できるか!? 0円フィッシング!大阪淀川でテナガエビに挑戦!

2019/07/20

できるか!? 0円フィッシング!大阪淀川でテナガエビに挑戦!

釣りは道具に何かとお金がかかる…。確かに快適に楽しもうと思えば最低限の装備が必要ですし、やり込んでいけば高価な道具も欲しくなる。しかし遊びならば、それなりの工夫とアイデアで楽しめるのでは? そんな原点回帰的な発想で考えた無謀な(?)企画のスタートです。

WEBマガジンHEAT(ヒート)

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今回のお題は「タックル0円」でテナガエビ!

今回狙うのは、釣って楽しい、食べて美味しいテナガエビ!

さてさて0円で何が狙えるのか? 編集スタッフで、「あーでもない、こーでもない…」とアイデアを出し合い考えました。そして決まった今回のお題は「テナガエビ釣り」。身近な河川で狙えるので交通費が少なくて済むうえ、エサやタックルは現地調達、または身の回りのもので代用できるのでは? と考えたのがその理由です。

全くの「0円」を限りなく追及したいところですが、何かと不自由もあるため、今回は「タックル0円」を目指して頑張ってみることにしました。

街中からのアクセスが抜群!都会を流れる淀川が舞台

ご協力を(無理やり…!?)お願いしたのは、記事でもお世話になっており、「イノォさん」の愛称でお馴染みの井上隆史さん。私スタッフDと同じく昭和の団塊ジュニア世代とあって、いろいろと無理をお願いしやすい…、というよこしまな思い(?)で依頼しました。というのは冗談です(笑)。
イノォさんは、以前にもご自身の記事でテナガエビ釣りを取り上げてくださり、時期になれば、どっぷりとテナガエビ釣りにハマっているアングラーさん。これが本当の理由です。きっと今回は強力な助っ人となってくれること間違いなしです。

スタッフDと同世代の昭和のオジサマ・イノォさん。優しい笑顔が素敵で、心は少年のようにピュア(?)

そんなイノォさんとテナガエビ釣りの舞台に選んだのは、大阪の中心部を流れる一級河川「淀川」
上流から、大阪モノレール、大阪メトロ、JR、阪急電鉄、阪神電鉄と、幾多もの交通機関が川をまたぎ、高層ビル群と河川敷や川といった自然とのコントラストが、不思議な光景を生み出している、まさに大都会の川。交通網に恵まれているためアクセスもよく。しかも、比較的足場も安全で水辺までアプローチしやすいんです。

いかにもアーバンな景色が不思議な大都会の一級河川「淀川」

イノォさん曰く、「なだらかな水際にはゴロタ石が多くあり、すぐ足元でテナガエビを狙うことができます。お子さんでも安心して水辺の生き物と触れることができる、よい環境だと思いますよ!」と太鼓判を押す、水辺遊びエリアなのだとか。

足場もよく、比較的なだらかな岸際。すぐ足元でテナガエビを狙うことができる

まずはエサの確保からスタート

まずはエサ探しから。極力お金を掛けない作戦です

取材当日、イノォさんのホームグラウンドである、阪神電鉄・姫島駅そばの河川敷で企画スタートです。この日の潮は大潮とあって、淀川も時間によって大きく水位が変わるとのこと。テナガエビも水位の変化で釣りやすさや居着く場所が変わるそうです。干潮の潮止まりが13:40ということで、その前後を釣りの時間にあてるべく、午前9時過ぎからエサの確保に取り掛かりました。

姫島駅から河川敷までは、ゆっくり歩いて15分程度。電車でも遊びに行きやすい好立地。近くにコインパーキングもあり便利です

テナガエビのエサとして当てにしていたのは、シジミミミズ。ここ淀川では、岸際の砂地でシジミが採れるそうです(知らなかった!?)。ただし近年、貝毒が認められたとのことで食用には向きません…。しかし、テナガエビ釣りのエサとしては使えるのでは? と考え、まずはシジミ探しから始めました。

水位が徐々に下がっていくとともに現れる川底。その砂泥から頭をちょっと出しているものや、ちょこんと転がっているシジミを探します。するとイノォさんは慣れたもので、川底が現れる前からあっさりとシジミをゲット! エサ1種類目を無難に確保してくれ、まずは一安心です。

あっさりシジミをゲット!

