今こそ東京に必要な正統派フレンチ 広尾  | au deco

今こそ東京に必要な正統派フレンチ 広尾 | au deco

2020/12/02

代官山の人気ビストロ「Ata(アタ)」や、日比谷「Värmen(バーマン)」など、美味しい料理をカジュアルに楽しめる店を数多く手掛けてきた掛川哲司(かけがわ さとし)シェフが、40歳を迎えるに当たりオープンした、正統派フレンチレストラン「au deco(オデコ)」をご紹介。

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今こそ東京に必要な正統派フレンチ 広尾 | au deco

原点回帰とも言えるこの店を始めた理由を、「フレンチの本質性を取り戻し、次世代へ残すため。そして、フレンチの真髄を教えてくれた師への恩返しのため」と、シェフは語ります。懐かしさと気品を兼ね備えたクラシカルな料理とヴィンテージワイン、そして高いサービス技術の一つ一つで、フランス料理の伝統を体現します。

気品高くも親しみ深い正統派フレンチ 「au deco」掛川哲司シェフ

  

代官山の人気ビストロ「Ata(アタ)」や、日比谷「Värmen(バーマン)」など、美味しい料理をカジュアルに楽しめる店を数多く手掛けてきた掛川哲司(かけがわ さとし)シェフが、40歳を迎えるに当たりオープンした、正統派フレンチレストラン「au deco(オデコ)」。原点回帰とも言えるこの店を始めた理由を、「フレンチの本質性を取り戻し、次世代へ残すため。そして、フレンチの真髄を教えてくれた師への恩返しのため」と、シェフは語ります。懐かしさと気品を兼ね備えたクラシカルな料理とヴィンテージワイン、そして高いサービス技術の一つ一つで、フランス料理の伝統を体現します。

  

現在8店舗を手掛ける掛川シェフに店づくりの糸口を尋ねると、「必要だから」という答えが返ってきました。たとえば「Ata」をオープンした頃は、夜遅くまで美味しい食事が楽しめるビストロがなかったから。そして今「au deco」で体現するのは、「美味しいものが食べたいと思った時に、きちんとフランス料理が食べられる店」だと言います。朝から胃袋を調節して、フルコースを食べること自体が目的となるような気張ったフレンチでも、カジュアルにアレンジされたお手軽フレンチでもなく、「あー、お腹が空いたな。今日は美味しい鴨肉が食べたいな」と思った時に、“美味しい食事”としてフランス料理が食べられる。そんなレストランとして当たり前のフレンチのかたちです。

  

「東京のフレンチは、そういうフェーズだと思うんです。ビストロ、モダン、イノベーティブと、進化、成熟、多様化してきました。ただ、それらの方向に傾きすぎていると感じています」。“クラシックフレンチ”と聞いて、どのような料理を思い浮かべるでしょうか。バターやクリームをたっぷり使い、ボリュームもお値段もご立派な豪勢なフルコース? しかし本来のフランス料理は、コースではなくアラカルト、バターやクリームばかりを多用する料理でもありません。言葉だけが独り歩きして、理由もなく敬遠されているとシェフは言います。「本質的なフランス料理やワインの在り方が失われつつある気がして。どこかに残しておかないと、10〜20年先に気がついた時には、僕らが『オー・ミラドー』でムッシュ勝又から学んだ、本来のフランス料理がどこにもなくなってしまう」。

琥珀色に輝くコンソメスープ。歴史的なメニューもラインアップ

「ダブルコンソメ ポール・ボキューズ風」(2,300円)
  

掛川シェフが今回用意してくれた料理は、「ダブルコンソメ ポール・ボキューズ風」。繊細な模様が描かれたクラシカルなプレートの上に、パイの帽子を被ったスープボウルが載った姿は、一昔前のフランス料理の教科書の1ページのよう。パイ包みのコンソメスープは、名匠ポール・ボキューズがフランス大統領官邸で行われた午餐会で振る舞ったことで知られる歴史ある料理です。「オーソドックスなフレンチの一品です。でも、パイ料理もスープも、近年のフルコーススタイルのフレンチではほとんど見なくなってしまいましたね」。

サクッと焼けたパイにスプーンを入れる瞬間のドキドキ感もまた、この料理のひとつの楽しみでしょう。空いた穴の面積に比例して、中から立ち上るコンソメの香りがみるみると膨らみます。沈めたスプーンをすくい上げると、姿を現したのは美しい琥珀色に輝くスープ。その透明感は思わずうっとりするほど。「必需品の圧力鍋を使って取った鶏と牛のダブルスープに、かぶ、フォアグラ、トリュフが入っています」と、掛川シェフ。伝統としての気品を感じさせながらも、どこか懐かしさをも覚える優しくスッキリとした飲み心地に、フランス料理の奥ゆかしさを感じる一品です。

「au deco」のメニューはアラカルトがメイン。仕入れや仕込みなど、作り手にとってはあらゆる面でコースの方が効率が良くリスクも少なく済みますが、それでも掛川シェフは「それはあくまで店都合であって、お客様本意ではない。フレンチも“食事”なのだから、どう楽しむかはお客様が選べなきゃ」。

ヴィンテージワインや古酒にも、フランス料理の伝統を込めて

ワインはグラスも用意(1800円〜)。ボトルは2万円前後をメインにそろえる

伝統を重んじるのはワインも同じです。近年多くの店がナチュラルワインに力をいれるようになりましたが、伝統製法のワインが美味しくなくなったわけではないはずだと語ります。「僕はワインはまったくわからないので、この店のことを考えた時、彼女がいなければできないと思いました」。掛川シェフが言う“彼女”とは、中学生時代からの幼馴染であり、「au deco」のワインを一手に担う白仁田真澄ソムリエールのこと。ワインをこよなく愛す彼女がこの店に合わせて選ぶワインは、グラン・ヴァンの中でもヴィンテージや古酒。赤は80年代を、白は少し若めの90年代をメインに、手の届く価格で楽しめるいいものをそろえます。時間の経過が造るやわらかくまろやかな味わいはもちろん、脆くなったコルクを目の前で抜栓するソムリエールの高い技術、そっと注ぎ入れてくれる美しい所作、それを眺めながら静かに待つ時間……。そのすべてに、フランス料理の伝統が詰まっているのです。

伝統的なフランス料理に触れたことがない世代にとっては、「au deco」の料理はきっと“新しいフランス料理”に映るでしょう。「今日は美味しい鴨肉とワインで食事がしたい」「きちんと美味しいものが食べたい」と思ったら、どうぞ気張らずに「au deco」へ足を運んでみてください。本来フレンチは、気品高くももっと親しみやすく、愛すべき料理なのです。

*価格はすべて税別です。

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