超実践的! 幸楽苑をディープに味わう5つのアレンジ術

超実践的! 幸楽苑をディープに味わう5つのアレンジ術

2019/11/02

すべての食事を美味しく、をモットーとしている食の達人・マッキー牧元さん。チェーン店などでは卓上の調味料を駆使してアレンジ――ちょっとした工夫でより美味しく食べることを実践されているそうです。そこで今回はあの「幸楽苑」にて、マッキー流のアレンジ術を伝授していただきました。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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<教えてくれたのはこの人>

マッキー牧元さん(グルメ評論家)

まっきーまきもと●1955年生まれ、東京都出身。「味の手帖」(味の手帖)にて、食材の活躍を描いた「ジパング式素材交遊録」「隠れ家グルメ漫遊記」を連載中。外食スケジュールは、数年先まで決まっているとか

マッキー氏直伝! 幸楽苑を深く味わうための「5つの食べ方」

幸楽苑の充実のサイドメニューを、マッキー流にアレンジしたらすごいことに……!! 今回は誰でも簡単にできる「5つの食べ方」をレクチャーしていただきましたよ!

1.「チャー黄身」 

チャーシューをコッテリ卵ダレで。

2.「餃子トリコロール」

三種のタレでおつまみ餃子を味わい尽くせ!

3.「ギョータンそば」

餃子でもワンタンでもない新鮮食感と旨みスープの妙。

4.「シャキシコつけ麺 」

ネギとメンマとモチモチ麺!三種類の食感が楽しい。

5.「往復麺」

旨くて甘い野菜スープと香ばしい激辛つけダレを行ったり来たり。

1.「チャー黄身(きみ)」

チャーシューをコッテリ卵ダレで

こちらがマッキー牧元さんによる「チャー黄身(ちゃーきみ)」

マッキーさんは入店と同時にすばやくメニューを開くと、サイドメニューの欄を鷹の目で凝視。

しばらく思案した後、「チャーシュー(税込220円)」と「とろ〜り半熟煮卵(税込110円)」の2種類、さらに日本酒をオーダーします。まずは前菜と食前酒から攻めていくということですね!
こちらが最初にオーダーしたもの。「チャーシュー」、「とろ〜り半熟煮卵」、「冷酒 花春」(税込440円)。加えて幸楽苑ファン垂涎の必殺調味料「辛子にんにく(無料)」も頼んでおこう

凡人であれば、麺メニューかチャーハン、もしくは餃子あたりから入りそうなものですが、そこは天才グルメ職人。ド頭から予想外な動きであります。チャーシューと半熟煮卵がテーブルに到着すると、箸と手を使ってチャーシューを細く千切り、おつまみ用のサイズにカスタム。実にクリエイティブです。

太さ5ミリ強の短冊形にちぎられたチャーシュー。面倒でも丁寧に!
マッキーさん
マッキーさん
「おつまみは少しずつ食べるから、こうやって小さくしていくんです…」

続いて、半熟煮卵は白身と黄身に分けてそれぞれざっくりと刻み、黄身部分をチャーシューに混ぜていきます。幸楽苑の隠れトッピング「辛子にんにく」を少々加え、先程の細切れチャーシューに絡めていきます。

まぜまぜ…

カスタムっていうか、もはや調理です

そこに少量の醤油とラー油を垂らして、最後にちぎった白身を追加。

2分程度で完成!

幸楽苑feat.マッキー牧元『チャー黄身(ちゃーきみ)』
マッキーさん
マッキーさん
「前菜の『チャー黄身』です。よく味が付いた黄身とチャーシュー、味の付いていない白身のコントラストを楽しんでください。これを食べながら日本酒をやりつつ、料理が来るのを待つ。たった330円なんですが、すごく贅沢した気分になりますよね。そういう豊かな気持ちになることが大事なんです」
「チャーシューで/白身を巻いて/食べるべし(偶然の五・七・五)」(マッキー牧元)
マッキーさん
マッキーさん
「辛子にんにくは入れすぎずアクセント程度で、あとは醤油を少々。つまみとして成り立つ程度のしょっぱさにすることが重要ですね。ラーメンにのせて食べてもおいしいので、全部食べずに残しておくのもいいと思います。あわせる飲み物はビールでもいいのですが、このおつまみは卵のコクが肝なので、それとよく合う日本酒がオススメです」

