般若が地元・三軒茶屋の銭湯でフリースタイルダンジョンを語る

特集

大人のアジト 三軒茶屋であそぶ

2016/11/30

般若が地元・三軒茶屋の銭湯でフリースタイルダンジョンを語る

「フリースタイルダンジョン」(テレビ朝日系、毎週火曜深夜1:26〜)で“ラスボス”としておなじみのラッパー・般若さんは、三軒茶屋出身。幼少期に通っていたという銭湯で身も心も裸になって、愛すべき三茶の今と昔について語ってもらいました。

Yahoo!ライフマガジン編集部

Yahoo!ライフマガジン編集部

“ラスボス”般若が白いガウンを脱ぐッ!

三軒茶屋「駒の湯」のコインランドリーにある、銭湯絵師の田中みずきさんが手がけた富士山の前で。日本のラップシーンはこの男が背負って立つ!

「一億総ラッパー時代」など雑誌やテレビでも特集が組まれ、今や社会現象となっているラップ。人気をお茶の間にまで浸透させたテレビ番組「フリースタイルダンジョン」(テレビ朝日)で、圧倒的な存在感を放つ“ラスボス”として君臨するのがラッパーの般若である。

実は般若は三軒茶屋の出身。この街で育った彼を“丸裸”にすべく、Yahoo!ライフマガジン編集部は彼を三茶の銭湯へ連れ出すことに…。三軒茶屋の今昔からラスボスの野望まで、思わぬ本音を聞かせてくれました。

般若

般若

ラッパー

最新トレンドとノスタルジックな下町情緒が程よくブレンドされた三軒茶屋は、昔ながらの銭湯がいまだに多く残る。今回訪れた「駒の湯」は飲み屋街「三角地帯」の外れにある老舗の銭湯だ。

後ろにちらっと映る愛車のマウンテンバイクで約25年ぶりの来湯!
般若
般若
「俺の実家の近くの銭湯はほとんどつぶれちゃったんですけど、ここ『駒の湯』さんとか、まだ三軒茶屋駅の周辺にはけっこう残ってるんですよね。どの家庭にも足を伸ばせる風呂があるわけじゃないし…。………(無言)」

突然の沈黙に、スタッフに緊張が走る。何か粗相でもあっただろうか。ツアー中でも週5、6の筋トレを欠かさず、マッチョで硬派なラップスタイルで知られる般若である。無傷では帰れぬ覚悟を決めたスタッフだったが…。

般若
般若
「うっわ、俺、小学生の時にサッカーの試合帰りでこの銭湯に寄ったことを、今、唐突に思い出しました。すげえ懐かしい! 中学の頃はキーパーだったんですよ。だから手の剥離骨折とかヒビとかしょっちゅうで。たまたまこの撮影の直前にも骨折しちゃったので、今日は銭湯で温浴治療させてもらいます」

な、なんて気さくなラスボス! 安堵(あんど)から放心状態のスタッフを尻目に、暖簾をくぐって店内へ。

世田谷区の銭湯の旦那衆で「銭湯ダンナーズ」という民謡グループを結成する「駒の湯」の旦那さんが歓待。「目が普通のヤツと違う。眼光の鋭さは宇崎竜童と一緒」と旦那さんもすっかり般若をリスペクト!

番台に立つ旦那さんとのっけから地元トークが炸裂(さくれつ)。新興のスーパー銭湯では味わえない、街場の銭湯ならではの楽しみである。

般若
般若
「三軒茶屋って、昔はもっとゴチャッとしてましたよね? 今はだいぶキレイになっちゃいましたけど、もうちょっと小汚い感じだった。『ヘブンズドア』っていうライブハウスは今でもありますけど、小学生の時とか絶対に前を通りたくなかったですもん(笑)。モヒカンのやつしかいねー!みたいな感じでした」
あまりにも自然に女湯の暖簾をくぐる般若。慌ててご主人に止められ、渋々と男湯へ(良い子はマネをしないでください)

般若と旦那さん、互いに三茶をレペゼンする者同士、熱い地元愛を確かめ合い、いざ浴場へと向かった。

頭にタオルをのせ、バリバリの銭湯モード!!!!!

ほれぼれするほど鍛え抜かれた上腕二頭筋。これでも不慮の事故による骨折で「ワークアウト不足」(般若)だというから驚きだ
広い風呂で手足を伸ばし、日々のバトルでの疲れを癒やす

「広い風呂はやっぱり気持ちいい」と、鼻歌を歌わんばかりにリラックス。やはりラスボスともなると、ラップを口ずさんでしまうものなのだろうか。

般若
般若
「ええ!? 風呂でラップするとかバカでしょう(笑)。だって、疲れるじゃないですか。風呂では無我の境地ですよ。まあ、強いて言うなら兄貴(長渕剛さん)とかブルーハーツですかね。もう体に染みついちゃってるんで」
温かいお湯につかっているとタイル絵のように自然と心の窓も開いてくる。意外にも長風呂派で風呂上がりのボディクリームは欠かさないという女子力の高いエピソードも披露

無我の境地を迎えた般若は三軒茶屋という街のアイコンは「駅前のマクドナルド」説をひととおり唱えると、いよいよ三茶のドープな話へ突入。

般若
般若
「マックもそうだけど、三角地帯も間違いなく三茶のアイコンなのに、再開発されるって話でしょ? あれだけ需要があって街が活気づいているのに、なんでつぶすんだろうって思いますよね。あそこは人とのつながりで成り立っているところなので、街の雰囲気が確実に変わる。三角地帯がなくなったら中目黒とどこが違うのって話だしね」

だからと言って、街が変わっていくことすべてが悪いわけではないという。

般若
般若
「うまい飲食店がひっきりなしに増えてるのはいいですよね。渋谷にいて腹が減っても、飯を食うんだったら三茶に戻ろうって気になりますから」

ビーフ勃発!? 三軒茶屋VS渋谷

渋谷の飯なんか食えるかと言わんばかりの口ぶりに、またしてもスタッフに緊張が走る。渋谷といえば「フリースタイルダンジョン」オーガナイザーを務めるZeebraさんの地元である。これはビーフ勃発か…!? 

