昨今、ラーメンの高価格化が進み、今では1杯1000円を超えるラーメンが急増中。しかし、本物のセレブの舌は満足できないのでは? そこで、テレビ、雑誌などの出演で話題のセレブ大学生モデル・SHOUTAさんに2000円を超えるラーメンを実食してもらった。果たして、満足させられるのか!?
Yahoo!ライフマガジン編集部
1日に洋服で800万円! SHOUTAさんのお眼鏡に叶うのか!?
今回、高級ラーメンを実食いただくのは、現役大学生でモデルのSHOUTAさん。高級車(R8、マセラッティ)を2台所有し、今年の6月にもフェラーリを購入。しかも、中学生のころから財布の中が10万円を切ったことがないという超セレブ。
ちなみに、iPhone ケースはルイ・ヴィトン。そのお値段はなんと13万。す、すごい……。
SHOUTA
モデル
- SHOUTAさん
- SHOUTAさん
- 「料理上手の母と祖母、レストラン経営を2軒やって売っちゃった友人もいて、周りは料理自慢だらけ。友人と家で食事をすればカモのオレンジソースとかが出ますし、朝はエッグベネディクトとグリーンジュースが出るんですよ」
うむむ、これはなかなか手ごわい。そんなSHOUTAさんに食べていただくのは、2杯の高級ラーメン。ひとつはお肉、ひとつは海の幸を使ったもの。果たして、舌の肥えたSHOUTAさんをうならせることができるのだろうか。
【肉 vs 魚貝 高級ラーメン】
肉:黒毛和牛のローストビーフたっぷり
『銀座道玄』(銀座)
魚貝:ハマグリのうまみがしみ出す
『中華麺酒房 すずらん』(恵比寿)
\黒毛和牛のローストビーフたっぷり/
『銀座道玄』(銀座)
まずやってきたのは『銀座道玄』。黒毛和牛、大山鶏を使ったラーメンを提供。ビルの2階に位置する隠れ家的要素もあってか、女性人気が高い。おひとりさまも多く、カウンター9席が女性で埋まることもある。
今回SHOUTAさんに食べていただくのは、名物の「チャーギュー麺」でも一番高い2000円の「極み」。ローストビーフが200g入っている。
- SHOUTAさん
- SHOUTAさん
- 「僕、普段価格は見ずに食べてますけど、2000円のラーメンって珍しいんじゃないですか。高くても安くてもいいものなら、出せる範囲でいくらでも出しますよ」
ローストビーフは約1.5kgの塊肉をスライス。目利きが全国からいいものを仕入れ、A4、A5ランクしか使わない。日によっては「松阪牛」が入ることもあるそう。部位も1頭でわずかしかとれない希少なものを使っている。
ブロック状にしたスープを鍋で煮出す。通常鶏100%だと雑味が出てしまうが、特別なノウハウで取り除いている。味は、特別に仕立てた生醤油が香る濃厚な醤油白湯の「黒醤油」、鶏白湯のスープをストレートに楽しむ「白醤油」の2種のタレから選べる。いずれも創業120年の鳥取・須山醤油のものを使用。今回はベーシックな「白」を選んだ。
多くの方にホンモノを知ってほしいという思いから、できる限り安く、そしてわかりやすいもの、飽きのこないものを考えた結果生まれた一杯。コンセプトに共感した生産者、流通業者との協力体制のおかげで、他店で出すと倍以上の価格がかかるところを安く提供している。
- SHOUTAさん
- SHOUTAさん
- 「濃厚なスープだけどくどくない。プリッとした麺もよく絡んでサラッと入ります。これなら風邪のときでも食べられそう」
それを聞いたマネージャーの今福武さんは「おっしゃる通り。栄養たっぷりでコラーゲンも豊富です」とうれしそうに話す。実際、高田馬場の店舗で「風邪をひきそうなので来ました」というお客さんもいたそう。
- SHOUTAさん
- SHOUTAさん
- 「ローストビーフもおいしいですね! しっとりして脂がマイルド。スープに絡めると肉の食感がサラッとして、甘みが増します」
今福さんいわく「ラーメンにのせて一番おいしい部位はどこだろうと試行錯誤した結果たどり着いた」という自慢の一品。パサッとした食感にならないよう、低温調理しているのも特徴だ。
「極み」と「special」(100g/1500 円)はローストビーフが別皿になっているため、先にお肉を提供してお酒と一緒に楽しみ、あとからラーメンを出してシメのように食べられる。
それを聞いたSHOUTAさんから「白ワイン飲んでいいですか?」とリクエストが。もちろん! 飲んでいただきましょう。
さすが、SHOUTAさん。実はこちらのお店はお酒にもこだわりあり。ワインはインポーターいち押しのものを用意し、この日は黒海に近いモルドバのワインで、かなり安く提供している。
- SHOUTAさん
- SHOUTAさん
- 「これ、すごくおいしいですね。広がりがあってフルーティーで酸味もある。ほかのお店で飲むならボトルで7000 円くらいはするんじゃないですか。白はリースリングが好きでよく飲みます。赤は苦手です。以前、ロマネコンティを8本空けてもらったことがあって。さすがに飲まないわけにいかないのでがんばって飲みましたが、気持ち悪くなっちゃって……」
せっかくなので、もう1杯飲んでいただきました。お次は日本酒。店のコンセプトに共感した酒造会社が、自社のトップブランドを店名の「道玄」に変えて販売。そのため、通常シャンパングラス1杯1000円はするものを300円で提供。超破格値で飲める。
- SHOUTAさん
- SHOUTAさん
- 「あまり日本酒は得意じゃないけど、これなら飲める! 香りも良くてスーッと体に染み渡ります。コレとさっきの白ワイン売ってもらえませんか。お酒好きの友だちに持っていきたい」
なんと、急遽どちらもボトルをお買い上げ! しめて7200円なり。さすがです。
帰り際に今福さんがSHOUTAさんにひと言。「そのカバンのトゲトゲ、痛そうですね……。刺さりませんか?」「この間、酔って友だちの顔に当たっちゃったんですよ……」。いやぁ、セレブの服装、気になりますよね。ごちそうさまでした!
