千葉県東庄名物の「しじみ丼」は 仕込みに10時間かかるらしい

特集

全国ご当地グルメ(千葉県編)

2016/03/30

千葉県東庄名物の「しじみ丼」は 仕込みに10時間かかるらしい

そば・うどんを専門とする老舗「青柳亭」だが、地元東庄名物「しじみ丼」も評判だ。町おこしとしてクローズアップされたしじみ丼は、素材の高騰や手間がかかりすぎることから、今では貴重なメニューとなっている。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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名産シジミのうまみを、ダシ汁とじっくり味わう

1930年創業の老舗「青柳亭」は、そば・うどんを中心にさまざまな和食を気さくに楽しめる食堂。ここで出されるソウルフード「しじみ丼(750円)」は、もともとこの地域で食べられていた磯料理だ

「15年ほど前にとある町おこしプロジェクトの一環でしじみ丼が取り上げられ、この店にもプロジェクトから参加依頼が来たんです。そこでさっそくしじみ丼を得意としていた他店の調理人さんからレシピを教わりました」と店主の青柳恒さん。

そうして覚えたレシピを自己流にアレンジして店に出したところ、大評判に。今ではしじみ丼がこの店の看板メニューとして、雑誌などで紹介されるまでになった。

しじみ丼は近所の定食店のご主人から、セットになっている浅漬けはご近所の奥さまたちから、作り方を教わったのだとか。地元の絆は味という形で受け継がれている

下処理したシジミに、仕込みでとったダシ汁を染み込ませる。次に親子丼と同じ甘辛に味付けた卵とシジミを絡めて、ご飯にかける。

シンプルだが、シジミのうまみを最大限に引き出した調理法だ。シジミの芳醇(ほうじゅん)な香りとうまみが染み込んだご飯はほんのり甘く、深みがありつつもさっぱりした味わいでいくらでも食べられてしまう。

深夜まで続くシジミの仕込み。手間を惜しまない職人魂が光る

「仕込みには手間がかかります。シジミを洗って砂を吐かせてダシ汁を取りむき身にするまで、寝かせる時間も合わせたら約10時間。閉店後に準備を始めて深夜0時過ぎに帰宅し、翌朝6時には開店の仕込みを始める。月に5~6回この作業を繰り返します」と青柳さん。

最初は業者のむき身を買ってみたが、ジャリッと歯に砂を感じたのでイチから自分で処理をすると決めた。手間をかけた分だけおいしいものができるなら、その手間は惜しまない。そんな青柳さんの心意気を感じる。

うどんは手打ち、そばも自家製だ。数多いメニューのすべてに情熱を注いでいる

店は自家製のそば・うどんがメインだが、来客数の増加に伴ってほかのメニューも増やしてきた。ラーメン(500円)など庶民的なものから鰻(うな)重(1800円)まで取りそろえており、その味はどれも本格派だ。

和食の名店で修業を積んだ青柳さんが、いかに幅広く調理を学んできたかがうかがい知れる。

「メニューを減らそうとしましたが、『あれ、あるよね?』と知ってるお客さんに言われると出しちゃうので、結局減らせなかったんですよ」と青柳さん。

地元で愛され続けた店らしいエピソードだ。

のぼりにもある「SPF豚」はいま町ぐるみでプッシュしている食材。こちらを使用したメニューもそろう

※掲載の内容は2016年3月時点の情報に基づきます。
※2019年5月に店舗(住所、電話番号、営業時間など)、メニュー、料金などの一部情報を更新しました。

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