年間登山客数が250万人以上ともいわれる高尾山にある真言宗智山派三大本山のひとつ薬王院。参拝者に精をつけてもらおうと、大正時代に周辺の茶店が提供したのが起源とされる「とろろそば」。今でも約20軒の店が、独自の味を提供しており、どれも甲乙つけがたいが、今回はそのうちの3店を紹介。
Yahoo!ライフマガジン編集部
【ここに注目!】
1.店ごとに個性のあるとろろそばを提供
2.高尾山の大自然を感じながらいただける
3.サイドメニューもこだわりの逸品が
登山前も下山後もとろろそば三昧 山麓、中腹、山頂の良店をご紹介
1.絶景を眺めるなら『十一丁目茶屋』
目の前に広がる絶景
甘味メニューも人気の店
ケーブルカー高尾山駅近くに立地する。足を踏み入れると、まず驚くのが眼前の景色。高尾山麓を見下ろしながら、ゆっくり食事ができる。とろろそばは、太めの田舎そばがとろろと絡みやすく、そばの風味ととろろの食感が一体となって口の中に広がっていく。山菜もたっぷりだ。
団子とコーヒーのセットもオススメだ。コーヒーはコロンビアを中心に5種をブレンドした、この店のオリジナル。濃い目に淹れてあるので、登山で疲れた身体を覚醒させてくれる。9月いっぱいまでのメニュー、天然氷のかき氷も人気だそうだ。
2.山頂に着いたら『曙亭』へ
登頂の達成感はやっぱりコレ
生ビール片手に乾杯〜!
ケーブルカー高尾山駅から登山道を駆け上がること40分。薬王院の石段を抜け、ようやくたどり着いた山頂にある。
こちらのそば、今回取材した3軒の中で、いちばん太い。「食感をはっきりさせることでそばの風味をより感じてほしいんです」と話すのは、オーナーの高城正弘さん。夏は注文の8割が、「冷やしざるとろろそば」なのだそう。
また山頂に到達した達成感からか、昼間から祝杯を上げるお客も多いのだとか。アテに人気なのが、味噌田楽。またビールの大ジョッキが700mlで800円とお得なため、よく出るそう。
3.登山のシメはここ!『高橋家』
こだわりの酒の肴も豊富
高尾散策の締めにぜひ
こちらは高尾山口駅の近くにあって、登山前の腹ごしらえに、下山後の疲れを癒すのにと便利だ。そば粉は6割にし、とろろと上質粉を練りこんで仕上げたオリジナルのそばは風味が高い。とろろも大和芋と長芋を混ぜ、ちょうどいい粘りととろみを実現している。
また、アテも非常に充実している。「厚焼き玉子」や「天婦羅の盛り合わせ」など、どれも美味しそうなものばかりだ。加えてユニークなのが、「そばビール」と柿を使った料理。そばビールはそばの実を使った発泡酒。「メニューに柿の天婦羅や粕漬けがあるのは、当店の中に樹齢150年の柿の木があるからなんです」とスタッフの坪井巧さん。1836年創業の趣を感じるそば屋で一献、高尾山散策の締めにするのも悪くない。
高橋家
住所:東京都八王子市高尾町2209
アクセス:京王電鉄・高尾山口駅から3分
電話:042-661-0010
営業時間:10:00~18:00(ラストオーダー17:30)
定休日:春季、夏季、冬季に各5日間の休業あり
- 口コミ・写真など
※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。