COREDO室町テラスの要チェック店!「だしいなり海木」

COREDO室町テラスの要チェック店!「だしいなり海木」

2019/11/14

9月27日にオープンした『COREDO室町テラス』。コンセプトは“「モノ」「コト」その背景に流れる豊かなストーリー”。これを特に深く感じさせてくれるお店が『だしいなり海木(かいぼく)』です。

イエモネ

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「だしいなり」はお持ち帰り。店頭でもいただけます。

出汁がぶわっと口の中に溢れる稲荷ずしを食べたこと、ありますか。福岡の『だしいなり海木(かいぼく)』が初めて東京に支店を出しました。この『だしいなり』を生み出し職人技のお父さん、優しさたっぷりのお母さんと、その暖簾を引き継ぐ息子さんの3人の思いが詰まっています。

『だしいなり』はだし汁をたっぷり含んだ稲荷ずし

神棚に手向けられた「だしいなり」。白と黒のお狐様が、今日もおいしいだしいなりを約束してくれているようです。

乗っている木の芽が、見た目にすがすがしく感じられます

こちらがそのだしいなり。おいしい出汁が皿に溢れて出ています。二口で食べきれる大きさです。ただ、おいしいだし汁をしっかりあますことなく楽しみたいなら一口がおすすめです。
しっかりとした食感の油揚げは限界までおいしいお出汁を蓄えていて、口に入れたとたんに、じゅわっと口中に広がります。きめ細かく弾力のある油揚げの中のすし飯は、しっかりと握られていました。これが出汁に負けていません。つまり、出汁でだくだくになってもいなければ、バラバラとお米が崩れてもいない、それでいて、しっかりと味が入っています。
出汁を絞ることなく、そのままたっぷりで作ってもおいしいのは、アッサリとした甘みと丁寧にとられた出汁の旨味、それに塩味もちょうどいいからなんです。

「だしいなり」に込める初代の優しさ

奥のガラス張りの調理場で大稲荷を握るのは2代目の篤志さん

初代の岡林憲次さんは、女将さんの故郷である福岡の大牟田で日本料理『海木』を開業し、その25年後には博多に移転。息子の篤志さんと一緒に料理に腕を振るうようになります。
その料理屋の〆が稲荷ずしでした。ところが、女将さんは稲荷ずしの酸っぱさがあまり得意ではなかったそう。憲次さんに話すと、女将さんがおいしいと感じる稲荷ずしを作ろうといろいろ試してくれたそうです。それがこの『だしいなり』になりました。
とはいえ、地元のお豆腐屋さんに九州産の大豆で油揚げを作ってもらったり、その油揚げが「南関あげ」といって水分を含まないもので扱いが難しかったり。お酢の生産者さんにもいろいろお願いしたりと、一筋縄ではいかなかったそうです。
お店では、お客さんたちがおいしい日本料理を一通り食べた後に、さらに『だしいなり』を頬張ってにんまり。女将さんはそれを見るのがとてもうれしかったそうです。

「あれを食べたい」という思いを叶えてテイクアウト開始

このおいしさが生まれるまでに、お店の家族とお客さんの素敵なストーリーがありました

ある日お店に、入院中の友人に海木のだしいなりを食べさせたいとお客さんがやって来たそうです。そのころはまだテイクアウトを始めていなかったので、女将さんはテイクアウト用の箱を探しに出かけました。「海木で食べた稲荷ずしが忘れられない」という方にお届けしたいという気持ちでした。その入院中の方はもちろん『だしいなり』をおいしく食べてくれたそうです。
そして、お店で『だしいなり』を箱に詰めている女将さんのその姿を見ていた他のお客さんが、「(持ち帰りも)やればできるんじゃないの」と。そこからテイクアウトが始まりました。今、福岡のお店の日本食のコース料理はお休み。『だしいなり』のテイクアウトで大忙しだそうです。

白木のカウンターでイートインも楽しめます

テイクアウトのケースから続くその先に、スキっとした印象の白木のカウンターがあります

白木のカウンターでは『だしいなり』とお味噌汁に香の物のセットをいただけます。追加メニューの日本酒は福岡県糸島市にある白糸酒造の『田中六十五』。山田錦100%の澄んだ味わいが『だしいなり』に合います。

一般的に稲荷ずしの油揚げは煮汁を絞って使いますが、このお店ではおいしい出汁はそのまま

『だしいなり』は2つか3つで選べて1個づつ追加もできます。カウンターの向こうから女将さんが出してくれました。

さすが料理店だけあって立派な器

豆腐のお味噌汁も上品に、香の物も丁寧に作られたものでした。食べてみて気づいたのですが、『だしいなり』は袋状になっている油揚げにすし飯を詰めるのではなく、開かずに包んでいるんです。その理由は聞きそびれました。もし出かけることがあれば、聞いてみてくださいね。

「だしいなり」はお持ち帰りで1個300円(税抜き)。お食事は『だしいなり』3個で1500円、2個で1200円(いずれも税抜き)
よく見ると、稲荷ずしをくわえてました

お持ち帰り用の袋にも、店頭の暖簾に描かれたきつねさまが。稲荷ずしひとつで、こんなにほんわかできるなんて思ってもいませんでした。「このおいしさとやさしさ、誰かとわかち合いたい!」という一品でしたよ。

[All photos by Atsushi Ishiguro]

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