世界遺産の奈良・吉野山で、100年以上守り継がれる保存食

世界遺産の奈良・吉野山で、100年以上守り継がれる保存食

2020/02/13

世界遺産に登録されている吉野・大峯。雄大な大自然に囲まれ、毎年宿泊に訪れる人もいれば、絶景の温泉を目当てに立ち寄る人も多い一大観光地です。世界遺産を眺めながらの入浴は、ここでしか過ごせないぜいたくな時間。今回はその機会に食べたいおすすめの伝統食を紹介します。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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一つひとつ手作りされる、伝統の味「柿の葉寿司」

吉野山の中央・中千本公園内にある「湯元 宝の家(ほうのや)」は、まさに大自然を庭にしたような温泉旅館。自慢の露天風呂「阿吽の湯(あうんのゆ)」からは吉野山を一望でき、春は「一目千本」とうたわれる桜、秋は紅葉で山々が彩られ、風光明媚(ふうこうめいび)な景色が広がります。その光景は一幅の名画のように美しく「人生で一度は訪れたい」と毎年多くの観光客でにぎわうのも納得です。温泉入浴などの吉野山観光を楽しんだ際、ぜひ立ち寄りたい老舗のスポットがあります。

吉野山温泉「湯元 宝の家」の「阿の湯」。眼前に広がる優美な景色に心も癒されます

風味豊かな味わいでお土産にもぴったり

金峯山寺蔵王堂からすぐの場所にある「柿の葉寿司 やっこ」

吉野山を代表する食べ物といえば、「柿の葉寿司」。江戸時代中期から伝わる伝統食で、近海でとれた鯖(さば)を山奥の吉野まで運ぶために塩でしめ、防腐効果のある奈良名物の柿の葉で包んで作られたのがはじまり。まさに、先人たちの知恵が詰まった逸品です。
金峯山寺蔵王堂の前にある「柿の葉寿司 やっこ」は、1910年代の創業当時からのレシピを基本に、独自の製法でその味を守り継いできた老舗店。一つひとつ手作業で包まれた柿の葉寿司を、ほどよく味がなじんだ最高の状態で提供してくれます。

足を伸ばして、ゆったりと座れる座敷。緑を眺めながらおいしい柿の葉寿司をご堪能あれ

こちらの建物も吉野建ての建築様式で、建物は江戸時代のものだそうですが、現在の「やっこ」は当時の風情を残しつつもオシャレな雰囲気に改装されました。窓からの眺望もよく、テーブル席の他に座敷もありゆったりと時間が過ごせます。

人気の「うどんセット(1450円)」。柿の葉寿司のあまりのおいしさに、お土産にしたくなること間違いなし

いただいたのは、同店人気No.1の「うどんセット(1450円)」。鯖と鮭(さけ)の柿の葉寿司が4個に、コシのあるきつねうどん山菜小鉢が付いたセット。自慢の柿の葉寿司は季節によってお米のブレンド内容を変えるなど、こだわりは十分。かんだ時のすし飯のやわらかさがちょうどよく、すし酢の甘さ、そして鯖や鮭の塩加減もいい塩梅で、「ちょっと多いかなあ~」なんて思っていましたが、4個をペロリとたいらげてしまいました。
四季折々の麺料理と柿の葉寿司とのセットメニューが多彩で、季節ごとに違う料理がいただけるのもうれしい魅力です!

吉野山を眺めながら、吉野名物をいただく。至福のひと時です
ライター川口
ライター川口
「吉野は水もおいしく、飲用としてはもちろん、お米を炊いたりお料理するのにも使われています。大自然を目の当たりにしながら、自然の恵みをいただく。『なんて幸せなんだろう』と終始笑顔で食べていました。素材選びから製造方法まで、頑固なまでにこだわり続ける『やっこ』だからこそ、永く愛され続けるのだなと実感。どの世代にも喜ばれる「柿の葉寿司」は、お土産にも最適です」
昔ながらの町並みが今も残る吉野山。歩くだけで心が穏やかに

取材・文・撮影=川口尚子

※掲載の内容は2017年11月時点の情報に基づきます。
※2020年2月に店舗情報(住所、電話番号、営業時間など)、料金などの一部情報を更新しました。

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