ツレヅレハナコの下北半島おいしい民宿飲み食いだおれ旅vol2

ツレヅレハナコの下北半島おいしい民宿飲み食いだおれ旅vol2

2020/05/11

酒好き・民宿好き、ツレヅレハナコが行く、青森県下北半島の民宿で3泊飲み食いだおれる旅、始まります。

まるごと青森

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部屋数4つの小さな温泉民宿あんこうづくしで地酒を堪能!‐下風呂温泉郷「民宿 菅原」‐

青森県民でさえも「遠いよね~」「行ったことない」などと、けんもほろろな辺境の地・下北半島。陸奥湾を囲む青森県の先っちょと聞けば、「あのあたりか」とイメージもわくのでは。しかし、「四方を海に囲まれているから、民宿(!)での魚介三昧のごはんが最高なんですよ」「特に真冬は酒のアテ天国!」って……。えー、そんなの酒好き・民宿好きとしては行くしかない! 私、ツレヅレハナコが下北半島の民宿で3泊飲み食いだおれる旅、始まります。

ツレヅレハナコ

ツレヅレハナコ

雪の温泉街を浴衣&羽織で歩き熱~い公衆浴場でひとっ風呂

大間の宿を出て車で向かったのは、風間浦の下風呂温泉郷。
海岸線沿いを少し南下するイメージですね。

立派な看板が目印です!

今夜お世話になるのは、温泉郷内にある宿で唯一の民宿「民宿 菅原」。
女将さんがおひとりで切り盛りされており、なんと冬場の料理はあんこうづくしだとか。
きゃー、楽しみすぎー

風情ありすぎな雪の温泉街

下風呂温泉郷のど真ん中にある小さな宿で、50メートルほど歩けば公衆浴場に着くという好立地。新設されたばかりの内風呂もありますが、宿泊費には温泉入浴券も付いていますのでぜひ公衆浴場へ!

テンションが上がる懐かしのお風呂セット

石鹸箱とミニシャンプー、木桶、「温泉のしおり」をいただいたら、まずは自分の部屋へ。浴衣に着替えて、さっそくお湯へ向かいましょう。
雪の温泉街を、浴衣と羽織で木桶を持って公衆浴場……、なにこの完璧なコスプレ感。風情あるわ~。

「新湯」のほか、近くに「大湯」もあります

着いたのは「新湯」と看板が付いた、あからさまに歴史を感じる公衆浴場。

シャンプーやかみそりも自販機で買えます

一般のお客さん用の入浴チケット販売機も現役。
このカラフルなプラスチックのチケットが、またいいよねー!

中に入ると古くても清潔な小ぢんまりした更衣場があり、奥の間が温泉に。

温泉の湯は……、なかなかの熱さです!
正直言って、最初はなかなか入れず湯舟の周りをうろうろするのみ。
すると、先に入っていた地元のお母さんたちが、見るに見かねて「初心者用の入り方」を教えてくれました。ありがとうございます~。
おかげでじっくり入ることができ、外に出でもポカポカ! 寝るまで体が冷えることはありませんでした。

めくるめくあんこう尽くし!もちろんお供は、あのお酒で。

このすりガラスのシブさがたまらない…

さあ、宿に戻っていよいよ夕食タイム!

「田酒」を毎日一升飲める下北サイコー!

女将さんが一人分ずつお膳を運んできてくれるのを待ちながら、今夜も「田酒」を窓辺にスタンバイ。断りもなく障子に一升瓶を挟むあたり、もはや素人ではありません。今夜もソッコーで酒が冷えるぜ。

あんこう率の高すぎなお膳に心ふるえる

ドーン! ご覧ください、このあんこうづくし! すごいー!
お膳に乗っている皿の半分以上があんこうがらみ……、コレ都心で食べたらおいくらほどするのかしら。なんて素で思ってしまうほどに豪華。

鮮度抜群のプリプリあんこうの刺し身。生でだなんて初めて食べました
大好きすぎるあんきもポン酢! ねっとり厚切りなのを独り占め
あんこうの身のから揚げ。のり入りのサクサクころもに上品な白身
お酒に欠かせない、あんこうの共和え。ねっとり肝で身を和えるって反則!
ひとり一鍋でセルフあんこう鍋。みそ仕立ての煮汁にあんきもを溶かします
しれっとしょうゆ皿に入ったあんきも!

きゃー、おーいーしー。すでにハアハアものなのですが、たまらなかったのがこちら。
これ、どういうことかわかります…? ここにしょうゆを加え、あんきもを溶かして「きもじょうゆ」だー!

東北の天下の宝刀「イカ刺し身」をひたして食べるべし

コリコリの新鮮な甘いイカに、きもじょうゆ。最高しかない! お酒!

昼間に商店で買った濃厚塩ウニも開けちゃうぞー!
肝が溶けた煮汁だけで飲める……

テンションとどまらずのあんこうづくしでしたが、女将の金橋陽子さんにお話を聞くと下北半島とあんこうの歴史は深いのだそう。

女将の金橋陽子さん

「昔は、あんこうなんてやっかいものでしたよ。でも海でとれるから、おかあさんが仕方なくさばいてね。どこの家でも、軒に吊るして干して保存食にしていたんです」。
干したものは薪ストーブでさっと焼いて食べていたというのも衝撃ですが(というか、おいしそう)、各家庭であんこうをさばいていたというのもすごい。
身がぐにゃぐにゃでさばきづらいあんこうは「吊るし切り」が有名。家庭でもそんな大掛かりなことを?
「〈雪中切り〉といって、雪の上にあんこうをのせてさばく方法がありました。今は保健所で規制されているので、あんこうのイベントくらいでしか見られませんけどね」
へー、雪の上にあんこう! 見てみたかったなあ。

チリ一つないピカピカの廊下!