「エサ楽勝!!」 シジミ採りついでに、水際に生息するスジエビやタニシ、ヌマチチブを観察。ひと段落したところで、意気揚々と2種類目のミミズを探しに、河川敷の草むらをスコップ片手に出かけました。狙い目は、ほどほどに湿り気のある場所。雑草や木の根元を軽くスコップで掘りながら、ミミズを探していきます。ところが……、まさかのミミズがいない!?
思い当たるところを掘って探してみるのですが、いっこうにミミズが出てきてくれません…。というか、思いのほか土が硬く締まっていて、乾燥気味なのです。イノォさんと照り付ける太陽のもと、かなりの時間をかけて探しましたが、見つけることができず。一番当てにしていたミミズ探しを断念せざるを得ませんでした。

掘っても出てこないミミズ探しは断念…。一番当てにしていたのですが…

当てがハズレてイノォさんと相談した結果、「もうちょっとシジミを足しときましょうか…」と水辺に戻る2人。何の気なしに掘り起こした砂泥のなかに、気になるモノが…。「んんん!? これなんですかね~?」「あっ! それバチちゃいますか?」
時期とタイミングがたまたまよかったのか、シーバス釣りやメバリングでお馴染み、バチ(ゴカイ類の総称)と思われる生き物を大量に発見!! 「これ絶対いけるでしょっ!」ということで、慌てて手あたり次第掘り起こし、両手を泥だらけにしながら確保したのでした。

奇跡的にエサとなるバチを発見!これでエサの問題は無事解決です

タックル準備、用意したのはコチラ!現場で試行錯誤のDIY

無事にエサを0円で確保でき満足。休憩を兼ねて、駅周辺の定食屋さんで昼食をいただきます。
この日は、日陰は涼しいものの、日なたは真夏のような日差し。お店の中のクーラーが助かりました~。

休憩も大切です。街中の釣り場なので、お店が近く助かります

昼食を終えて現場に戻ってきたら、今度は釣り道具の準備です。
河川敷を歩いて使えそうなものを拾います。そして見つけたのは。きっと落ちているだろうと予想していましたが、やはりありました。シンプルな竿づくりにはうってつけです。他に必要なのは糸とオモリとハリですが、オモリはその辺に転がっている小石で代用。糸とハリはさすがにないと考え、自宅から裁縫用の縫い糸ホッチキスのハリを用意してきていました。

余計な枝はナイフでカットしました
今回の道具一式

拾った竹は、余計な枝や突起部分をナイフで切り落とし、適当な長さ(60~80cm)に整えます。そして、即席竹竿の先端に縫い糸を結び付け、竿と同じ長さか少し長いくらいに糸をそろえました。さらに、オモリとなる小石を糸に結び付けようとしたのですが……、これがなかなか難しくうまくいきません。オモリらしい丸い石はツルツル滑って結べない…。そこで、角ばった石を選んで結んだのですが安定感が悪いため、最終的には持参したビニールテープで落ちないように、結んだ縫い糸の上から補強しました。時間がかかった割に少々不格好ですが、一件落着です。

オモリ代わりに角ばった小石をビニールテープで固定

そして仕上げは、「コの字」になったホッチキスのハリの片側を折り曲げ、縫い糸に結んだうえ、反対側をハリの先端に見立てて、「レの字」に角度を調整し完了!! 手作りテナガエビ釣りタックルができあがりました。

これにて手作り仕掛、釣り道具のできあがりです!

いざ釣りトライ!果たしてこんなタックルで釣れるのか?

頭上では電車が轟音をあげて走っていきます。いかにも都会らしい光景です

頭上を走る阪神電鉄の轟音をBGMに、釣れる気満々で足元に釣り糸を垂らします。ここまでくれば後は釣るだけ。まずは、早々と手に入れたシジミをエサに、テナガエビがいそうなゴロタの穴を狙いました。

しかし、ここにきてやや風が強くなり、岸際の水もかなり濁りが強くなってしまいました。おかげでテナガエビが入ってきそうなゴロタの穴も見えづらい(汗)。おまけに風のせいでラインがあおられ、思うように狙う場所に仕掛とエサを入れることができません。何度も何度も仕掛を打ち返し、根気強く穴を狙っていくイノォさん。なかなか顔つきが真剣になってきました。

最初のエサは、早々に手に入れたシジミでスタート! イノォさんの顔つきも真剣になります

それでも、残念ながらテナガエビさんの反応はなし…。
ひとまず見切りをつけて、仕掛をやや微調整することに。風が強いときは、オモリ(小石)から下のハリ(ホッチキスのハリ)までの距離を短く詰めることで、仕掛をコントロールしやすいとのこと。よりタイトに穴を攻める仕様に変更しました。さらに、エサも風にあおられやすいシジミから、より小さなバチに変更。エサに動きも加えてテナガエビを誘い出す作戦です。

風の影響を受け仕掛のコントロールが難しい。エサと仕掛を調整します

ついでに狙うポイントも、風の影響を受けにくい、テトラポットの隙間に変更して穴という穴をランガン(=探っては移動の繰り返し。ラン&ガンのこと)していきました。
その甲斐あってか、先ほどよりはアタリが出るようになりました! 待望の生命感!! しかし、テナガエビではないのか? はたまた、テナガエビが小さい? または食いが渋いのか…? 無念にも釣り上げることができずに、時間だけが過ぎていきました。

イノォさんは、食い込ませる時間やアワセの加減を工夫したりしていましたが、なかなか釣り上げることができないことに少々イライラ…。首をかしげるばかりです。

思うように釣れず、時間だけがむなしく過ぎていきます…

タイムリミットはあとわずか… このまま終わるには、アングラーとしてのプライドが!