2.「餃子トリコロール」

三種のタレでおつまみ餃子を味わい尽くせ

続いてマッキーさんは、幸楽苑特製の肉餃子「餃子『極』」(税込240円)と「とろ〜り半熟煮卵(税込110円)」、さらに小皿3つをオーダー
こちらが最初にオーダーしたもの。肉餃子「餃子『極』」(税込240円)、「とろ〜り半熟煮卵(税込110円)」

1つ目の小皿には酢と胡椒、そして2つ目の小皿は醤油と酢とラー油を投入していきます。ここまではスタンダードですね。

黄身は潰してペースト状にはせず、ちょっと形が残ってるくらいが丁度いいです

注目は3つ目の小皿です。マッキーさんは少量の醤油を入れた酢に 半熟煮卵の黄身を混ぜていきます。そこに少量の胡椒を加えてアクセントを付け、オリジナルの「黄身酢醤油」をメイク。というわけで三種類のタレで楽しむ『餃子トリコロール』の完成です。

マッキーさん
マッキーさん
「今回は餃子をおつまみに育てました。やっぱり色んな味でちょっとずつ食べたいからね」
これぞ幸楽苑feat.マッキー牧元「餃子トリコロール」
酸味と甘味を感じるコッテリ系のタレは、餃子全体にタップリ漬けて食べるべし
マッキーさん
マッキーさん
「黄身酢醤油に入れる醤油は香り付け程度に。濃厚にしたいので黄身半分を2個入れてください。あとでご飯を食べるなら、餃子2〜3個を通常のタレにヅケておきましょう。全面にタレを染み込ませる感覚で、ちょっと餃子を破ったりしてもOK」
ほくそ笑みつつ餃子をヅケるマッキーさん。料理に貴賎なし!

そして20分ほど放置した”ヅケ餃子”がこちら。いい感じに育ってます。

小皿に波々と入っていたタレが餃子に吸われて半分以下になってます!
マッキーさん
マッキーさん
「ホラホラ。なんだかんだ言っても、これがご飯に一番合うんですよ。ちなみに普通に餃子にタレをつけて食べるのとは全然違う味だからね」
もちろんご飯を頼んで、思い切りバウンドさせて…
ヅケ餃子を前に興奮気味のマッキーさん
何とも幸せそうな表情です

ヅケ餃子は、味が濃くて、タレと肉汁がよく混ざり合って熟成されているのか、常備菜的な旨味を感じました。酢の味が食欲を刺激してくれますねえ。これは間違いなくメシ泥棒。

3.ギョー湯そば(ギョータンそば)

餃子でもワンタンでもない新食感と旨みスープの妙

ラーメンになんと焼き餃子を入れちゃった!

前菜と食前酒ゾーンを終えると、お待ちかねの炭水化物タイム。マッキーさんは、「中華そば」(税込440円)、「ベジタブル餃子」(税込240円)をオーダー。

中華そばは去年の4月にリニューアルされたばかり。大豆ミートを使用のベジタブル餃子はニラとニンニクを使っていないので臭いの心配もなし!
マッキーさん
マッキーさん
「2種類の食べ方があるギョータンそばです」

