いま日本酒×各国料理の組み合わせがおもしろい 都内珠玉の3軒

特集

おいしい日本酒が飲みたい!

2016/10/21

いま日本酒×各国料理の組み合わせがおもしろい 都内珠玉の3軒

ワインと和食があるなら日本酒だって世界の料理とあわせたっていい。そしてこれがまた実に旨い。スパニッシュ、タイ、そしてシチリアのオリーブオイル。日本酒も料理もとびきり本格派の話題の3軒へ。日本酒の新常識、体感!

Yahoo!ライフマガジン編集部

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<スペイン料理×日本酒>

1.『KIRAZ』(目黒・恵比寿)

互いのポテンシャルを引き出す心地よいマリアージュ

イチジクのコンポートを混ぜ込んだクリームチーズを薄くスライスした鹿肉で巻いた『イチジクとチーズの鹿肉巻き』(1600円・税別)。フルボディのしっかりとした味わいの『山廃』とともに

「スペイン料理」と「日本酒」。意外な組み合わせに思えるけれど、よくよく考えるとしっくり来る。魚のマリネには香り高い冷酒が、煮込み料理には体に沁みわたるお燗が合いそうではないか。「うん、納得!」の、ペアリングが完成することは、日本酒好きなら容易に想像ができる。それを実体験できるのが、恵比寿と目黒の間にある隠れ家バル『KIRAZ』

「枠を固めないで日本酒の多様性を楽しんでほしい」。徳島にある酒蔵「三芳菊」の娘、生粋の日本酒サラブレッドであるオーナーの馬宮加奈さんがこの店をオープンしたのはそんな想いから。

「三陸産カキのアヒージョ」アツアツのアヒージョにはアツアツの熱燗を合わせる。カキのクリーミーな味わいと『亀の尾 隆』のどっしりとした喉ごしが広がりリッチな気分に

スペインには海のものも、山のものもあり、素材を大事にした料理を好むところは日本と似ている。こちらのお店のスペイン料理に使われるのは、日本の新鮮な食材。

日本にはていねいに作られた美味しい食材がたくさんあり、それを使うことはもちろん、地方でコツコツと美味しいものづくりに励む生産者さんを紹介したいという想いもある。だから『KIRAZ』では、日本各地から新鮮な食材を仕入れる。カキは三陸から、豚肉は宮城の養豚所から、野菜は各地の契約農家から。スペイン料理だけれども、地産地消の精神は大切にする。

料理に合わせて、香りや味を高め合う日本酒を提案してくれる。もちろん、飲み方は自由なので試してみたい飲み方があればそれを注文してみよう

日本酒ビギナーさんはもちろん、エキスパートも、迷ったらお店の人に相談を。料理や好みに合わせて、日本酒のセレクトから温度帯、愉しみ方までを提案してくれる。スペイン料理と日本酒という新たな境地を体験して、自分好みのマリアージュを探してみては。ペアリングのコースも用意しているので、いろいろ試したい人は是非予約を。

閑静な住宅街の一角に佇む『KIRAZ』。道に迷う人も多いというが、だからこそ、隠れ家に訪れるワクワク感が高まる。赤い暖簾が目印
ウッディにまとめられた店内。酒と食事を嗜みながら語るのにちょうどいい、落ち着いたスペース。デートにも、大人の女子会にももってこい
Yahoo!ロコ和酒バルKIRAZ
住所
東京都目黒区三田2-9-5 1F

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アクセス
恵比寿駅[東口(ガーデンプレイス方面)]から徒歩約6分
目黒駅[JR西口]から徒歩約8分
目黒駅[JR東口]から徒歩約9分
電話
03-3712-7277
営業時間
◆ ランチ ◆ 【土・日・祝】12:00~15:30 ◆ ディナー ◆ 【火~金】 18:00~24:00 【土】 17:00~24:00 【日・祝】 17:00~22:00 ※月曜が祝日の場合、日曜は24:00まで
定休日
月曜日(祝日の場合は、翌火曜日休み)
口コミ・写真など

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<タイ料理×日本酒>

2.『ラコタ』(吉祥寺)

タイ料理の辛さがすっと消える日本酒マジックを体験

ホラパーという生のハーブを贅沢に使ったグリーンカレー(920円。税別)は、鮮やかな緑色。仕上げにもハーブを加え、爽やかに仕上げている

タイは米の国。米でつくられた日本酒とタイ料理は実はとても相性がいい。その妙味を手っ取り早く味わえるのが、グリーンカレーと岩手県遠野の『民宿とおの どぶろく 水もと仕込』の組み合わせだ。どぶろくのイメージを覆す、ナチュラルで爽やかな酸味と甘み、そしてまろやかなもろみのひと粒一粒が、グリーンカレーの辛味を和らげてくれる。

干し海老の出汁がきいたヤム・ウンセン(1120円・税別)には、神奈川県海老名の『泉橋酒造 秋とんぼ 生もと・山田錦』の湯燗をあわせた。揃いの湯燗とっくりもかわいい

タイ料理には冷たいドリンクが合いそうに思うが、日本酒に限っては湯燗をすすめている。適度に温かい方が食材の甘みが引き出されるため、辛いタイ料理には湯燗が最適なのだという。ピリリと辛いヤム・ウンセンを口に放り込み、間髪入れずに湯燗を流し込むと、なるほど、確かに舌のヒリヒリがすっとおさまる。この楽しい驚きに、思わず箸と酒がすすんでしまうのだ。

