敦賀のまちと歩み続けて50年!カフェ&ダイニングバー・きらく

敦賀のまちと歩み続けて50年!カフェ&ダイニングバー・きらく

2020/02/14

敦賀のまちを50 年間見守ってきた敦賀市本町一丁目商店街のカフェ& ダイニングバー「きらく」。オーナーバーテンダーの川島敦義さんは、後進の指導に力を入れながら夜のにぎわいを取り戻すべく活動しています。

中広

中広

長きに渡り、港町・敦賀を見守るまちのコンシェルジュ 活気にあふれたあの頃のにぎわいを伝え続ける

受け継いだ店を一新 本格的なバーをスタート

全国各地からバーに精通した人たちが集う、カフェ&ダイニングバー「きらく」敦賀を代表する老舗バーとして知られています。創業は昭和44年、現オーナーバーテンダーである川島敦義さんの両親が飲食店「喜楽」を開業したのが始まりです。

夜になると鮮やかな照明に彩られるカフェ&ダイニングバー「きらく」。結婚式の2次会会場としても人気で、ここで2次会を行うと子宝に恵まれるというジンクスもあるとか
1階から吹き抜けの2階まで続く壮観な酒棚。都会でも入手困難な世界の酒を含め、およそ600本ものボトルがバック棚に並びます

川島さんがバーに魅了されたのは、およそ30年前。敦賀市津内町にあるバー「ココ・アズール」に客として通い始めたのがきっかけでした。「マスターの上山亮さんは、私にとって師匠ともいえるような方です。バーやお酒についていろいろ教わっているうちに、その魅力にのめり込んでいきました」。後に、「喜楽」は深夜の時間帯でバーをスタート。近所のスナックやバーで働く人たちが、仕事を終えてから続々と集まるようになりました。「当時はピークの時間帯が深夜3時頃。毎日、朝になるまでたくさんのお客さんでにぎわっていました」と振り返ります。

平成12年には「もっと居心地の良い空間をつくりたい」と、3階建ての店舗兼住宅を新築。店名を平仮名の「きらく」へと改称しました。さらに平成22年には、同店から歩いて5分ほどの8号線沿いに、2号店となる「サロンきらく」をオープン。2階には、ビリヤードや卓球を楽しめる空間が広がっています。


夢を追いかける若手バーテンダーを育成

川島さんは日本バーテンダー協会(NBA)に所属し、福井県本部の本部長として後進の指導に努めています。最初に日本バーテンダー協会の敦賀支部に入会したのは、今から27年ほど前。上山さんの紹介で、協会が毎年主催している全国バーテンダー技能競技大会のサポート係として関わるようになりました。

各地域のカクテルコンペにも足を運び、全国各地の一流バーテンダーと交流を深めながら、バーを訪ね歩いたという川島さん。NBA認定バーテンダーの資格を取得し、NBA認定バーテンダー技能検定にも合格しました。平成16年、国際バーテンダー協会(IBA)によるIBA認定インターナショナル・バーテンダーの資格を獲得し、平成18年には日本バーテンダー協会によるベストバーテンダーを受賞しています。

毎年開催されている全国エリート・バーテンダー・カクテル・コンペティション。川島さんは同大会の審査員も務めています
中日本統括本部大会。右からシルバー賞・岡野由佳さん、ゴールド賞・川島彩さん、ブロンズ賞・堂前拓也さん

「一流のバーテンダーに求められるのは、人の良さと洞察力。もちろんシェイクやステアなどの高度な技術、それに体力も必要ですが、第一におもてなしの心が大切です」と川島さん。これまでに何人ものバーテンダーが、川島さんの指導を受けて巣立っていきました。地元だけでなく、東京や名古屋、福井の一流店で活躍している教え子もいます。

川島敦義さん。水の減り方やタバコの灰など、常に客の動きに気を配り、居心地良く過ごしてもらうことを大切にしています。「バーテンダーには多くの引き出しが必要」と、休日には美術館や図書館に足を運ぶことも多い

現在は、川島さんの長男である晨(じん)さんを始め、3人のバーテンダーが川島さんの下で修業中。2019年2月には、晨さんが「第24回全国エリート・バーテンダー・カクテル・コンペティション中日本統括本部大会」で準グランプリを獲得。6月に東京で開催された全国大会へ出場しました。

川島敦義さんの長男、川島晨さん。同店で修業しながらその技術を磨いています。2019年6月には、全国エリート・バーテンダー・カクテル・コンペティションの全国大会に出場

バーでの出会いを通して人生の豊かさを伝えたい

バーといえば、慣れない人からは敷居が高く感じられるもの。川島さんはそんなイメージを払拭し、より多くの人に利用してもらうため工夫を凝らします。地域のイベントにも積極的に参加。毎年春に複合文化施設「きらめきみなと館」で開催される「敦賀音楽祭かもめ」や、毎年行われる地域のイベントに出店しています。「一軒の店に長居するのではなく、一晩のあいだに複数の店を渡り歩く。バーホッパーと呼ばれる行為ですが、そういう贅沢な遊びを楽しめる環境、いいバーがあるかが、そのまちの文化基準だと思います」と川島さん。今後もバーで酒を嗜むことの楽しさや、出会いを通して学べる人生の豊かさを、多くの人たちに伝えていきたいと意気込みます。

「私たちの若い頃は、このまちにもバーやディスコがいっぱいあって、毎晩活気に満ちあふれていました。歩いて行ける範囲で、いろんな遊びを楽しむことができたんです。私の願いは、あの頃のにぎわいを取り戻すこと。今の若い人たちに、そんな素敵な敦賀の姿を見せてあげたいと思っているんです」

50年に渡って、このまちの歴史と歩みをともにしてきたカフェ&ダイニングバー「きらく」。これからもこの場所で私たちのまちを盛り上げ、見守り続けてくれるでしょう。

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中広は岐阜に本社を置く広告会社です。 地元の情報を各戸配布のハッピーメディア(R)『地域みっちゃく生活情報誌(R)』のブランドで発信しています。

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