The Landscapers 塙氏にとってのグリーンとは

特集

毎日が気持ちいい! グリーンのある生活。

2017/05/07

The Landscapers 塙氏にとってのグリーンとは

ボタニカルブランド「The Landscapers(ランドスケーパーズ)」を通して、植物をブランディングするという斬新なアプローチを打ち出している塙正樹さん。彼にとってのグリーンとはどんな意味をもつのか。氏の自宅兼ガーデンスタジオで話をうかがってきた。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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ボタニカルなんだけどアパレルのようなブランド

ライフマガジン編集部
ライフマガジン編集部
そもそもグリーンに興味を持ったきっかけを教えていただけますか?
塙さん
塙さん
グリーンは昔から好きだったんですよね。僕は幼稚園から高校まで東京・池袋にある自由学園というところに通っていたんですが、その校舎はフランク・ロイド・ライトとその弟子の遠藤新という世界的な建築家がデザインしていて、すごく自然にあふれた環境だったんです。また中高では山登りが学校行事で、日本の標高ベスト5の山は登ったんですが、標高が変わるたびに変わる植物の姿を自然と見てきた。そんな風に小さな頃から植物とは密接な関係にあったので、興味を持つのは必然の流れだったのかもしれませんね。とはいえ、当時はこのような仕事をするとは思っていなかったですけど(笑)。
塙さんの自宅の本棚にあるフランク・ロイド・ライトの本
ライフマガジン編集部
ライフマガジン編集部
は、ボタニカルブランド「The Landscapers」を立ち上げるにいたった経緯をお聞かせ願えますか?
塙さん
塙さん
グリーンをどうイメージ付けして、ブランディングしていくかというところを考えて妻と立ち上げたブランドになるんですが、僕はそれまでクリエーションに関わる仕事、具体的には広告代理店関係での企画制作をしてきて、妻は造園だとか内装設計だとかグリーンにまつわることを経験してきました。

その後、我々ふたりが出会った場所でもあるんですが、インテリアのIDÉEという会社にもいました。そこでお互いの持っているスキルを合わせることができて、なおかつ活かせるものって何だろうって考えた時に、思い浮かんだのがインテリア性に特化したインドアプランツをプロダクトとして開発して、それをボタニカルのブランドとして立ち上げようということでした。そうしてスタートしたのが2年ほど前ですね。
ライフマガジン編集部
ライフマガジン編集部
グリーンをブランドとして打ち出すというのは面白いですよね。他にもこういうことをしているブランドはあるのでしょうか?
塙さん
塙さん
厳密にいえばあるのかもしれませんが、ないと思いますね。もちろん「GREEN FINGERS(グリーンフィンガーズ)」さんや「SOLSO(ソルソ)」さんもひとつのアイコンになっていると思いますし、素晴らしいと思うのですが、自分はまた違うアプローチをしたかったんですよね。

言葉で言うのは難しいんですが、ボタニカルなんだけどアパレルのようなブランドであって、すごく良いイメージを与えられて、なおかつひとつのプロダクトとして魅せられるようなものにしていきたいというか。ですので、アパレルの世界ではよく行われている展示会も開催しましたし、これまでのグリーンになかった展開をすることでブランドとして確立させていきました。
「The Landscapers」は生活を豊かにしてくれるアイテムが豊富に揃う

鎌倉山はブランドのイメージにぴったりだった

ライフマガジン編集部
ライフマガジン編集部
なぜ「The Landscapers」というブランド名にしたのですか?
塙さん
塙さん
この言葉には”生活を豊かにする”という意味があるんですよ。なので、僕らが提案するグリーンを購入した人たちにそれぞれ”生活を豊かにする人”、つまり”The Landscapers”になってほしいという願いを込めてこの名前にしたんですよね。

それに、“Landscape”はもともとひとつの植物を育てる程度ではなく、グリーンで街を造るくらいの大きくて広大な意味を持っています。購入する人が増えてどんどんと広がっていけば、その意味にも自然と繋がっていくのかなと思っていますね。
ライフマガジン編集部
ライフマガジン編集部
鎌倉をブランドの拠点に選んだのはどうしてですか?
塙さん
塙さん
最初は鎌倉に執着していた訳ではありませんでした。もともと自然に囲まれた環境に家や庭を作って、そこに暮らしたいなと思っていたんです。それも中途半端なものではなく、極端な話、森のようなところで良いなっていうくらい。そうしたら、たまたま見つけた鎌倉山という土地がまさにイメージにぴったりで、もうここをブランドの拠点にしようと。