湯燗は50℃ほど。タイ料理の食材の甘みやまろやかさを引き出し、と同時に旨味をシャープに感じさせるのには最適な温度だという

日本酒は米の甘みと香りがしっかり味わえる純米酒のみを扱っている。タイ料理をおかずに、米代わりに日本酒を飲む客も多いという。湯燗を推奨するようになったのは、近所の燗酒専門店『カイ燗』の影響によるところが大きい。どぶろくやにごり酒も湯燗で味わえる。その意外な美味しさは、多種多様な酒を飲んできた日本酒好きにとっても新鮮な体験だ。

『ラコタ』はインディアンのラコタ族の言葉で「友達」という意味。店内には、タイを象徴する象に乗ったインディアンが描かれている。旨いタイ料理と酒を味わいながら、友人の家のようにリラックスした時間が過ごせる
『ラコタ』は、吉祥寺の人気タイ料理店『アムリタ食堂』の系列店。タイ料理の旨さは折り紙付きなのだ。酒を中心にした店にしようと6年前にオープンした。自慢の日本酒を使ったカクテルや、日本酒以外の酒も楽しめる
Yahoo!ロコ呑めるタイ料理屋 ラコタ
住所
東京都武蔵野市吉祥寺本町1-22-10 寿々木ビル1F

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アクセス
吉祥寺駅[東口]から徒歩約3分
井の頭公園駅[出口]から徒歩約12分
三鷹台駅[北口]から徒歩約22分
電話
042-227-5527
営業時間
月、火: 17:30~翌0:00 (料理L.O. 22:30 ドリンクL.O. 23:00)水~金、祝前日: 17:30~翌3:00 (料理L.O. 翌1:30 ドリンクL.O. 翌2:00)土: 15:00~翌3:00 (料理L.O. 翌1:30 ドリンクL.O. 翌2:00)日、祝日: 15:00~翌0:00 (料理L.O. 22:30 ドリンクL.O. 23:00)
定休日
なし
口コミ・写真など

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<オリーブオイル×日本酒>

3.『セドリック・カサノヴァ』(表参道・外苑前)

地中海のきらめきと、飲む

ドライトマトとオリーブオイルにあわせたのは広島の『清酒竹鶴 純米』。凝縮して引き出されたトマトの酸味と純米酒の組み合わせは…ハマる

元シルクドソレイユの綱渡り芸人という異色の経歴を持つセドリック・カサノヴァさんが手がけるシチリア産エクストラヴァージンオイルは、一般的なブレンドオイルではなく農家×オリーブ品種、単一畑×単一品種が基本。だからオイルごとの個性がはっきりとわかる。その個性をさらに引き出すために。パリで注目されたブティックを東京で展開する際に選ばれたパートナーのひとつが日本酒だ。

マグロの生ハムもオリーブオイルも、深く、旨い。酒器もまた和モダンで

その凄みを感じる一皿が、夜のコースで登場する、シチリアのマグロの生ハムと樹齢400年を超えるオリーブオイル『パオラのノッチェラーラ』に、鳥取は梅津酒造の『生酛(きもと)仕込 冨玲(ふれー)』の組み合わせ。

強い生命力が宿ったかのようなパワー溢れるオリーブオイルと、どこまでも深い塩味と旨みが続くマグロの生ハムに、負けじと、というよりも長年の仲間のように手を取り合う、冨玲の熟成感と柔らかく包んでくれる強さ。ここに野生のワイルドフェンネル、シチリアらしいレモンの皮からの清涼感が、盃と箸を止めてくれない。

お酒はとびきり燗(60℃程度)。実はマグロの脂などの融点と近いので、食べて飲んでと続けたときにも消化がよく、旨みも増す、素敵な組み合わせ。1合700円

もともと、海の幸の宝庫である地中海に囲まれたシチリアと日本は、魚貝の好みも似ていて、食文化も近しいものがある。ごはんにケイパーをかけて、レモンの皮をすりおろして、そこにオリーブオイル。こんなシチリアと和の組み合わせも食してみると驚くほどすんなりと受け入れられてしまうのだ。地中海のきらめき、卓越のオリーブオイルとつまみと日本酒。旨さだけではなく食文化の融合を堪能しよう!

爽やかに香るもの、エキゾチックで複雑なスパイスを感じるもの、強い生命力を感じる濃厚なもの…。お気に入りがきっと見つかるだろう
オリーブオイルとシンプルな小皿料理と日本酒のマリアージュを堪能できる『ターブル・ユニーク』は1晩8名限定(3000円/1名。税別、ドリンク別)の特別な体験

セドリック・カサノヴァ

住所:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3-1-14 1F
TEL:03-6721-0434
営業時間:ショップ12:00〜20:00 ターブルユニーク18:00〜22:30
定休日:不定休
アクセス:地下鉄外苑前駅より徒歩6分、表参道駅より8分 通称「まい泉通り」沿い。

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。

取材・文/石川名月(KIRAZ)、香取ゆき(ラコタ)、岩瀬大二(セドリック・カサノヴァ)
撮影/小林孝至(KIRAZ、ラコタ)、延藤 学(セドリック・カサノヴァ)

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