修験者たちの知恵が詰まった栄養たっぷりの精進料理「ゆば」

修験者たちの知恵が詰まった栄養たっぷりの精進料理「ゆば」

2016/03/16

世界的な観光地として名をはせる日光では、鎌倉・室町時代から多くの修験者たちでにぎわっていた。この時に伝わったのが「ゆば」。大正末期に創業した「元祖日光ゆば料理 恵比寿家」は、日光ゆばの草分けとして知られる名店だ。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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ゆばの魅力を余すところなく引き出すフルコース

京都ではゆばを「湯葉」と書くのに対し、日光では「湯波」と表記する。この違いは引き上げ方に表れており、京都は一枚で引き上げるのに対し、日光は二つ折り。その姿が波のように見えることから、湯波と表記するようになったと言われている。

大豆を使ったゆばは栄養が豊富で、修験者たちは携帯食として用いていた。これが精進料理にも使われるようになったという。

現在では生ゆばがよく知られているが、保存性の高い干しゆばや揚げゆばも存在し、地元の人は揚げゆばを煮物にして食べることが多い。

「元祖日光ゆば料理 恵比寿家」の正面玄関は、わび・さびを感じられるたたずまい。扉をくぐれば、極上ゆばのフルコースが待っている

「元祖日光ゆば料理 恵比寿家」は、世界遺産にも登録された二社一寺(日光東照宮・日光二荒山神社・日光山輪王寺)の御用達でもある老舗。「広々とした和室は同窓会や歓送迎会にも対応可能です。地元の人の会合にも利用されています」とは、スタッフの小坂恵子さん。座敷は少人数客も利用でき、贅沢な気持ちでゆばを堪能できる。

40畳と80畳の広々とした和室を用意。団体客の利用にも対応できる

大豆のうまみを凝縮したゆばは
ヘルシーながらも食べ応え十分

同店では高品質の国産大豆を原料にしたゆばを使用しており、揚巻ゆばや生ひきあげゆばのさしみ、平ゆばと野菜の天ぷらなど、多彩なゆば料理をコースで提供している。

「ゆばのさまざまな魅力を特に楽しめるのが、『日光ゆば料理定食Aコース(4620円)』です。素材の味を生かしながら、それぞれの料理の味の変化を楽しめるように心がけて調理しています」と小坂さん。

同店のゆばは大豆の濃厚な味わいを残しながらも、味噌やダシ汁の風味が絶妙に調和した、上品かつ力強い味わいだ。

ゆばのさまざまな魅力と出合える「日光ゆば料理定食Aコース」には、日光名物の水ようかんが付いてくることも

ゆばの力強さは大豆の栄養だけでなく、「湯波」の由来となった引き上げ方にも関係している。

「二つ折りで引き上げることで厚みが生じるので、ボリュームはもちろん、歯応えのある食感を楽しめます」と小坂さん。そのため、精進料理は物足りないと感じる男性でも、しっかりと満足感を得られるだろう。さらにゆばは、消化・吸収にもすぐれているので、たっぷり食べても胃もたれしにくい。

ゆばのパワーを体に蓄えてから、日光巡りを楽しむのもおすすめだ。

※掲載の内容は2016年3月時点の情報に基づきます。
※2019年5月に店舗(住所、電話番号、営業時間など)、メニュー、料金などの一部情報を更新しました。

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