え…2種類とは?湯気を上げる丼を前に不敵に笑うマッキーさん。おもむろに餃子をラーメンに投下していきます。

これぞマッキー流「ギョータンそば」なり

レンゲでスープをすくい、その上に餃子をのせてチュルッといただくと、輪郭がくっきりとした醤油スープの味、ベジタブル餃子の優しい味が混ざり合います。

マッキーさん
マッキーさん
「ベジタブル餃子は味が優しいので、普通のタレよりラーメンのスープなんですよ」

ジュワワ〜…

スープに浮かべた餃子を容赦なく破ると中から肉汁がジュワッと溶け広がります

餃子を半分ぐらいまで食べたところで、さらに残りをラーメンに投入するマッキーさん。レンゲの上で餃子を潰して中身をスープに溶け出させて、さらにチュルッ。

マッキーさん
マッキーさん
「わざわざ包んで焼いたのに崩してしまうわけです。なぜかと言うとちょっとずつ具が出てきちゃうんですよ。餃子の具が混ざったスープって全然違ってきますからね。これが美味い」
焼き小龍包感がありますが、ちょっと違う

さらに具が抜けた餃子の皮を一緒に食べています。ラーメンスープをつかまえたカリカリ&ジュージーな皮は、餃子ともワンタンとも違う絶妙な新鮮食感。もちもちの麺と一緒にいただくと食感のコントラストが楽しいですね。

マッキーさん
マッキーさん
「餃子の具が混ざった旨みたっぷりのスープと、餃子の皮の食感を楽しんでほしいですね」
「餃子皮ラーメン。美味しい...。 餃子皮ラーメン。美味しい...」と2回つぶやきつつ ギョータンソバを堪能するマッキーさん。今更ですが本当に食べることが好きなんですねえ
マッキーさん
マッキーさん
「途中で餃子を破るのを忘れずに。具が混ざると旨みがスープに溶け出して、味が変わります。餡をスープと共に楽しんだ後には、餃子の皮と麺を一緒に食べてください。ラーメンのチャーシューを食べきってしまったタイミングで『チャー黄身』をラーメンに投入してもいいでしょう」
あっさり中華そばを一瞬で濃厚にんにく風味に変える「チャー黄身」を入れると…これがまた美味しい! 味変、大成功!

4.「シャキシコつけ麺 」

ネギとメンマとモチモチ麺!三種類の食感が楽しい

つけめんにちょっと手を加えるだけで、さらに美味しくいただけます!

続く炭水化物第二弾は「つけめん」をアレンジ。マッキー師匠は「つけめん1.5」(税込540円)に加えて、「メンマ」(税込110円)と「千切りねぎ」(税込110円)をオーダーします。

麺がラーメンの1.5倍「つけめん1.5」に肉厚な「メンマ」とピリ辛の「千切りねぎ」を追加
マッキーさん
マッキーさん
「まずは麺に添えられたメンマ、ナルト、ほうれん草はつけ汁に入れてください。それでまず、オリジナルのつけ麺を楽しみましょう」

どういうわけか千切りねぎと追加のメンマにはノータッチで、つけ麺を楽しむマッキーさん。しかし、ここからがマッキー流。1/3ほど麺を食べると、残りの麺にピリ辛の「千切りねぎ」を全投入していきます!

「メンマとほうれん草を最初につけ汁に入れたのは、麺と千切りネギを混ぜる時に邪魔になっちゃうから」とマッキーさん

麺とネギを箸でまんべんなく和えていきます。そして、つけ汁に追加のメンマを投入!

つけ汁にトッピングのメンマを1/3ほど投下。このメンマの食感が、食べるときにいい仕事をしてくれるのです
マッキーさん
マッキーさん
「これで、三種の食感が楽しめる『シャキシコつけ麺』の完成です。ネギで辛味の効いた麺をつけ汁に入れて、メンマと一緒に食べてくださいね」

ひとくち食べてみると、メンマはシコシコ、ネギのシャキシャキ、さらに麺はモチモチと、擬音のオンパレード状態。口の中が食感のパラダイスです。ネギにたっぷりのラー油が絡んでいるので辛めですが、さっぱりスープと最初に投入したほうれん草が刺激を和らげてくれます。

このメニューも食感のコントラストが重要。必ず、麺、メンマ、ネギを一緒に食べてください
ちゃんと混ぜておけば、このようにネギが麺に付いてくるはず
マッキーさん
マッキーさん
「麺とネギは充分に和えておくこと。でないとツユに入っているメンマを持ち上げる時、ネギが落ちてしまいます。あまり勢い良くすすると、ラー油たっぷりのネギが喉を直撃してムセちゃうから気をつけてね(笑)」

5.「往復麺(おうふくめん)」

旨くて甘い野菜スープと香ばしい激辛つけダレを行ったり来たり

塩野菜たんめん(税込640円)。ここに来ての追加メニューなし!?

