自然と建築、人と人との絆を強める坂茂デザインの隠れ家リゾート

自然と建築、人と人との絆を強める坂茂デザインの隠れ家リゾート

2019/11/19

長野県軽井沢町にあるブティックリゾート『ししいわハウス』。「非伝統的かつ独特の建築美」をコンセプトとするこの施設は、建築界のノーベル賞・プリツカー賞を受賞した坂 茂氏によって設計されています。喧騒から離れた癒しと創造を提供する『ししいわハウス』の魅力を紹介します。

ONESTORY

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建築×自然×現代アートの競演! 「一流」の協奏が至高の滞在に導く。

風光明媚な場所と調和する、環境にも優しい造り。世界トップレベルの現代アート作品を随所に配し、全てがラグジュアリーな「一流」となっている

日本の建築は、自然素材の代表格である木と、それを育んできた四季折々の自然との調和が神髄です。そんな「木」と「自然」との競演を、更に非伝統的に進化させたリゾートが、都心から約1時間半の中軽井沢にオープンしました。

『ブティック・リゾートししいわハウス』。建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞を受賞した、坂 茂(ばん・しげる)氏が設計し、全10室の隠れ家的リゾートとして設立されました。建物、インテリア、アメニティの全てにプライドが光る佇まいは、軽井沢の自然にナチュラルに溶け込みながらも、際立った個性を放っています。

有機的な曲線を描く館内には、厳選された最高級のアメニティと世界トップレベルの現代アート作品を配置。各界の「一流品」をオーナー自らがチョイスした(ウッドデッキから見た「グランド・ルーム」)

世界最先端の建築と、広大で豊かな自然と、心を潤す現代アートに浸る。

『ししいわハウス』のコンセプトは、「非伝統的かつ独特の建築美」。木造2階建ての建物は、周囲の森の木々に寄り添うような曲線を描いており、坂氏の建築技術へのたゆまぬ探究心が表れています。

そして内部は、国内最大級の木枠のガラス扉を備えた「ライブラリー」、フィンランドの著名な建築家、アルヴァ・アアルト氏デザインの家具を配した中庭へとつながる「グランド・ルーム」、各クラスターにひとつずつ完備された「キッチン」と、全10室の客室を擁する3つのクラスターから成っています。

工法は、ホテル建築では初の採用となった「木造パネル工法」。木材を合板で挟み込んだ「構造モジュールフレーム」を、現場に運んで組み立てる工法で、独特のフォルムが柔らかさと温かみを醸しています。

「このプロジェクトでは、ホテルの美しいロケーションにふさわしい、独自のデザイン工法を生み出したいと思いました」とは坂氏の言。「ここにしかない特別な雰囲気」を創造するため、全てが綿密に計画されています。

客室内には開放感溢れるスペースを生み出し、客室にいながらにして庭の美しい眺めを楽しめ、屋外にも簡単にアクセスできる構造(1階ゲストルーム)
「ライブラリー」の内観。「グランド・ルーム」で交流したり、予約して軽井沢のシェフによるケータリングを楽しんだり、「キッチン」でプライベート・ディナーを作ったりすることができる

建築とアメニティのハーモニーが極上の居心地を叶える。

館内のデザインは、全て坂氏が監修。家具やインテリアも自らセレクトしています。そして坂氏の真骨頂ともいえる「紙管」を駆使した建築は、『ししいわハウス』でも余すところなく発揮されています。特に寝室とパブリック・スペースに多く取り入れられており、ナチュラルな素材感の中に風格を漂わせています。

そしてオーナー自らが慎重に選び抜いたアメニティたちが、そのしつらえを完成させています。食器は日本の伝統を真摯に汲んだ「深山(みやま)」製で統一し、寝具、タオル、バスローブなどのリネン類は世界的に著名な「プロー(Ploh)」を採用。更にバス・アメニティは、ドイツの「ストップ・ザ・ウォーター・ホワイル・ユージング・ミー!(Stop The Water While Using Me!)」の100%天然由来かつ生分解性の製品で、美しい軽井沢の自然にどこまでも配慮しています。

自然に溶け込む建築、インテリア、アメニティ類が、訪れるゲストに心地よいひと時をもたらす(ヒノキ風呂付、2階ゲストルーム)
控えめな、それでいて確かな個性を放つアメニティたちは、オーナー自らが最高と見なしたもののみを厳選

「具体美術」の粋を集めたアート群が空間を更にアップグレード。

また、『ししいわハウス』を更に特別なラグジュアリー・リゾートとしているのは、日本と世界の名だたる現代アーティストたちによる作品群です。

1960年代に「具体美術」のリーダー的存在であった巨匠・吉原治良氏をはじめ、今井俊満氏、鷲見康夫氏、元永定正氏、山田正亮氏など、前衛的でありながら格調高いアート群を取り揃えています。

また、ザオ・ウーキー(Zao Wu Ki)氏、イ・ソンジャ(Seundja Rhee)氏、ギュンター・フォルグ(GüntherFörg)氏、ベルナール・ベネ(Bernar Venet)氏など、やはり著名かつ個性豊かな海外アーティストたちの原画を館内に陳列。これらは『ししいわハウス』のシンプルかつ上質なインテリアを、更にエレガントに際立たせています。

建築、自然、芸術の融合が創造的かつ知的な滞在体験をもたらす
柔らかく温かみのある佇まいの中で、クリエイティブな可能性が育まれる

都会の喧騒から距離を置いたロケーションで、知的創造の建築空間を提供。

典型的なホテルとは一線を画した「ソーシャル・ホスピタリティ」の概念を取り入れている『ししいわハウス』。その特異性はプライベートな空間だけに焦点を当てるのではなく、客室の外においても新たな発見やつながりを見出せるように設計されている点からもうかがえます。

『ししいわハウス』のオーナーであるシンガポールの『HDHキャピタル・マネージメント(HDH Capital Management)』の最高経営責任者、フェイ・ホアン氏は、これらのポリシーについてこう語ります。

「『ししいわハウス』は都会の喧騒から距離を置いたロケーションにて、知的創造の建築空間を提供したいという思いから誕生しました。この隠れ家的ブティック・リゾートは、訪れるゲストがエネルギーを取り戻し、新たなひらめきを生み出せるような場所になることを目指しています。また、企業、地域社会、様々な人々と、世界中で起こっている事象やトレンドについて意見交換、あるいは議論を交わす場としての機能も果たすでしょう。このホテルは、当社が提案するホスピタリティ・コンセプトの最初の施設であり、今後も同様の自活的かつサステイナブルなプロジェクトを世界各地で生み出すことを目標にしています」。

個人でも団体でも、快適に滞在しながら交流とプライベートを重んじられる造り。そして坂氏による圧倒的な建築美が織り成す空間は、世界を変革させる新たな潮流をも生み出していきます。

発想しだいで自由自在な滞在がかなう、自らの創造性とともに遊べる場所

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