1杯に100匹分! 話題のコオロギラーメンってどんな味?

1杯に100匹分! 話題のコオロギラーメンってどんな味?

2020/07/15

「食材としての昆虫の魅力を伝える」をテーマに、2020年6月4日東京・日本橋馬喰町にオープンした「ANTCICADA(アントシカダ)」。お店へ行き、改良に改良を重ねて完成したという「コオロギラーメン」にかける思いを、代表の篠原祐太さんにインタビュー。話題の昆虫食の魅力を探った。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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日本橋馬喰町に登場! 昆虫食レストラン「ANTCICADA」

江戸時代から続く老舗問屋街で有名な、東京・日本橋馬喰町。そんな歴史ある街に、昆虫食への先入観を払拭する、アバンギャルドなレストラン「ANTCICADA」が登場した。

「動物も、植物も、虫も、分けへだてなく向き合える世の中」を目指して、「ANTCICADA」ではコオロギの魅力を最大限に活かした「コオロギラーメン」、昆虫やジビエ、野草を使った「コース料理」を提供。気になるその味を確かめに、お店へ向かった。

JR総武線・都営浅草線「浅草橋駅」より徒歩5分、隠れ家的な場所に「ANTCICADA」のロゴを発見
出迎えてくれたのは、「ANTCICADA」代表の篠原祐太さん
「ANTCICADA」代表 篠原さん
「ANTCICADA」代表 篠原さん
「いらっしゃいませ。道はわかりましたか?」
ライター 宇治田
ライター 宇治田
「はい! お店の入り口に虫っぽさを感じるAのロゴがあったので、すぐに見つけることができました」
ロゴのAという文字の右側は、虫の足の形をしている
「ANTCICADA」代表 篠原さん
「ANTCICADA」代表 篠原さん
「この足のモチーフとなった虫は、僕の大好きなオオクワガタなんです」
ライター 宇治田
ライター 宇治田
「オオクワガタの足ってこんな形なんですね! 虫らしさと共にロゴに品格が備わっているので、料理へのこだわりも強そう。食べるのが楽しみです!」

ラーメンもコース料理も楽しめる、ゆったりと落ち着ける空間

「ANTCICADA」の店内は、落ち着きのある空間。オープンキッチンなので、スタッフが料理する姿を眺めながら食事を楽しむことができる。

店内は全てカウンター席。テーブルに奥行きがあり、ゆとりのある空間だ

\三密対策、やってます/

現在「ANTCICADA」では、感染症予防のため手指消毒や席数を減らすなどの対策を実施。また自宅で楽しめる「おうちでコオロギラーメン」(2人前 2200円〜)をオンラインストアで販売中。

店内の棚には、大小さまざまな瓶がずらり。梅干しや豆類と同じように、ヘビの瓶漬けなども並ぶ
ライター 宇治田
ライター 宇治田
「一つひとつをじっくり観察したくなるような、好奇心が刺激されるインテリアです」
瓶漬けされているタガメも発見

「地球少年」篠原祐太さんに聞く! コオロギラーメンの魅力

食通も注目する「ANTCICADA」は、どのようにして立ち上がったのか。昆虫食歴20年、「地球少年」として昆虫食の魅力を広げる活動を行う、篠原さんにお話を伺った。

昆虫食について熱く語る篠原さん
ライター 宇治田
ライター 宇治田
「ANTCICADAの昆虫食は、今まであった昆虫食とは一線を画すような、強いこだわりを感じます! どういったコンセプトでお店を立ち上げたのですか?」
「ANTCICADA」代表 篠原さん
「ANTCICADA」代表 篠原さん
「これまで昆虫食は一般的にゲテモノというネガティブなイメージでした。ですが他の食材と同じように、昆虫にも一期一会の味があって、食材としての魅力もある。皆さんに食の冒険をしていただき、新たな視点を得てほしいという思いで、このお店を立ち上げました。100年後の世界を豊かにすることが、僕らが目指すところです」
ライター 宇治田
ライター 宇治田
「ANTCICADAのコオロギラーメンは、お店を開く前からイベントなどで話題になっていました。なぜラーメンを作り始めたのですか?」
「ANTCICADA」代表 篠原さん
「ANTCICADA」代表 篠原さん
初めて昆虫を食べる方も、気軽に挑戦できる食べ物がラーメンだと思ったからです。2014年末からコオロギラーメンを作りはじめて、改良に改良を重ねました。今では出汁はもちろん、コオロギ練り込み麺、コオロギの発酵調味料・コオロギ醤油、さらには特製のコオロギ油も使用。コオロギのポテンシャルを最大限に引き出した一杯です」

コオロギラーメンを実食!

