO.1ステーキソース」をマスタードと混ぜると一気にアメリカンな風味に。これまたあと引くうまさ!

「人間に個性があるように牛も同じで1頭1頭味が違います。例え同じ工場から出荷されていても、いつも味がいいとは限りません。同じブランドだとしても毎回大丈夫ではないんです。何より、わずかな味の変化は、常連のお客さんは真っ先にわかりますから」と話すのは、創業者・長田忠彦(ながたただひこ)さんのお孫さんにあたる、長田就高(ながたなりたか)さん

一切の妥協は許さず「せっかく足を運んでくれているお客さんには良いものを提供したい」という先代の想いを今なお引き継いでいる。

現在は創業者の長田忠彦(ながたただひこ)さんの娘さんをはじめ、お孫さんの就高さんなどが店を切り盛り。アットホームな雰囲気は家族ぐるみならでは
湯気に包まれた熱々のステーキが次々と運ばれてくる光景は見ているだけでワクワクしてしまう
懐かしいアメリカ映画に登場するようなダイナー(大衆食堂)をイメージした趣ある店内

創業当時の面影がいまも色濃く残る店内は、どこか懐かしく思わずホッとしてしまう。この雰囲気を変えないでほしいとお客さんからの要望も多いそうだが、長田さんは「時代の流れとともに変えないといけないシステムもある」と真剣な表情を見せる。古き良き部分や、人対人でしか生み出せない温かさは残していきたいと、人気店となった今も自問自答の日々だ。

それでも「味、人、店、全部揃ってこそジャッキー。全部揃わないと美味しくないでしょう」とにこやかに話す長田さん。変わらぬ味、懐かしさが残る店内、家族ぐるみならではの人情味、三拍子揃ったジャッキーらしさが長年の人気の秘訣のようだ。

2.ステーキハウス88 辻本店(那覇市辻)

20種類以上のステーキと多彩なメニューが魅力の老舗ステーキ店

かつて〝ステーキ街〟と呼ばれたこの地区で現在も営業を続けているのはステーキハウス88 辻本店を含め2店舗のみ

戦後間もない1950年代からステーキ店が立ち並び、当時“ステーキ街”とも呼ばれていた那覇市辻の歓楽街。時代の流れと共にステーキ店が数少なくなったが、沖縄ステーキの発祥の地ともいえるこの場所で、1978年から40年以上にわたり営業を続けているのが「ステーキハウス88 辻本店」だ。現在、国際通りや沖縄中部、北部まで県内に10店舗以上のステーキ店や焼肉店などを展開している「88グループ」の1号店となる。

20種類以上のステーキをはじめ、ハンバーグ、ロブスター、沖縄ならではのAランチなど目移りしてしまいそうなラインナップ

メニューはステーキだけでも20種類以上、他にも、ロブスター、ハンバーグ、エビフライ、本格的な沖縄料理までとにかく豊富なラインナップ。「メニューを選ぶ楽しみも提供したい」という代表者の思いから、肉好きはもちろん、あらゆる世代の人の好みに応じられるメニューを取り揃えていることも人気の理由のひとつだ。

ニュージーランド産の厳選された上質の牛肉「オーシャンビーフ」を提供しているのは沖縄県内でも88グループのみ

「88グループ」ではニュージーランド産の牛肉「オーシャンビーフ」を指定ブランドとしている。このブランドを沖縄県内のステーキ店で取り扱っているのは現在88グループのみ。安心安全をモットーに、成長促進剤や抗生物質などを一切使用せず、アルプスからの天然水で飼育された上質な肉のみを提供

ステーキハウス88の始まりは、米軍統治下時代に営業していたAサイン(アメリカの厳しい審査基準を満たした店に与えられる許可証)バーだが、品質の管理や安全性はいまなお変わらず徹底。人気の理由はここにも隠されている。

1番人気のテンダーロインステーキ(Mサイズ2484円税込)は脂身が少なくあっさりした味わいでとにかく柔らかい
88グループオリジナルの「にんにくじょうゆ」は鉄板でジュワッと焦げる香りが一段と食欲をそそる

店1番の人気メニューは「テンダーロインステーキ」。運ばれてきたら、まず何も付けずに一口。肉そのものの旨味をしっかり味わい、その後、塩コショウで。

残りはA1ソースガーリックパウダーなどお好みの味付けで堪能するのがオススメの食べ方だが、中でも88グループオリジナルの「にんにくじょうゆ」はステーキとの相性抜群!ニンニクが香る少し甘めの醤油味で、どの部位の肉にも合う万能ソースだ。

