フライフィッシングの聖地!中禅寺湖 興奮と発見の奥日光への旅
2019/12/02
Connie(コニー)こと小西栄里子です! 関西ではなかなか見ることのできない、フライマンたちが集う光景。まるで海外かのようなロケーションと、そこに生息する大きな魚たち。そんな栃木県は中禅寺湖への旅の模様と、素敵な魚との出会いを紹介します。(過去取材ですがご参考ください!)
WEBマガジンHEAT(ヒート)
小西 栄里子
OL・女性アングラー
フライフィッシングの聖地「中禅寺湖」
栃木県日光市西部(奥日光)に位置し、フライマンたちが「いつか釣りをしてみたい場所」のひとつとして有名なフィールド「中禅寺湖」。紅葉スポットとしても有名なドライブコース「いろは坂」を越えると、スカイブルーの湖面が広がります。その昔、男体山(なんたいさん)の噴火によってできたといわれており、標高1,269mと日本一標高の高い湖なのです。水の透明度は高く、その美しさは日本百景にも選定されるほど。湖畔には、日光山中禅寺(立木観音)や英国大使館・イタリア大使館別荘記念公園といった歴史ある名所もあり、観光目的で訪れる人も多いスポットです。
そんな中禅寺湖がなぜフライフィッシングの聖地と呼ばれるのでしょうか? その理由は、西洋のフライフィッシングが日本に広まった“はじまりの場所”だといわれているからです。そして、もうひとつの理由はズバリっ! 大型のトラウトを岸から狙えること。
中禅寺湖固有の魚であるホンマスにはじまり、代表的なレイクトラウトやヒメマス、ニジマス(スチールヘッド)やブラウントラウトなど、多くのトラウトが生息するフィールド、つまりトラウトの宝庫なんです。また、湖畔にはトレッキングコースや駐車場が整備されており、釣り人が通いやすい環境であることも釣り人が絶えない理由のひとつでしょう。
最高のロケーションにビッグトラウト現る!
まずは、日釣券を購入し情報収集。中禅寺湖は広いので、地元の民宿の方が地図で示しながらポイントを丁寧に教えてくださいました。駐車場に車を停め、フライタックルを準備し、ウェーダーを履いたらいざ出陣です。
トレッキングコースを歩いて移動し、キャスティングできそうな場所をみつけては狙っていくというランガンスタイル。ふと足元を見るとワカサギの群れがウヨウヨ。大型のトラウトは、ワカサギなどの小魚はもちろん、この時期になるとセミも捕食しているとのこと。この日もハルゼミがたくさん鳴いており、少し沖の方でセミが「ジーッ、ジーッ」と羽を震わせながら水面に浮かんでいるのが見え、次の瞬間バシャッ! と大型のトラウトがライズする場面も。まさかこんな瞬間を目撃できるとは…! なかなか見ることのできないダイナミックな光景を目の当たりにし、期待と興奮で心臓がバクバク。
湖などの広いフィールドでは遠投が必要なので、私は11ft、#8のスイッチロッドを使用しました。遠投が必要な場合や、1日に何度もキャスティングを繰り返さなければならない場面では、シングルハンドに比べ、ダブルハンドやスイッチロッドの方が身体の負担が軽減されるので、あまり飛距離が出せない方や女性にオススメです。
とはいえ、慣れない番手でのキャスティングは難しく、なかなか飛距離を出すことができません。最初はキャスティング練習を繰り返しながらライズを待ちます。ですが…、日中は思うような反応が得られず、ポイントを移動したり毛バリをチェンジしたりと試行錯誤の時間が続きました。
イブニングの時間帯に差し掛かり、一瞬風が止んで水面が静かになったところで、少し間隔をあけて釣っていた妹のフライに突如ゴボッ! と何かが食いつきました。すかさずバシッ! とアワセるとグググッと重みが乗り、ロッドがしなります。走るような勢いはありませんが、ズッシリと重量感のあるやり取りが数分続きます。そしてバラさないよう丁寧に寄せ、無事にネットイン。待望のアタリは、なんとビッグなブラウントラウトでした! 間近でみていた家族も大興奮の1匹。おめでとう!
