真田幸村ゆかりの地でいただく、柿の葉を使った郷土寿司

特集

全国ご当地グルメ(和歌山県編)

2016/03/17

真田幸村ゆかりの地でいただく、柿の葉を使った郷土寿司

質のいい土壌と長い日照時間、昼夜の大きな温度差など、高品質な柿を育てる条件が整っている九度山町。古くから柿の栽培を行っているこの地の郷土料理は、柿の葉にくるんだ、小ぶりの押し寿司だ。「ネタは何だろう」とワクワクしながら、緑色の葉を開くのもこれまた楽しいもの。

Yahoo!ライフマガジン編集部

Yahoo!ライフマガジン編集部

柿の名産地が生んだ、地域伝承の味がご当地グルメに

戦国時代最後の武将・真田幸村とその父・昌幸の蟄居の地として名高い九度山町。

2016年のNHK大河ドラマに取り上げられたこともあり、真田ゆかりのこの町に多くの観光客が訪れているようだ。「九和楽(くわらく)」は名所の一つ、真田庵のすぐ近くにあり、町巡りに小腹をすかせた人々が立ち寄るご当地グルメ店である。

「柿の葉寿司」(9個入り1170円)は、箸も醤油もいらず気軽に食べられるので、町歩きのお供にいかが

柿の葉寿司は柿どころである橋本市からかつらぎ町、紀の川市辺りまでの広域に伝わる郷土寿司。海が遠い紀北地域では、その昔、貴重な魚の保存方法として、抗菌効果のある柿の葉を使ったといういわれがある。

「九和楽」は2002年に創業、当時は柿の葉寿司の専門店というとここしかなかったという。「柿の葉寿司は家庭料理で、家で作るのが当たり前だったんです」とご主人の岡恵三さん。「秋祭りのごちそうや来客へのもてなし料理といえばこれでした。ここらへんでは運動会のお弁当も柿の葉寿司やった」。

しかし、地域伝承の味を伝える家庭が少なくなったことから、親戚が鮮魚店と飲食店を経営していたこともあり、店を構えたという。

店主の岡恵三さんと奥さんの作子さん。朗らかで気さくな人柄についつい長居をしてしまいたくなる

次から次へと緑の葉を開いてしまうおいしさ

「九和楽」の柿の葉寿司は昔ながらの手作り。保存料を一切使用せず、ネタはサバ、サケ、シイタケの3種類のみ。「私が子供のころはカマボコやむきエビ、マツタケ、油揚げなんかも使われていて、何が出てくるかワクワクしながら葉っぱを開いたもんや」と岡さん。

すすめられるままに柿の葉を皿代わりにして、箸は使わずに手で寿司をつまむ。塩分控えめな上品な味付けに、ガリや醤油は全く必要ない。ちょうどいい酢加減でさらに食欲が増し、次から次へと緑の葉を開いてしまう。しっとりとした身のサバやサケもうまいが、ふくよかな甘さの椎茸もこれまた絶妙。ちなみに、サケ、シイタケの注文は前日までの予約が必要なのでご注意を。

取材の間も次から次へと寿司を求める客が現れ、岡さんが笑顔で応対する。「食うわ楽しい」をもじって店名にしたという「九和楽」。楽しく食べて心を和ませてほしい、という岡さん夫婦のもてなしも九度山名物に違いない。

国道13号線に面していて、店の向かいに駐車場を用意している

※掲載の内容は2016年3月時点の情報に基づきます。
※2019年5月に店舗(住所、電話番号、営業時間など)、メニュー、料金などの一部情報を更新しました。

この記事を書いたライター情報

Yahoo!ライフマガジン編集部

Yahoo!ライフマガジン編集部

グルメ、おでかけ、イベントなど、ライフスタイルを豊かにする情報を編集部が厳選して紹介します。

SERIES