安芸の小京都竹原を巡って、江戸時代へタイムスリップ

安芸の小京都竹原を巡って、江戸時代へタイムスリップ

2020/10/06

平安時代、京都・下鴨神社の荘園として栄えた歴史から、「安芸の小京都」と呼ばれる広島県竹原市。製塩や酒造で栄えた豪商たちのお屋敷やお寺は今でも大切に守られています。そんな風情ある町並みを巡り、竹原の歴史を肌で感じてきました。タイムスリップしたかのような、不思議な体験をご紹介します。

TABIZINE(タビジン)

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市民の憩いの場「道の駅たけはら」

道の駅たけはら

竹原市を巡る旅。まず最初は竹原市民の憩いの場として利用されている「道の駅たけはら」からスタートします。この場所は町並み保存地区のゲート部分に位置しており、“人々が賑やかに行き交い、のんびり集うまちなか交流拠点”として、2010年秋に誕生しました。

市民の憩いの場として利用されています
特産品や竹原名物竹細工などを販売
竹原の魅力がギュッと詰まっています

「道の駅たけはら」には、地元のおいしい食べ物が集まる旬市場をはじめ、特産品や竹原名物竹細工など、竹原の魅力がギュッと詰まっています。商品の販売だけでなく、道路情報や観光情報コーナー、地域交流スペースも用意されているなど、竹原市にとって欠かせない、大きな存在になっているのです。

それではいよいよ、歴史ある建造物が多く残された「たけはら町並み保存地区」へ向かいたいと思います。レッツゴー!

「たけはら町並み保存地区」を散策!

旧笠井邸

道の駅たけはらから徒歩5分。まず現われたのは「旧笠井邸」です。塩田(塩浜)の浜主である笠井清八氏が住居として、明治5年(1872)に建てたものだそう。空き家となっていたところをNPO法人が借り上げ、現在は無料開放されています。

竹鶴酒造

こちらは「竹鶴酒造」。NHK連続テレビ小説「マッサン」のモデルにもなった「日本のウイスキーの父」竹鶴政孝の生家でもあります。近くを通ると、ほのかに日本酒の香りがしてきました。

旧松阪家住宅

竹鶴酒造の向かい側にあるのが、こちらの「旧松阪家住宅」。江戸時代末期に建てられ、明治12年に2階部分のみ改築されました。堂々とした立派な構えです。

格子には「幸せのハート」

「旧松阪家住宅」の格子には「幸せのハート」。嵐のCMでも話題となりましたよね。これは猪目(いのめ)の格子と呼ばれイノシシの目を表しており、魔除けや火除けの意味があるといわれています。

郵便局跡

旧松阪家住宅を進むと、「郵便局跡」があります。明治4年に建てられ、明治7年に郵便取扱所として使われて以来、およそ60年間、竹原の郵便局として親しまれていたそうです。

黒いポストが歴史を物語ります

黒いポストがその歴史の古さを物語っていますね。

「憧憬の広場」竹鶴政孝・リタ銅像

郵便局跡を過ぎると、「憧憬の広場」と呼ばれる小さな広場があり、そこにはニッカウヰスキーの創業者、竹鶴政孝と妻リタの銅像が並びます。横の石碑には、政孝が生前に残した「よいウヰスキーづくりにトリックはない」という言葉が記されています。

西方寺・普明閣へと続く道

憧憬の広場から少し戻ると、左手には「西方寺・普明閣」へと続く道。頂上からは竹原市が一望できるのだそうです。早速登っていきましょう。

西方寺
西方寺

「西方寺」はもともと田中町という別の場所にあり、この地には妙法寺というお寺がありました。しかし、慶長7年(1602年)に妙法寺が火災で焼失。翌年、妙法寺跡のこの地へ西方寺が移ってきたそうです。

普明閣へと続く階段

境内の隣には「普明閣」へと続く階段。登っていきます。

普明閣

こちらが「普明閣」。宝暦8年(1758年)に京都の清水寺を模して建立されたそうです。

竹原の町並みが一望できます

ご覧ください!竹原の町並みが一望できました。澄んだ青空が一層景色を美しくさせます。この日は気温35度の猛暑日でしたが、ここは爽やかな風が通ってとても涼しく、居心地がよかったです。何時間でもいられそう。

さて、だいぶ町並みを散策したところでお腹が空いてきましたね。そろそろお昼ご飯にしましょう!

郷土料理「魚飯」をいただく

茶寮一会-ICHIE-
「茶寮一会-ICHIE-」のメニュー

ということで今回のお昼はこちら、「茶寮一会-ICHIE-」へお邪魔することに。町並み保存地区内にある築100年以上立つ「旧礒辺旅館」を改装した、抹茶パフェなどが楽しめる和風カフェです。

竹原の郷土料理「魚飯(ぎょはん)」

今回いただくのは、竹原の郷土料理「魚飯(ぎょはん)」。「魚飯」とは、白身魚や錦糸玉子、椎茸にエビ​などさまざまな食材をご飯の上にのせ、出汁をかけて食べるという竹原に古くから伝わるお料理です。

かつて塩田があった頃、塩田の持ち主は「浜旦那(はまだんな)」と呼ばれ、「魚飯」はその「浜旦那」が来客時のおもてなしや祭事の料理として提供していた料理です。

竹原に古くから伝わる料理

具材は左から、
【上段】:ゴーヤ・エビ・大根・こんにゃく・ゴボウ・錦糸玉子
【下段】:穴子・竹の子・人参・椎茸・大葉・ドーマルのそぼろ
となっています。

豊富な具材がきれいに混ざり合っています

盛り付けるとこんな感じに。豊富な具材がきれいに混ざり合っておいしそう!出汁の香りも食欲をそそります。

絶妙な味わい!

ひとくち食べてみると、具材それぞれのよさがほどよく調和された、絶妙な味わい!出汁の旨みが味を引き立て、どんどん食べたくなるような魅惑のおいしさを生み出しています。これはおいしい!

魚飯は家やお店によって具材の種類が異なるため、同じ味というのはありません。竹原に来た際は、至る所の魚飯を食べ比べてみるのもいいかもしれませんね。

ちなみに、今回この魚飯を用意してくださったのは、割烹「味いろいろ ますや」さん。季節の野菜を一品ずつ味付けして刻み、カツオと昆布、いりこでとった出汁でいただくのが特徴です。たけはら町並み保存地区内にある「NIPPONIA HOTEL 竹原 製塩町」に宿泊するとこちらのお店が予約できますので、みなさんもぜひ。

※ご利用の際はご予約をお願いします。
※今回は撮影のため、特別に「茶寮一会-ICHIE-」をお借りしました。「茶寮一会-ICHIE-」では魚飯は通常販売されておりませんが、「茶寮一会-ICHIE-」で魚飯を食べる場合は、「いいね竹原」からの予約で体験可能です(2500円/名)。

歴史と風情を感じる町「竹原」

非日常を体感したくなったときは、竹原市へ

まるで塩田で栄えた当時にタイムスリップしたかのような、不思議な時間を過ごすことができました。一つひとつの建物から歴史を感じ、この町を大切に守っていこうという市民のみなさんの温かさも伝わります。都会ではなかなか体験できない、いにしえのよさというものを改めて実感できた旅でした。

みなさんも何か非日常を体感したくなったときは、ぜひこの竹原市に足を運んでみてください。都会の喧騒を忘れた、ゆったりとした時間を堪能できますよ。

[Photos by ひつじ]

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