\ハマグリのうまみがしみ出す!/
『中華麺酒房 すずらん』(恵比寿)
肉のラーメンに満足したSHOUTAさん。次に食べていただくのは、恵比寿にある『中華麺酒房すずらん』。
渋谷で12年、現在の場所で2年半。安心安全なものを提供したいと、国産のブランド豚や毎朝築地で仕入れる新鮮な魚介など、できる限り国産の良質な素材を使う。ワンタンの皮なども手作りで、ここでしか食べられない繊細なラーメンを食べられる。
シニア層のお客さんが多く、シニアのためのラーメンを用意。魚介を使ったラーメンが中心とした豊富なメニューのなかには、伊勢海老やフカヒレの限定麺もそろう。
こちらで食べていただくのは「蛤利湯麺(九十九里産大はまぐりのかき玉汁そば)」(4000 円)。九十九里産のげんこつサイズの大きな蛤をふたつ使ったぜいたくな一杯だ。
- SHOUTAさん
- SHOUTAさん
- 「4000円! さすがの僕もその金額のラーメンは食べたことがないですね。普段は3、4人で食べに行って、ランチでひとり平均3000円。高くても5000円まで。ディナーだとひとり1万円までで、平均6000円くらいの予算で食べてます」
スープは、国産銘柄豚の肩ロース肉、モモ肉、バラ肉、鶏ひき肉などを毎日100キロ近く使用して抽出。国産の生姜、長ネギ、玉ネギ、ニンジンなどの香味野菜と一緒に煮込む一番ダシだ。
直接取り引きして仕入れている千葉県産の玉子を使ったかき玉仕立てのラーメン。上にのっているパクチーなど、野菜もたっぷり。芳醇(ほうじゅん)な香りがカウンターを包み込む。もう、待ちきれないでしょう。SHOUTAさん、どうぞ召し上がれ。
- SHOUTAさん
- SHOUTAさん
- 「スープがしっかりしているのにしつこくない。あんかけ風で心も体も温まります。冬場にピッタリ! 麺はもちもちしているけど、コシがしっかり。コショウや唐辛子が絶妙なアクセントになってますね」
- SHOUTAさん
- SHOUTAさん
- 「ハマグリがプリプリで超おいしい! かむとうまみがあふれだします。玉子もいい具合に絡みますね。メニューにたまごかけご飯がありますけど、僕、家でづけまぐろのたまごかけご飯を作ったことがあるんです。サイコロ状にまぐろを切って、いりゴマやニンニク醤油で絡める。これが絶品で、セレブ TKG って呼んでます」
- SHOUTAさん
- SHOUTAさん
- 「とろみがあるので、最後までアツアツで飽きずに食べられました。からだにやさしいラーメンですね。素材もこだわっていて、味もいい。これなら、8000 円と言われても出せますよ。メニューもたくさんありますし、今度は家族と来ます!」
2杯の高級ラーメンは、いずれも価格先行ではなく実力のあるもの。どちらも満足いただけたようで何よりだ。2杯食べていただいたが、かなり満腹なのではないだろうか。
- SHOUTAさん
- SHOUTAさん
- 「まだ食べられますよ! お寿司屋さんに行くと、40貫食べるんです。友人には『無粋だから回転寿司に行け!』と言われるくらい。家族3人で青山の行きつけの店に行くと、会計が20万円になったことがありました。好きな白身を3貫頼んだりするんですよね」
SHOUTAさんはお金の使い方もさることながら、胃袋も規格外だった。恐るべし。
取材メモ/自分の思うセレブイメージを覆す、イヤミのない好青年でした。育ちの良さが言葉や所作からにじみ出ていて、すっかりファンになりました。
取材・文=エビス_セイキ(リベルタ) 撮影=延原優樹