こちらの宿は、女将さんのご両親が「湯っこ(温泉)が近い場所だから」と昭和55年に始めた民宿。
「各地からの湯治のお客様も多かったですよ。昔は“丑湯”といって、土用の丑の日はお湯の薬効効果が高まると言われていました。それを毎年楽しみにいらっしゃる方もいらしたり……きっと温泉が娯楽の一つだったんでしょうね」

まるで親戚の家に来たかのような玄関

もちろん地元の人同士の社交場でもある公衆浴場。たしかに先ほど会った背中を流し合うお母さんとおばあちゃんも、ご家族ではなくご近所同士だと言っていたなあ。
「住んでいる人は全員顔も名前も知っていますからね。お風呂で会えば背中を流し合うのが普通なんです」。

時間に余裕があれば「大湯」にも立ち寄って!

おだやかな女将さんといろいろなお話をしていると、なんだか親戚の家に来たかのようにくつろいでしまう。結局、この日もけっこうな量のお酒を空けて就寝!

貴重なタコのモツや海藻で五臓六腑に染みる朝食を。

おはようございますー! 
と、さわやかに起きて先ほどと同じ部屋の朝食会場へ。

キリッと寒いけど晴れていて気持ちいいー!
またしても、これだけで飲めそうな朝ごはん膳

おかげさまで、まったく二日酔いしておりません!

濃いピンクが食欲をそそります

おどろいたのは塩鮭。
一見、普通の塩鮭なのですが超しっとり。塩加減もちょうどよくて、白メシがすすみすぎるー。

これが噂の「道具汁」!

昨日、近所の「工藤商店」で買って持ち込んだ「タコの道具」(=モツ)で「道具汁」を作っていただきました。
滋味あふれる塩味のおだしに、ふわふわのタコの卵と長ねぎ。これはおいしい……!

まさかの2杯目汁物!

さらに昨夜おいしくて絶賛した海藻「マツモ」でみそ汁を。
「二日酔いしていない」とは言ったものの、汁物を2杯飲み干したうえにおかわりしているということは二日酔いなのか(間違いない)。

おじゃましましたー!

さー、胃がポカポカになったところで今日も次のお宿へ。
女将さん、ありがとうございました。
お話楽しかったですー。また湯っこで温まりに来ますね!

DATA 
下風呂温泉郷「民宿菅原」
住所 下北郡風間浦村下風呂字下風呂81-4
TEL 0175-36-2443
客室 6畳 和室計4室
最大客数 12名様
宿泊料金 1泊2食付き7000円~(あんこうづくしプランは12~3月。12,000円~全て税込) ※共同浴場の共通入浴券付き

おまけ立ちよりスポット

★大間で小腹を満たして出発!
まぐろモツ焼き&イカ生干し販売「開運丸」

貴重な大間のまぐろのモツと「グリーンストア」のお惣菜
お店の中はポカポカです!
炭火を起こして串を焼いてくれます
冷たい水に負けず鮮やかな手さばき
洗濯ばさみにはさまれるイカたち

「民宿菅原」へ向かう前に立ち寄りたいのが、大間の「開運丸」。自家製のイカ生干しの販売ほか、希少なまぐろのモツなども炭火を起こして焼いてくれます。「イカは新鮮なほど硬い。干すことで、しっとりやわらかい身になる」と語るご主人のイカさばきも必見! 飲み屋さんではありませんが常識範囲の持ち込みOKなので、お酒とお総菜は近所の「グリーンストア」でどうぞ。

★おでんも炒飯も絶品!
食堂「一休食堂」

ホールをとりしきる女将さん
夜はお父さんたちで埋まるカウンター
がっつりメニューもそろってる!
炒飯も人気メニューだそう
味しみしみの絶品おでん!
石油ストーブで寒さにしびれた足を解凍
みんなの憩いの場!

地元民ランチの定番が「一休食堂」。店内に入ると、「スナックかな?」と思うボトルの品揃えですが、夜は飲み屋さんになるようです。女将さんがつくるおでんは、味がしみしみでサイコー! 小さなアワビのような貝もやわらかく煮こまれて、まだ昼なのに飲んでしまいそうだわ……。人気メニューはパラパラの炒飯やラーメン。灯油ストーブで温まりながら、お腹を満たすべし。

★「たこのれん」が見られたらラッキー!惣菜・雑貨「工藤商店」

圧巻のタコのれん!
奥のスペースでお惣菜も作ってます
肉厚のおいしそうな干しカレイ!
聞くといろいろ教えてくれる工藤さん

工藤さんが手作りの総菜や雑貨を販売している商店が「工藤商店」。冬の間は、立派なタコの脚が店頭に干されているのが見られるかも。商品がぎっしりと並んだ店内は、宝探しのような楽しさ! 揚げものや煮物のほか、「タコの道具」と呼ばれるタコのモツや白菜の麹漬け、立派な干しカレイなど、珍しい食材もいろいろ。気になるものがあったら「これどうやって食べるんですか?」と工藤さんに質問してみて。きっと親切に教えてくれるはず。

★モフモフ北国の猫とまったりお茶をカフェ「shimofuro café」

かわいすぎる…(嫌がってないはず)
おいしいコーヒー入ってます!
仲良しの2匹
おしゃれな店内でのんびりどうぞ!

地元のデザイナー古川美香さんが経営するカフェ。おいしいドリンクやフードが味わえるだけでなく、お店に入ると2匹の看板猫が出迎えてくれるのが最高! ゆったりとした店内はリラックスできて長居をするお客さん多数なのだとか。なにより、人なつっこい猫とモフモフ遊んでいるだけで「帰りたくない!」と思ってしまいます。

(写真:長谷川 潤)

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