都内の商店街に現れたベトナムの路地裏「エコダヘム」

都内の商店街に現れたベトナムの路地裏「エコダヘム」

2019/11/15

西武池袋線「江古田駅」の南口を降りると小さな路地がいくつもある。マクドナルドとコンビニの間の道を行き、突き当りを左、郵便局を左に曲がって100メートルも歩けば、カラフルで楽しげな別世界が目の前に広がる。こちらが「エコダヘム」だ。

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屋台食堂「マイマイ」の姉妹店として2013年にオープン

オーナーの足立由美子さんが、3軒隣の「マイマイ」に次いで、同店をオープンしたのは2013年のことだ。メニューは基本的には3種類。「コム・ディア」と呼ばれる、ワンプレートごはんと、バインミー、そして辛くないベトナム定番のチキンカレーだ。週末になると季節の料理が追加される。現地では仕事の合間や朝ごはんにサクッと食べられる料理だという。

ベトナムの市場の中にある食堂をイメージした店内。敷地内にはこうした‟食堂”が3つある

最初のお店「マイマイ」は1998年にベトナムの雑貨店としてオープンし、2005年には屋台食堂に変身した。「生春巻きも、フォーもないベトナム料理店」では、白いごはんと食べたくなるベトナムのおかず、ベトナムのビール「333(バーバーバー)」などお酒と一緒に楽しみたいベトナムのつまみが充実している。「エコダヘムは、私がベトナムで出会った地味だけどおいしいベトナムの日常の食事や季節の料理、地方の料理を紹介したくて開いた店なのです」と足立さんは話す。

1998年に現地で買い付けたベトナムの雑貨屋としてオープンした「マイマイ」。2005年には屋台食堂として人気

スペイン留学時にはスペイン料理、隣国のポルトガル料理に惹かれ、さらには食の研究範囲は南米料理に広がり、あるとき「ベトナム料理がおいしい」と聞いたことから、さっそく現地に向かった足立さん。見たこともない食材や料理を市場で目の当たりにし、ベトナム熱は沸騰し、現地に通い詰めてベトナム料理のレパートリーを増やしていったという。今もベトナム料理への関心は尽きず、取材にうかがったこの日もベトナムから帰国したばかりだった。

オーナーの足立由美子さん(左)と「エコダヘム」のスタッフ、角田ゆみさん

キッチュでカラフルな店内で、知る人ぞ知るベトナム料理を味わう

平日の営業中はずっと頼める「ランチメニュー」。ただし売り切れしまいなのでご注意。テイクアウトもできる

同店はお昼から夕方までの営業で、平日は閉店までドリンク付きのランチメニューが食べられる。メニューのひとつ「コム・ディア」は、日本語で「皿めし」を意味するそうだ。この日は「豚肉焼きのっけごはん」(1,200円)ベトナム南部・ホーチミンの朝ごはんの定番だ。豚肉は食欲をそそるこってり甘辛味で、香ばしいジャスミンライスと甘酸っぱい大根と人参のなますとの組み合わせがたまらなくおいしい。砕いたピーナッツがかかっているのが、なんとも東南アジア風。添えられているのは挽き肉や春雨、きくらげの入った「蒸したまご」。食感が独特で忘れられない味。

ベトナム式プレートランチ、もしくは“皿めし”、「コム・ディア」。同店の定番は「豚肉焼きのっけごはん」(1,200円/平日ランチメニュー)。甘酸っぱいタレと混ぜながら食べる

さて、食後の飲み物はランチメニューに200円プラスして、ベトナムコーヒーをお願いした。練乳の入った小さなコップが、アルミ製のドリッパーとともに運ばれてくる。食事の余韻に浸りながら、コーヒーが落ちるのを待とう。

カフェ・スア・ノン」(550円)。練乳入りベトナムコーヒーは専用のドリッパーとともに提供される

今、大人気のベトナムサンドイッチ「バインミー」にも挑戦!

そして諦めきれずテイクアウトしたのが、最近日本でも人気上昇中の「バインミー」だ。フランスの植民地時代の名残をとどめた、このベトナム風フランスパンサンドイッチは、具材のバリエーションが無限に広がり、「ベトナムに行くたびに新しい発見がある」と足立さんは話す。

バインミーとはベトナム語で「パン」を意味する。現地ではこの後にサンドイッチの具材の名前が続くそう。この日の「季節のバインミー」は「ラオス風ピリ辛ミートソース」(750円)

レバーパテやハムに大根と人参のなますをはさんだものが有名だが、同店では定番の「豚肉甘辛焼き」に加え、「季節のバインミー」をそろえている。この日の季節のバインミーは、ベトナムと同じく、フランス領の歴史を持つ「ラオス風」。ピリ辛ミートソースとなますの甘み、辛み、酸味、さらにやわらかめのフランスパンの香ばしさが渾然一体となり食欲が増進してしまう。

天気がよければ、ぜひ外の席を利用したい。低い椅子から青空を見上げつつ、ベトナムごはんをいただく
現地の街角では、こうした低いテーブルと椅子で人々が食事をしている。食事だけじゃなく、現地の生活を垣間見られるのも「エコダヘム」を訪ねたくなる理由だ

3つの食堂に囲まれた中央は、ベトナムの街角でよくみかける背の低いテーブルと椅子が置かれたテラス席。「この低さが思ったより心地いい、とおっしゃるお客様が多いんですよ」と足立さんは言う。土日はここでイベントを開催することも多い。3、6、9、12月の第2日曜に開催される、食のマルシェ「ろじものや」は「パーラー江古田」をはじめ、街の人気店が出展することから毎回大にぎわいだ。次回の開催は12月8日の予定。「エコダヘム」「マイマイ」を中心に、江古田はますます美味しい街へと進化していきそうだ。

※価格はすべて税抜
※小学生未満のお子様のご利用はできません。

エスニック部

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エスニックとひとことで言ってもそのスタイルは様々。西武沿線の魅力的なエスニック料理店をご紹介します。

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