地域と恊働で子どもの育ちをサポートする三重県立みえこどもの城

地域と恊働で子どもの育ちをサポートする三重県立みえこどもの城

2019/10/21

クライミングウォールや、木製玩具「カプラ」など大人も子どもも楽しめる大型児童館「三重県立みえこどもの城」。地域の企業・団体などと手を組んで、さまざまなイベントを開催しています。

中広

中広

多彩な工作体験を提供し子どもの創造力を育む

松阪市街地から車で約15分。市民の憩いの場である芝生広場や、スポーツ振興の拠点としてたくさんの市民が汗を流す「さんぎんアリーナ」がある自然豊かな松阪市中部台運動公園に、「三重県立みえこどもの城」はあります。施設を目指して、緩やかな坂道を歩いていると、小鳥のさえずりや子どもたちの元気な声が聞こえてきます。

球体の外観が目を引くみえこどもの城は、平成元年に開館。もともとは、ロケットの模型や、宇宙や科学に関する情報を紹介するパネルなどを展示する科学系展示施設でした。展示物の老朽化などにより、平成15年にリニューアル。「学ぶ」から「体験する」施設へと生まれ変わりました。

県内最大級のドームスクリーンで、映像が楽しめる「ドームシアター」。天文講座だけでなく、「赤ちゃんのためのCDコンサート」や「オリジナルプラネタリウム」など多種多彩なプログラムを提供

直径22mの県内最大ドームシアターで全天周映画やプラネタリウムを上映しているほか、3階のアート・サイエンススペースでは、幼児から体験できる「簡単工作」を毎日開催。月ごとに内容が変わるので、リピーターも楽しめると好評です。また土日祝日や夏休みなどには、LEDライトやモーターを使った電子工作のほか、陶芸や木工体験、ネイチャー工作などの体験講座を実施。

8月の簡単工作「花火バッジ」(200円/個)

ビーズやリボンを用いたキーホルダーづくりは、見た目が華やかで女の子に人気を集めています。三重県に特化した体験イベントも、精力的に開催。8月31日に開催した県産間伐材を使った箸づくりは、松阪市役所清掃政策課とのコラボイベントです。

江実貢さん

江実貢さん

三重県立みえこどもの城 広報担当

リニューアルを機に希少な遊具や設備を導入

施設の目玉であるクライミングウォールフランス生まれの積み木「カプラ」は、リニューアルを機に導入。当時の日本にはまだ広く普及していなかったアクティビティーを積極的に取り入れたといいます。「『最新の遊びを三重の子どもに伝えたい』という当時の館長の思いが反映されています。ボルダリングは今でこそメジャーですが、当時は子ども用の施設が国内にほとんどなかったため、大阪や和歌山など県外から訪れる方も多かったんですよ」と、江さん。みえこどもの城の「クライミングウォール」を機にボルダリングを始めた人も多く、日本を代表するクライマーも輩出しています。

クライミングウォールは、高さ7m、横幅14m。壁につけられたホールドと呼ばれる突起物に、手や足をかけて、ゴールを目指します。赤や青などの色がついたホールドは、およそ600個。中には、クロワッサンやフランスパンをかたどったユニークなホールドもあり、子どもが親しめる仕掛けが散りばめられています。中級のボルダリングコースは全20コース。楽しみながら達成感が得られるよう設計されており、全コースを修了した人もいます。安全に楽しめるよう、初級や中級などレベルごとにコースを開放。ボルダリング経験のあるボランティアスタッフがサポートしてくれるので、ビギナーも安心です。

子どもの体力増進と挑戦心を育むクライミングウォール。ビギナーから上級者まで 楽しめます。利用料金は200円(1回45分)。年齢や時間により利用できるコースが異なります。※上靴または室内用シューズが必要

フランス生まれの積み木が集まる1階の「カプラの部屋」では、カランコロンと木のたてる音に心が安らぎます。一般的な積み木とは異なり、カプラの形状は、1種類のみ。平面に並べたり高く積み上げたりと、シンプルがゆえに遊び方は無限です。みえこどもの城では、国内最大級の8万ピースを所有。背丈を優に超える大型の作品づくりにもチャレンジできます。

国内最大級の8万ピースを所有する「カプラの部屋」。大型の作品にもチャレンジできます
「カプラ」を楽しむ子ども

企業や団体と協働し地域の子育てを支える

「地域の方をはじめ、企業や団体のみなさんと力をあわせて、子どもや子育て世代を守っていきたい」と話す江さん。活発な交流を促そうと、みえこどもの城では、さまざまな地域協働イベントを実施しています。

毎年7月に開催される「みえこどもの城キッズ☆おしごと広場」では、県内の企業・団体による職業体験イベント。昨年は、警察や消防などの行政機関のほか、医療や福祉など、約35社が参加しました。各企業は、実際の現場で使用している機材や道具を搬入。子どもたちは、ユニフォームなどを着用し、本物さながらの仕事を体験しました。「薬剤師のお仕事体験では、子どもたちが白衣に身を包み、機械を使って薬を分包しました。ラムネなどのお菓子を薬に見立てていたので、子どもたちは楽しそうでした。『楽しかった』『将来、この仕事をしてみたい』などの声が集まり、企業の方たちも、自分たちの仕事に改めて誇りが持てるようになったと、喜んでおられました」

「みえこどもの城キッズ☆おしごと広場」では、薬剤師や歯科衛生士などさまざまな仕事を体験!

夏休み中に開催されるのが、「サイエンスフェスタ」。松阪市をはじめ、地元の企業・団体が参加し、科学に関する工作・体験・実験の機会を提供します。水と空気を利用して飛ばすペットボトルロケット大会や、子どもの習い事として近年注目を集めているプログラミング教室などを実施。自由研究の題材としてヒントとなるようなイベントがいっぱいです。

大人も子どもも楽しめるアクティビティーが豊富な、みえこどもの城へ、家族で出かけてみませんか?

2階にある遊具コーナーには、とび箱やすべり台など、子どもが遊べる遊具がそろいます

来場者の笑顔をやりがいに運営を支えるボランティアスタッフ

年間20万人の来場者を集めるみえこどもの城。運営を支えているのが、約100人から成るボランティアスタッフです。年齢層は、高校生から80代まで。活動内容は、子どもとのふれあいや工作サポート、絵本の読み聞かせなど多岐に渡ります。市内在住の堀内忠司さんは、ボランティア歴10年以上のベテラン。工作体験で制作をアドバイスする一方、子どもたちから教わることも多いとやりがいを口にします。「子どもの発想は、ユニークでおもしろい。子ども相手のときは、こちらも童心にかえることができます」と微笑みます。

左から、堀内さん、木俣さん

絵本の読み聞かせも担当するのは、田中裕美さん。「子どもの笑顔や、『ありがとう』の声にやりがいを感じています」と微笑みます。

左から、伊藤さん、大矢さん、田中さん

この記事を書いたライター情報

中広

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中広は岐阜に本社を置く広告会社です。 地元の情報を各戸配布のハッピーメディア(R)『地域みっちゃく生活情報誌(R)』のブランドで発信しています。

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