こちらが「コオロギラーメン」(1000円)一見普通のラーメンだが、よく見ると葉の上にちょこんとコオロギが乗っている
ライター 宇治田
ライター 宇治田
「とってもおいしそうな香り! 食欲をそそりますね」
「ANTCICADA」代表 篠原さん
「ANTCICADA」代表 篠原さん
香ばしさのあるフタホシコオロギと、甘みのあるヨーロッパイエコオロギの2種類を使って出汁を取ることで、おいしさを引き出しています。1杯あたり約100匹のコオロギが使われているんですよ」
トッピングされている素揚げのコオロギは、ANTCICADAの店内で飼育したヨーロッパイエコオロギを使用。ぜひコオロギそのもののうまみを体感してみよう
ライター 宇治田
ライター 宇治田
「100匹! そんなにたくさんの命が! ちなみに、ラーメンに使うコオロギはどうやって仕入れているのですか?」
「ANTCICADA」代表 篠原さん
「ANTCICADA」代表 篠原さん
「コオロギは餌や育て方によって風味が変わるので、国産の養殖コオロギを使っています。徳島大学発のベンチャー『株式会社グリラス』や『太陽グリーンエナジー』など、コオロギ研究の最前線を行く企業と連携し、安全でおいしいコオロギを育て、生産するための体制づくりにも携わっています」
ライター 宇治田
ライター 宇治田
「コオロギを使った調味料や食材の開発にも驚きましたが、コオロギそのものの生産から関わっているとは! 肉や野菜と同じように、昆虫も食材として繊細に扱っているんですね」
麺は細麺。山椒やユズの彩り豊かな香りと相まって、和風の味わい
ライター 宇治田
ライター 宇治田
「スープはコクとうまみを感じられる豊かな味。これはおいしい! 甲殻類や煮干し系の出汁に似ているけれど、それとは少し違った香ばしい風味にコオロギらしさを感じます。昆虫そのものを食べるのに抵抗がある方も、気軽にトライできそうです!

さらに常識が覆される! 昆虫の美酒も楽しんで

「ANTCICADA」では、ラーメンの他に「コオロギビール」や「タガメジン」、「タガハイ(タガメハイボール)」などのアルコールメニューも提供している。

岩手県の遠野醸造とANTCICADAが共同開発した「コオロギビール/ Cricket Dark Ale」(S400円、M750円、L1100円)
「ANTCICADA」代表 篠原さん
「ANTCICADA」代表 篠原さん
「こちらのクラフトビールは、丁寧に焙煎したフタホシコオロギを使って、個性のある香りや苦味、うまみを引き出した黒ビールです。ラーメンや佃煮などと一緒にどうぞ!
岐阜県の辰巳蒸留所とANTCICADAが共同開発した「タガメジン」(750円)。後方にあるのは、原材料であるジュニパーベリーとタガメだ
「ANTCICADA」代表 篠原さん
「ANTCICADA」代表 篠原さん
タガメジンは、タガメのオスが放つ、フルーティーなフェロモンの香りを活かしたクラフトジンです。質の高いタイ産のタイワンタガメを使用しているのですが、タガメの特徴がうまく引き出せたと思います。特に香りが特徴的で、ジンに欠かせないジュニパーベリーの香りと相まって、とても飲みやすいですよ」
ライター 宇治田
ライター 宇治田
「ジンはあまり飲まないですが、これはおいしい! 本当にタガメ?! と驚くほど、とても華やかでジューシーな香り。洋梨のような風味です。さっぱりとした飲み口なので、暑い季節にぴったりですね!」
珍しい脱皮中のコオロギも見せてくれた
ライター 宇治田
ライター 宇治田
「一般的にはまだまだハードルが高い昆虫食ですが、昆虫で作られた料理やお酒を実際に口にしてみると、そのおいしさに先入観が吹き飛ばされます。いつか昆虫も当たり前のようにおいしい食材として、食べられる日が来るのかも?!」

構成=シーアール、取材・文=宇治田エリ、撮影=小林岳夫

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