結局、その後はノーバイトのままタイムアップとなり、私にとっては残念な結果となってしまいました…。とはいえ、初めての中禅寺湖はいろいろな発見があり、また必ずリベンジに来ようと心に誓った初日になったのでした。
2日目は湯川で渓流釣り
2日目は、こちらも有名どころ、奥日光の湯川へ行ってみました。この場所は、森林・湖畔・湿原などの自然を散策できる遊歩道が整備されており、そのほとりに流れる渓流で釣りも楽しめるといったフィールドです。
準備したのは、7.6ft、#3のフライタックル。使用したフライは、エルクヘアカディスやメイフライといったドライフライ(#16~#18)です。
出発地点の赤沼茶屋から終点の湯滝までは片道約4.5km。平日だったということもあり、遠足に来ていた小学生たちに「おねえさんがんばってー!」と見守られながら釣り開始。
しばらく遊歩道を歩いていくと、橋の下に小さな魚影が見えます。そーっと近づいてフライを落としてみますが、反応ナシ。これはシビアな戦いになりそうな予感。陸から狙いやすそうなポイントを攻めますが、なかなか食い切らず。ときどき追いかけてくるアブラハヤがヒットし、なんとかボウズを免れ一安心(笑)。ここでの本命はブルックトラウト(カワマス)。そう、ここは国内でもめずらしい“ブルックトラウトが釣れる川”として有名な場所なんです。
湯滝でまさかの尺○○○!?
途中、妹と合流しランチタイム。淵のポイントでライズを見つけ、先に釣りを再開していた妹にブルックトラウトがヒット。噂に聞いていた通り、とっても綺麗な魚体に姉妹そろってウットリ。「私も釣ってみたーい!」ってあれ? 願えば願うほど空回っているような…(汗)。
狙うポイントが違うのか? 流し方が悪いのか? 毛バリが合っていないのか……? いろいろと試行錯誤してみるも反応はイマイチ。そうしているうちに終点湯滝へ。
先に到着していた両親はすでにブルックトラウトを釣り上げご満悦。状況を聞き、私も釣り再開。滝つぼの中を狙うので、毛バリを沈ませるためニンフに付け替え流してみることに。すると、2投目でマーカーがズボッと勢いよく沈んだので、待ってましたとばかりにフッキング。するとズシッと重みが乗り、「もしやこれは大物のブルック!?」と期待を膨らませながら寄せてくると…、まさかまさかのビッグゲスト尺ウグイでした(笑)。
まさかのゲストには驚きましたが、またしても後に続けず…。それでも、どうしてもブルックトラウトを釣りたい私は、宿の夕食の時間が迫るなかタイムアップギリギリまでポイントを探して打ち続けました。そしてついに、なんとか最後のワンチャンスで、ようやく貴重な1匹をキャッチすることができたのです!!
湯川も中禅寺湖同様、一筋縄ではいかない場面が多々ありました。そして試行錯誤の末、苦しいながらもまた新たな引き出しを増やすことができました。次に訪れたときは「もっと釣果を伸ばせるようどうすればよいか?」と、その日の夕食は作戦会議さながら、大いに盛り上がったのでした。
【番外編】遠征先で見~つけた!
遠征の際は釣り以外にもお楽しみを♪ というわけで、観光名所や温泉めぐり、そして欠かせないのがご当地の特産品たち。今回は、栃木県日光市で見~つけた! をご紹介。
関東栃木レモン(レモン牛乳)
この関東栃木レモン、通称「レモン牛乳」は古くから栃木県民に親しまれている名品らしく、立ち寄った東北自動車道のサービスエリアでは、本家の牛乳だけでなくアイスクリーム、キャラメル、クッキー、チョコレート、カレー(!?)など、多様な商品が並んでいました。また食べ物だけにとどまらず、文房具や靴下などの雑貨まで「レモン牛乳」コーナーとして陳列されるほどの人気ぶり。
わたしが選んだのはカップアイス。ほんのりレモンが香るどこか懐かしい味。見つけられた際はぜひご賞味ください。
日光カステラ
『見ザル・言わザル・聞かザル』で有名な日光東照宮からほど近くにある、日光カステラ本舗。東照宮の煌びやかさをイメージさせる金箔入りのカステラは、定番のハニー味の他に、チョコや抹茶、卵黄を3割増で使用した特撰カステラも。
「ひときれ」サイズから購入可能なので、味くらべやお土産にもってこいですよ。
というわけで、貴重な体験ができたフライフィッシングの聖地、栃木県奥日光。スポーツフィッシングとして根付いたフライフィッシング文化を感じられる、感慨深い釣行となりました。また必ず訪れたい素敵な場所です。
みなさんも釣りに観光に魅力たっぷりの奥日光、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
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