日本有数の米処、新潟県。その良質な米と水で作られた新潟の全酒蔵の銘酒をいちどきに楽しめる「日本酒自販機」があるのをご存じか。500円で専用コイン5枚と交換し、おちょこ5杯分の利き酒(試飲)ができるとあって、日本酒ファンの間で話題なのだ。そんなアツいスポットに実際に行ってみた!
Yahoo!ライフマガジン編集部
【ここがスゴい!】
1.新潟越後の全酒蔵が大集結
2.気に入ったお酒は購入できる
3.駅直結で気楽に立ち寄れる
銘酒揃いの自販機を前に
どれを選ぶか嬉しい迷いが
酒蔵数日本一を誇る新潟県。話題の「日本酒自販機」(利き酒マシン)があるのは、「越後お酒のミュージアムぽんしゅ館」の【利き酒 越乃室】(越後湯沢店)と、同じく【利き酒 番所】(新潟駅店)の2カ所。いずれも駅構内にあるため、改札を出てすぐというアクセスの良さ。
1.新幹線の待ち時間に越後湯沢店でクイッ!
1995年にオープンした、越後お酒のミュージアムぽんしゅ館・越後湯沢店の「利き酒 越乃室」。そもそも利き酒マシンを設置するきっかけになったのは「湯沢町は関東から新潟に来るお客さんが最初に足を踏み入れる位置にあるので、新潟の良さや日本酒そのものの豊かさをアピールしたいという思いから作られました」(利き酒師の山田邦彦さん)と言う。
現在、稼動している新潟の全酒蔵(90蔵)から、旬の日本酒を中心に、新潟の焼酎やワイン、梅酒、古酒、特別酒など129種類のお酒がズラリと並べられている。
手順もわかりやすく、受付カウンターにて500円で専用コインを5枚購入。利き酒マシンから、好みの地酒をセレクトし、おちょこ5杯分楽しめる仕組みだ(おちょこ1杯で2〜3枚コインが必要なものもあり)。
利き酒コーナーにはほかに、国内外から取り寄せた塩が90種類も用意されている。
「特に人気があるのは風味が強い藻塩ですね。ウコンの塩や梅酒を漬けたときに出てくる梅塩も人気です」(山田さん)
それぞれ個性ある塩を舐めながら日本酒を飲めば、より甘く感じたり、辛く感じたりと日本酒のまた新たな発見につながるかもしれない。
しかし、こんなにあると選ぶのに迷いそう。オススメの飲み方はあるのだろうか。
「日本酒にはシーズンがあるので、春はしぼりたて、夏の生酒、秋はひやおろしなど、その時期に旬の日本酒を楽しんでほしいですね。味の濃いものやアルコール度数の高いもの、梅酒や焼酎などは最後にしていただいて。最近の日本酒はとても幅があるので、あとはもうひらめきで飲んでいただけたらいいのかなと思います」(山田さん)
越後のお酒ミュージアムぽんしゅ館 越後湯沢店【利き酒越乃室】
住所:新潟県南魚沼郡湯沢町大字湯沢2427-3
アクセス:JR越後湯沢駅構内 越後湯沢駅[西口]から徒歩約1分
電話:025-784-3758
営業時間:通常期間9:00~18:00(受付終了:17:45)冬季間9:00~20:00(受付終了:19:45)
※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。
2.実は穴場の新潟駅店!
お次は2012年にオープンした、ぽんしゅ館・新潟駅店の「利き酒 番所」。こちらも同じく新潟の全酒蔵から、純米・純米吟醸を中心に銘酒111種類を取り揃えている。
「新潟県は日本一の酒蔵数ですが、大きな酒蔵は上位3つくらい。小さい酒蔵では大量生産・出荷はできないし、地元で消費されることが多いんです。ならば県外のお客様に『利き酒番所』で飲んで知ってもらい、気に入って買っていただけたら支えになる、そういう仕組みができればと考えています」とは食品店の能田拓也店長。
新潟駅店はビジネスや学会などの帰りに立ち寄ったり、地元の人が待ち合わせや0次会で利用することが多いそう。
「若い蔵元さんも徐々に増え、クセがあったり挑戦的なお酒を作られたりと、日本酒の幅はどんどん広がっています」(能田さん)
利き酒マシンは、全国でこの新潟駅店と越後湯沢店の2ヶ所のみ。出張や行楽で両駅を訪れた際は、新幹線の待ち時間を利用して、利き酒コーナーを訪れてみてほしい。ただ、楽しすぎ&飲みすぎでの乗り遅れには十分ご注意を!
越後のお酒ミュージアムぽんしゅ館 新潟駅店【利き酒番所】
住所:新潟県新潟市中央区花園1-96-47
アクセス:JR新潟駅[南口西通路]から徒歩0分
電話:025-240-7090
営業時間:9:30~20:30
※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。
撮影/木村雅章 柳生義治 文/Yahoo!ライフマガジン編集部