ラストは「実は今回紹介するメニューで一番自信がある」とマッキーさんが語る逸品。一体どんなメニューを組み合わせるのかと思いきや、注文したのは塩野菜たんめんと小鉢。そして小鉢にラー油と醤油を垂らし、その上に胡椒を振り、かき混ぜていきます。

分量的にはラー油が2で醤油が1で胡椒を少々
マッキーさん
マッキーさん
「まずはこのままで、麺にちょっとだけタレをつけて食べてみてください。結構辛いですが中々いけます。そして口の中に辛みが広がったら、ラーメンを普通に食べてください。名付けて『往復麺』です」
1.「ふつうにラーメンを啜り」
2「即席のつけダレをつかって、つけ麺を食う」(そして1に戻る)

もうこの時点で、つけ麺、ラーメン、つけ麺、ラーメンの無限ループにハマってしまいそう。さらにマッキーさんは、オリジナルつけダレに塩野菜たんめんのスープをチョイ足し。一般的なつけ麺用のつけ汁を作っていきます。

塩野菜たんめんのスープが入ったことにより、ラー油の香ばしい風味が鮮やかに立ち上ってきます

こちらのスープちょい足しタレで麺をすすると…スープの甘味とピリ辛つけ麺の香ばしい香りが、お互いのいいところを引き出しあいつつ、交互に体に染み込んできます。これは止まらないヤツですね。

マッキーさん
マッキーさん
「これは多分ラー油自体が結構良いんだよ。薫り高い。とはいえ食べ続けると辛くなるから、厳しくなったら塩野菜たんめんの方を食べる。辛さに疲れたら塩野菜たんめんに戻る。ずっと食べていられるよね。ちなみにこれをやるなら、味の緩急がわかりやすい塩野菜たんめんがおすすめ。あと結構辛いので、麺につけるタレは少なめで大丈夫です。後半は塩野菜たんめんに酢を入れたりしてもいいんだよね。追加料金が一切かからないのもポイントです」

<本日のまとめ>

創造的、能動的に食べることが大事――チェーン店は「掘って」楽しめ!

というわけで、メチャメチャ気合の入った裏技を惜しげもなく披露してくださったマッキーさん。ご相伴にあずかっていたため満腹状態で本日の感想を伺いました。

――今回紹介してくださった食べ方は、どんな時に編み出されたのでしょうか

マッキーさん
マッキーさん
「僕はチェーン店系の店に行くことが少ない。だからこそというわけではないですが、ちょっとヒネリの効いた食べ方をするようしているんです。もちろんそのまま食べても美味しいんですが、それだけじゃなく自分なりに楽しみたい」

――受身の姿勢でお腹を満たす感覚に陥らず、積極的に楽しんでいるんですね。今日のマッキーさんを見ていて、食べる事ってクリエイティブなんだなって実感しました。

マッキーさん
マッキーさん
「そうなんですよね。やはり創造的、能動的に食べることが大事なんです。もちろん味をアレンジして行くこともそうですが、 誰と食べるかだってそう。 自分自身で美味しく食べられる状況を作るのって、すごく楽しいことだと思います。幸楽苑一つとっても、まだまだ答えは山程あるはず。皆さんも自分なりに“掘って”楽しんでほしいですね」

というわけでマッキー牧元さんが伝授する「幸楽苑をディープに味わう5つの食べ方」はいかがだったでしょうか。さすがに今回紹介したメニューを一人で全て食べるのはボリューム的に厳しいと思うので、何人かで集まってワイワイ楽しみながらお試しいただきたいです。


取材・文/吉田大
撮影/藤島亮

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Yahoo!ライフマガジン編集部

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