一級河川「淀川」。テナガエビだけでなく、ヌマチチブやスジエビなどの生き物の姿も豊富

釣り開始から数時間。17:00を過ぎて、いよいよタイムリミットが迫ってきました。
お昼の間は、われわれ2人しかいなかった淀川のテナガエビポイント。しかし、夕方になってから仕事終わりなのか、親子連れの方がテナガエビを狙いにやってきました。お話を伺うと、久しぶりにテナガエビの様子を見に、釣りに来られたとのこと。お隣さんに竿数が増えることで、われわれ2人では心細い、当日のテナガエビの状況を知る可能性が上がるかもしれません…。

真剣に釣り続けるイノォさん。水中にテナガエビは見えているのですが…

昼過ぎのド干潮から、刻一刻とみるみる岸際に満ちてくる水位。さっきまで見えていたゴロタの穴が、数分後にはテナガエビを狙う好ポイントに変わっていきます。
親子連れの方も、始めのうちはやや乏しいテナガエビの反応に、困り顔のようでしたが、18:00にお父さんが綺麗なメスのテナガエビをゲット! そして程なくして、息子くんがナイスサイズのオスをゲットするというシーンに遭遇。思わず嬉しくなって写真をいただきました。

夕方から釣りに来られた親子。いいサイズのテナガエビを釣られていました。急な申し出に、ご協力いただきありがとうございました!

さてさて、横目にテナガエビを見てしまったイノォさん。心中は穏やかではありません……よね?
イノォさんの話では、「テナガエビは確実にいるし、エサにも反応しています。ただ、やっぱりホッチキスのハリという、サイズとハリ掛りの問題がネックですね~」とのこと。
「0円」にこだわって、2人で用意したエサとタックルでどうしても釣ってみたい。いや、釣ってやる! という熱い情熱とは裏腹に、用心深く繊細にエサを口元に運ぶテナガエビには、やはりマッチしていない模様…。18:30をまわって辺りも暗くなり、苦渋の決断でイノォさんは予備で用意していた、ハヤブサ「淡水小物仕掛 瞬貫手長エビ シモリ仕掛 1.6m」に切り替えました。

苦渋の決断で仕掛を既製品に変更。でも、ちょっと顔はホッとしたように嬉しそう

ここまできて、釣らないわけにはプロアングラーとしてのプライドが許しません!
状況を見て選んだのは、エビ鈎2号サイズ。より繊細にエサ付けし、仕掛をそっと狙いの穴に投入します。すでに走る電車もヘッドライトを点灯させる時間帯。タイムリミットはあとわずかです。

仕掛をそっと狙いの穴に投入します。果たして…

真剣な目つきで大物が潜んでいそうなテトラの隙間を狙います。先ほどの手作り仕掛とは違い、道糸には見やすいシモリウキが付いているため、仕掛が落ちていくのも、アタリも視認しやすい。暗くなっていくなか、シモリウキの動きに集中します…。すると…「ビッ、ビビビビッ!」っと激しくラインが反応しました!! 待望のテナガエビさんからの反応! なんと、仕掛を変更してわずか10分で、待ちに待ったテナガエビ(メス)をゲット! ようやくイノォさんもホッと一息、満面の笑顔がこぼれました!
釣り上げたテナガエビを観察すると、しっかりと口元にフッキングしています。「やっぱり、ハリサイズとハリの細さは重要ですね~。食い込みがぜんぜん違います」とイノォさん。繊細な釣りだけに、ハリはひじょうに重要なパーツであり要素だと、改めて実感させられました。

待望のテナガエビに笑顔がこぼれます
メスのテナガエビ。しっかりとハリをくわえていました

1本釣れて嬉しくなったイノォさん。タイムリミットギリギリでドラマチックに釣果を出して、「ハイお開き」とするのかと思いきや、がぜんやる気が湧いてきたようです。引き続き、素早くエサをハリにセットして釣り続けます。すると、ものの数分(いや数秒?)で、次のアタリが! 今度は立派な腕が凛々しい、ナイスサイズのオス。これで、イノォさんのプロアングラーとしてのプライドも保てたことでしょう(笑)。

立派な腕が凛々しいテナガエビのオス。お見事です!

こうして締めくくった、「タックル0円テナガエビ釣り」
残念ながら、最後は既製品を使用したために、ミッションクリアとはいきませんでしたが、エサ採りからタックル作りまで存分に満喫しました。工夫とアイデア次第で、子供のころのソトアソビさながら、遊びとしては十分です。安全に楽しく、ときには失敗もしながらファミリーや友人と楽しむのにイイですね!

釣りが終わるころには日も暮れていましたが、対岸の大阪の夜景が美しく輝いていました!

ちなみに、今回ご協力いただいたイノォさん。取材が終了しても、子どものころのように、まだまだ暗くなるまで釣り続けていました。淀川の対岸に見える高層ビル群の明かりをバックに、ついでのゲストでハゼを釣り上げていましたよ! 少年のような笑顔がとっても素敵でした~(本当は四十路のオジサンですが…)。

日が暮れても釣り続けるイノォさん。少年のようです(笑)
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