「伊勢神宮」へ初詣! 知っておきたい、参拝の作法や別宮のこと

「伊勢神宮」へ初詣! 知っておきたい、参拝の作法や別宮のこと

2020/01/01

東海エリアに住んでいると、伊勢神宮へ初詣に行くという人も多いのでは?ところで皆さん、正しい参拝の仕方は知っていますか? 手水の作法や、二拝二拍手一拝の手順は周りの人を見ながら何となく乗りきってしまいがちですが、せっかくなら由縁を知って正しくお参りしてみませんか?

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外宮から内宮への参拝順序は、神宮のお祭りが理由

伊勢神宮 神宮司庁広報室で話を伺い、気持ち新たに参拝してきました

伊勢神宮の正式な呼び名は、「神宮」。皇大神宮(内宮)と豊受大神宮(外宮)、さらには別宮など125もの宮社をすべて含めて「神宮」と呼ぶそうです。

外宮をお参りしてから内宮へ…という参拝順序は知っている人も多いかと思いますが、この順序にはどんな意味があるのでしょうか?

外宮に祀られる「豊受大御神(とようけのおおみかみ)」は、内宮に祀られる「天照大御神(あまてらすおおみかみ)」の食事を司る神様です。伊勢神宮で行われるお祭りは、先に外宮の神様に食事をお供えするのが順序。それにならって、お参りも外宮が先というわけです。

外宮に到着すると、左側通行の看板が!

古くから、伊勢神宮の参道では外宮は左側通行、内宮は右側通行という風習があります。その理由は、古い書物にもはっきりとは書かれていません。

しかし、伊勢神宮に限らず、神社の参道は真ん中を通らずにあえて外側を通るのがしきたり。伊勢神宮の場合、手水舎が外宮は左側、内宮は右側にあるため、手水舎のある側を歩いたとも、また、外宮は右側、内宮は左側に正宮があることから、神様に近いほうを歩かないようにしたとも考えられているそうです。

手水舎での正しい手水の作法

見も心も清める手水舎

参拝をする前に、手水で身も心も清めます。神社に行けば必ず行う手水の作法は、覚えておきたいところ!

1. <左手から洗う>
まず右手で柄杓(ひしゃく)を持ち、たっぷり水をくんで左手を清める。
2. <右手を洗う>
柄杓を左手に持ち替え、右手を清める。
3. <口をすすぐ>
再度、柄杓を右手に持ち替えたら、左手に水を受けて口をすすぐ。
4. 口をすすいだ左手をもう一度清める。
5. 最後に、残りの水で柄杓の柄(え)を洗い清めて元に戻す。次に使う人への心配りですね。

参拝での二拝二拍手一拝の作法

この鳥居の奥に、豊受大御神が祀られる外宮の正宮があります。二拝二拍手一拝は参拝の基本。感謝の心を持ってお参りしましょう。

1. まずは、神前に進み姿勢を正す。
2. <二拝>
背中を平らにし、腰を90度に折って、深く2度お辞儀をする。
3. 胸の高さで両手を合わせたら、右指先を少し下にずらす。拍手の音色が良くなります。
4. <二拍手>
肩幅程度に両手を開き、2回拍手を打つ。
5. <一拝>
指先を元に戻してから、最後にもう1度深いお辞儀をする。

内宮の表玄関にあたる、宇治橋

続いて内宮へ移動。外宮から内宮へはバスも出ています。

内宮の表玄関にあたる、宇治橋。
日常の世界から神聖な世界へ、人と神を結ぶ架け橋ともいわれ、宇治橋の前で一礼してから渡ります。「鳥居をくぐるときは、真ん中ではなく端を通る」というのは他の神社でも共通のしきたりです。とはいえ、初詣の伊勢神宮は参拝者も多いため、「絶対に端を通らなくては!」と気にしなくても大丈夫とのこと。

五十鈴川

天照大御神が祀られる正宮に向かう道中、五十鈴川が間近に流れる場所があります。この清流に立ち寄り、心身を清めるのも昔からのならわしです。

日々の感謝を伝えてから、願いごとを

内宮の正宮に続く階段

「正宮は神様に感謝し公の願い事をする場だから、個人的な願い事をするのは良くない」とはよく聞きますが…? その疑問も、神宮司庁広報室の担当者さんに質問してみました。

実は、「個人的な願い事をしてはダメ」という決まりはないそう。正宮では、日本の守り神である尊い神様のもとへせっかく訪ねたのなら、世界や国の平和といった願いを伝えるのが良いとされています。そして、個人的な願い事は、内宮は「荒祭宮(あらまつりのみや)」、外宮は「多賀宮(たかのみや)」といった別宮でお願いする風習もありますが、絶対に別宮でなくてはダメということはないそう。
まずは神様に日々の感謝を伝えてから、願いごとを伝えましょう。

荒祭宮へ参拝

正宮に次ぐ大きさの別宮「荒祭宮」。天照大御神の荒御魂(あらみたま)が祀られています。神様の御魂のおだやかな働きを“和御魂(にぎみたま)”というのに対し、荒々しく格別な威厳をあらわす“荒御魂”。ここは、何か物事を始めるときにお参りする風習があります。
正宮をお参りしたあとに、ぜひお参りに行ってください。

もうひとつの別宮が「風日祈宮(かざひのみのみや)」。とくに風雨を司る神様。雨風は農作物に大きな影響を与えるため、昔から正宮と同様丁重にお祭りしてきたそう。「風日祈宮橋」を渡って行くため、人も多くなく、心静かにお参りすることができます。橋の上から見える、季節ごとの新緑や紅葉も綺麗です。

五十鈴川や山々の清々しい空気も感じながら歩いてみてください。

また、内宮表玄関の「宇治橋」から近い場所にある「子安神社」では、「木華開耶姫神(このはなさくやひめのかみ)」が祀られています。地元では安産や子授けの信仰があります。

豊かな自然に囲まれた伊勢神宮。ぜひ、五十鈴川や山々の清々しい空気も感じながら歩いてみてください。

(文:齊藤美幸)

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