武蔵小山と言えば、東京一の800m・250店舗の規模を誇る”アーケード”商店街「パルム」という人も多いはずだが、「夜の武蔵小山」をご存知だろうか。神出鬼没の猛獣=現役女子プロレスラーの店や、メディアに引っ張りだこの天然記念物ママなどに会える“ナイトサファリ”に、いざ出発!
Yahoo!ライフマガジン編集部
一度会うとクセになる!? 3人3様の個性派ママといざご対面
“武蔵小山のスナック”といえば、ツウな酒飲みなら一度は体験してみたいローカル酒カルチャー。うまい酒、楽しいママとの会話を求めて夜な夜な酒飲みが集う武蔵小山の名スナック3軒で、今回がスナックデビューとなる酒好き女子モデル“吉田”が突撃体験レポート!
プロレスラースナックの先駆けは猛獣ママ出現の店!?
「あかゆ」
プロレスラーが多く住む武蔵小山。「武蔵小山=プロレスラー」の印象を強いものにした一人が井上京子さんの存在だ。スナックを構え、10年以上。再開発などの問題を経て、現在の店に移転した。
プロレスラー・井上京子の印象と言えば、真っ先に頭に浮かぶのは赤と黄色のフェイスペイントと、“ヒールなのに凶器を使わないクリーンファイト”。豪快なリング上の姿とは一転…と言いたいところだが、飲むこと、食べることが大好きな京子ママは接客も豪快。そんな猛獣=京子ママに会いたくて、店を訪れる人が多い。オープンした頃は、プロレスラーの経営する店が珍しく、お客さんの中には「技をかけてほしい」など無理難題を言ってくる客もいたんだとか。
営業時間は「京子ママがつぶれるまで」、試合前日はお休み、フードメニューは気まぐれと豪快に営業中で、その日の予定はママのtwitterや店のブログでチェックすべし。試合当日は試合終了後の野獣化した京子ママが駆けつける!
常連客も多いが初めてでも楽しめ、プロレスファンはもちろんプロレスを見たことがない客も多いとか。アットホームなママやスタッフの人柄から、女性客も多いんだそう。90分飲み放題・歌い放題で男性5000円、女性は3000円。
- 酒好き女子“吉田”が体験!
- 酒好き女子“吉田”が体験!
- 現役プロレスラーが「ママ」と聞いてドキドキしながら店に行きましたが、技がかかるわけでも、乱闘騒ぎもなく(笑)、京子ママ含め、みんなで楽しく飲めるアットホームな雰囲気でした。もちろんプロレスの話でも盛り上がれます! スナック初心者の私も歓迎ムードで、楽しく飲ませてくれるお店でした!
メディアでも大活躍! 天然記念物(!?)の“ぶすママ”生息地帯とは
「すなっく ぶす」
ドアを開けるとカウンター席のみの店内が見渡せる“ザ・スナック”。20年以上この場所で店を開けていることもあり、客が客を連れてきて常連客が増え続けている。
「『ぶす』と言いやすいほうが楽しいので潔く付けた」という店名からも、ママの明るくてユーモラスな一面が伺える。料金設定はチャージ2000円、ショットは1杯800円(どのドリンクも)、ボトルは4000円〜。カラオケは1曲200円。
客層は年輩から若いサラリーマン、OLまで幅広く、ママが聞き上手なのでついつい長居してしまうとのこと。最近は若い女性客も増え、”パワースポット”としても評判。
- 酒好き女子“吉田”が体験!
- 酒好き女子“吉田”が体験!
- 何気ない日常の会話が気付けばママのNYやモスクワ滞在記の話に発展するなど、想定外の流れになる面白さを体験できます。何でも話してしまいたくなる雰囲気も、ぶすママの神がかった会話力のおかげに違いない…。「これぞスナック」的な店なので、しっぽり飲みたいスナック好きの方にオススメ!
武蔵小山で発見したキュートな夜行性小動物ママ!
「Ageha」
今年5年目を迎えた「Ageha」。店内はカジュアルバーのような雰囲気で、カウンターで飲む客も多いんだそう。ソファ席もあるので大人数の利用も可能。小柄で小動物的な見た目とは裏腹に、自ら「酒好き」を豪語する妃早子ママは、なんと料理も得意なんだとか。
聞けばお通しのボリュームがすごいらしく、ハンバーグが出ることも。料金設定はセット料金で4000円、ショットは1杯800円、ボトルは4000円〜、カラオケは1曲200円。一応「会員制」なので、初回時は店の混雑状況によっては利用できない場合もある。
- 酒好き女子“吉田”が体験!
- 酒好き女子“吉田”が体験!
- 一見、小柄で小動物のようなママですが、「酒好き」を豪語するだけあって超酒豪! そんなママと楽しく飲もうと常連が集まってきます。ボリュームたっぷりのお通し目当てに来る常連さんも多く、客層もほかの2店に比べると若めな印象で、スナック初心者でも遠慮なく盛り上がれます!
取材メモ/どの店も「パルム」の横の通りで、駅からも近くて探しやすいです。各店、ママはもちろん常連客も強烈なので、「夜のテーマパーク」のような感覚で濃厚な一夜を過ごすことができます。安心してスナックデビューできる店ばかりなので、怖がらず扉をたたいてみて!
取材・文・撮影=栗山春香