アメリカのダイナーをイメージした店内。創業時から残るハイバックチェアとネオンが醸し出すレトロな雰囲気も一緒に楽しんで

国際通りや、那覇空港、クルーズ船が出入りする那覇バースからのアクセスも良いことから、国内外の観光客の姿が多く見られるが、その反面、家族連れ、サラリーマン、女性のお一人様、創業当時から通う年配の常連客も頻繁に足を運んでおり、地域の人々からも親しまれている様子が伺える。今後も変わらず、すべての世代の人に愛される店づくりを目指していきたいとスタッフの仲里太陽(なかざとたいよう)さんは話す。

3.溶岩焼きステーキ 8thやっぱりステーキ久茂地店(那覇市久米)

コスパ抜群!富士山の溶岩で焼かれたステーキが千円札1枚で味わえる話題のステーキ店

全国各地で人気上昇中!「沖縄発」のステーキ専門店だ
2018年12月にオープンした店舗。直営店としては8番目となる

高い、高級品、かしこまったというイメージが強いステーキを、いつでも誰でも気軽にリーズナブルに楽しんでほしいという思いから、約5年前にカウンター6席の小さな店舗から始まり、現在では沖縄県内はじめ、日本全国に30店舗以上を展開している「やっぱりステーキ」

良心的すぎる価格設定に驚く観光客も多数。食べ足りない人には500円から追加できる「替え肉」のユニークなシステムも
店名にもなっている「やっぱりステーキ(ミスジ)」を筆頭に、赤身、ヒレ、サーロインなど様々な部位をリーズナブルに味わえる

千円札1枚で本格的なステーキが食べられる「1000円ステーキの店」として、全国的にも知られる人気店。「お年寄りからサラリーマン、学生、子供すべての人に美味しいステーキを提供したい。うちのコンセプトは“ステーキ食堂”です」と迎えてくれたのはスタッフの國吉耕一(くによしこういち)さん。

1番人気はジューシーで柔らかく、幅広い世代に好評の「やっぱりステーキ」。分厚い塊肉が溶岩石の上で焼かれるビジュアルはとても1000円とは思えない
テーブルには沖縄らしいシークワーサーポン酢をはじめ、オニオン、ニンニク、フルーツなど14種類のソースや調味料が用意されている。自分だけのオリジナルソースを作るのも楽しい

肉はUS産、オーストラリア産などその時々の良質なものを提供しているが、1番の売れ筋は希少部位のミスジ肉を使用した「やっぱりステーキ」。熱々の溶岩石の上で焼かれ湯気に包まれ登場するステーキは、分厚く食べ応えも抜群だが、程良くサシが入りジューシーで柔らか!女性や子供でもあっという間に完食してしまう。肉の旨味を生かすために、入念に手作業で下処理を施していることも、この柔らかさに繋がっていると國吉さんは話す。

やっぱりステーキ(180g1000円税込)はナイフがすんなり入る驚きの柔らかさ
富士山の溶岩石プレートは遠赤外線効果があり冷めにくいので、熱々のステーキを長時間楽しめる

「やっぱりステーキ」では、鉄板ではなく富士山の溶岩石プレートを使用。遠赤外線効果がある溶岩石は、温度の下がり具合が緩やかで、ゆっくり時間をかけて肉に熱を通していくため、運ばれてきたときはレア、徐々にミディアム、ウェルダンとそれぞれの焼き加減が楽しめ、さらにはミネラル分も一緒に摂取できるという優れモノだ。

店内には“疲れているときに食べるべし”など思わず納得してしまう「ステーキ心得10カ条」が掲げられている
オフィス街の近くにあるのでランチ時は賑わう。サラリーマンやOL、お一人様に嬉しいカウンター席も用意

手頃な価格で本格的なステーキが食べられることはもちろんだが、「やっぱりステーキ」はライス、スープ、サラダも食べ放題という驚きのシステム。取材中も観光客や家族連れ、サラリーマン、女性客などが続々と来店。若さ弾ける女子高生グループにも遭遇し話を聞くと、近くの高校に通っていて、お小遣いやバイト代が入るとここでお腹いっぱい食べるのが楽しみだと教えてくれた。

「ステーキを食べると勉強も頑張れる」と元気よく学生が肉を頬張る姿は、コンセプト通り「ステーキ食堂」としてすべての世代に愛されている証拠。近日中には関東圏、さらには海外進出も視野に含め日々進化を遂げている「やっぱりステーキ」の今後の展開に期待が膨らむ。

取材メモ/今回伺った3店舗はまた来たくなる温かな雰囲気のお店ばかりでした。ステーキの味はもちろん、店独自のこだわりや伝統、時代背景などにも触れると、その美味しさは倍増!沖縄に来たら、多種多様なスタイルの魅力的なステーキ店が立ち並ぶ中から、自分だけのお気に入りのステーキを探す旅もオススメです。忘れられない味に出会えると思います。
取材・文・撮影=鈴木利恵

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