般若
般若
「渋谷ですか? スタジオが渋谷区にあるんですけど、チャリで素通りです。スクランブル交差点も自転車ですいーっと。余裕で人ゴミを抜けていきますから。夜にスタジオから自転車で帰ってくる時、三宿を越えたあたりでやっぱり落ち着くんですよね。あぁ、帰ってきたなって」
しみじみと三茶愛を語ってくれる般若。男の色気が湯気のように立ち上る

ヒップホップのコミュニティーを超えて人気者となった今も、相変わらず血の気は多いまま。そんな般若は今の「フリースタイルダンジョン」の人気をどう捉えているのだろう。

般若
般若
「俺は雇われ店長みたいなもんですから(笑)。他のラッパーのほうが稼働しているので大変だと思いますよ。現場には犬(般若の愛犬で、名前は北川景子)を連れて毎回行くには行っていますが、別室からの中継なので、もうスカイプでよくない?ってスタッフに提案したこともあります(笑)。いつか沖縄のキャバクラとかからスカイプでやりたいですね」
般若ルームから通訳を介して中継するというのは般若のアイデア。好きなようにやらせてもらう、という条件で番組参加を決めた

バトルはあくまでもバトル。そこを入口としてフリースタイルが残っていけばいいと考えているというが、実際に今、全国のストリートでは同時多発的にサイファー(輪になって即興ラップをしあう)が繰り広げられ、学生からサラリーマンまで巻き込んでの一大ムーブメントとなっている。

般若
般若
「ACE(渋谷サイファー主宰)も人を集めて教えてるらしいです。この前は60代の人が来て、私服警官かと思ってビビったらしい(笑)。サラリーマンの人とか、そりゃぶちまけたいこともあるでしょ。30代の中間管理職の人の言葉とかが、一番リアルだと思うんですよ。フツーに生きていれば『マジかよ!?』ってことなんて、いくらでもある。俺の周りもそうですよ。記事にできないことがゴマンとあるんで(笑)。ついこの間も、俺はフツーに生活してただけなのに、海外ドラマの主人公かよってこととかあったしね(ニヤリ)」

キレにキレた筋肉の調子を確かめながらの不敵な笑みが、恐ろしすぎる…。

般若
般若
「ちょっと長湯しすぎましたね。おかげですっかり骨折も治りました。まあ、三軒茶屋は本当にいいところなんで! これ以上、足したり減らしたりしなくていい。今のままでもう完璧です」
最近買ったCDアルバムは宇多田ヒカル

三茶 is パーフェクト。地元への最上級の愛をささげた般若に、これからのアーティストとしての野望を聞いた。

般若
般若
「ラッパーとして年に1枚とかきちんとアルバムを出して、その都度ライブをやっていくというのが、簡単そうで実は一番難しいんです。そこをキチンとやっていくのがファンや周りの人への俺のアンサーだと思っているので、それをやり続けていこうと思います」

熱いフロー(風呂)にすっかり湯あたりしてヘロヘロになったスタッフを置いて、般若は愛車ですいーっと三軒茶屋の街中へと消えていった。

骨折中にもかかわらず、グラビア撮影にひと肌もふた肌も脱いでくれた般若さん。かっこいいっす!!!!

\般若が長風呂したのは/

1.『駒の湯』

昭和の香り漂う三角地帯の路地裏で地元っ子のオアシスとして体と心を潤し続ける。サウナに入ればタオルも貸し出してくれるので、手ぶらでOK!

ジェット、バイブラ、電気風呂、サウナ、立ちシャワーなど銭湯好きも大満足の設備。シャンプー・リンス完備
演歌がほんのり流れるサウナが名物。キレキレの冷たい水風呂も評判で、各地からサウナーたちが足繁く通う
ご主人が愛情を注いで育てている植物が迎え入れる脱衣所、入浴前にマイナスイオン浴

駒の湯
入湯料:大人460円(サウナは別途290円)
営業時間:15:30~24:00
定休日:月曜、第1火曜、第3火曜

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。

\まだある三茶のオススメ銭湯/

2.『八幡湯』

高い天井から日が差し込む浴場。森林のプリントが壁一面を飾り、日中に入ればまるでそこは極楽浄土。通はサウナとのセットで楽しむ
「風呂屋は掃除してなんぼ!」と旦那さんが語るとおり、店内は隅々まで掃除が行き届いている

三軒茶屋駅から下北沢方面に向かう住宅街の名湯は入浴、日光浴、森林浴の三大浴が楽しめる。こちらの旦那さんも「銭湯ダンナーズ」のメンバーで、かなりの美声の持ち主! 湯へのこだわりももちろん強く、「他の銭湯に入ると、いつも熱く感じていたので、うちでは温度を少し下げている」んだとか。

銭湯すたれば街もすたる。そこには洗い流せない人情があふれている

八幡湯
入湯料:大人460円(サウナは別途300円)
営業時間:15:00~24:00
定休日:金曜、第1土曜、第3土曜

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。

取材・文=工藤カツレツ 撮影=西村康(般若)、Tatsuya 


\あわせて読みたい/

この記事を書いたライター情報

Yahoo!ライフマガジン編集部

Yahoo!ライフマガジン編集部

グルメ、おでかけ、イベントなど、ライフスタイルを豊かにする情報を編集部が厳選して紹介します。

おすすめのコンテンツ

SERIES