鎌倉というと、皆さんは海が近いとか、お寺や大仏、そして古い街並をイメージすると思うんですが、この辺りは霧も立ち込めるくらいのあるがままの自然。今になって思うと運命的な出会いだったと思うし、鎌倉山で良かったなと思っていますね。
ライフマガジン編集部
ライフマガジン編集部
「The Landscapers」ではどのようなプロダクト展開をしているのですか?
塙さん
塙さん
植物を育てるうえで非現実的な環境になるような植物を取り扱うようなことはしていません。まずはエアプランツと呼ばれているチランジアから始めました。これは土が要らない分アレンジが利くので、インテリア性が非常に高いんですよ。吊るした状態でも手入れをすれば生きていけるなんて、この種類以外ではなかなかないので、非常に大きな可能性を感じました。
「The Landscapers」の顔とも言えるエアプランツ。吊るしているアイアンのレードルはオリジナルだ
ライフマガジン編集部
ライフマガジン編集部
今では「The Landscapers」と言えばエアプランツというイメージを持つ方もいるとか。
塙さん
塙さん
そうですね。でも僕らはエアプランツだけでやっていくつもりもないんですよ。それはとっかかりになってくれれば良くて、ブランドが認知されたらボタニカル全てに対してのアプローチや展開をしていこうというビジョンを持っていて、最近では「PLANTS FOR CELEBRATION」という企画をやり始めました。
ライフマガジン編集部
ライフマガジン編集部
それはどういった企画になるのでしょうか?
塙さん
塙さん
端的にいうと、贈り花とかお祝い花ですね。今まで日本で贈り花と言えばすごい形式張ったものしかなかったと思うんです。皆さんもお祝いに生花などをもらったことがあると思うんですけど、しばらくは置けたとしてもそのうち枯れてしまい、処理に困って結局廃棄してしまったという経験はあるのではないでしょうか。僕はそこに疑問を持ち、新しいアプローチとしてちゃんと育てられて、リビングにもずっと飾っておけるものを提案しようってことで始めました。
ライフマガジン編集部
ライフマガジン編集部
それがこのドライフラワーになるのですか?
塙さん
塙さん
そうです。ドライフラワーのアレンジですね。
「PLANTS FOR CELEBRATION」のドライフラワーアレンジに波佐見焼の型を用いたプロダクト。台座も様々なカラーリングがある
塙さん
塙さん
いわゆるすでに枯れているものになるので手入れもいらないし、朽ち果てていくこともない。この姿が半永久的に保たれる訳です。それが飾っておきたいと思われるものであってほしいという想いを込めた企画ですね。ベースにオリジナルのレザーを用いて、それを僕らがアレンジしています。決してありものではなく、素材から開発して創ったプロダクトになります。
ライフマガジン編集部
ライフマガジン編集部
塙さんは鎌倉で「KAMAKULAND」と「AROUND」といったショップも経営されていますが、それぞれどんな特徴があるのでしょうか?
塙さん
塙さん
「KAMAKULAND」は自宅兼撮影ができるレンタルガーデニングスタジオで、運営はしているんですが一般公開をしているわけではないんです。ただ、自分もアパレルの世界に身を置いていたので、カタログの撮影だとか、そう言ったことができるように自分の庭に「The Landscapers」のベースとなるアトリエの小屋を置いて形作って、「KAMAKULAND」というキャッチーな名前をつけたんです。
「KAMAKULAND」の小屋はデザイン性も高い
塙さん
塙さん
「AROUND」は、今まで自分達は卸ししかやっていなかったので、小売りができる場として造り上げた場所ですね。
AROUNDには「The Landscapers」がフルラインナップ
塙さん
塙さん
元々有名なパン屋さんがあったすごく素敵な建物で、「KAMAKULAND」からも徒歩1分という立地条件もあって去年の9月にオープンさせました。”Things AROUND You”(あなたの身の回りのもの)という言葉から抜粋した単語をショップ名にしていて、「The Landscapers」がフルラインナップで揃っているだけでなく、自分達の提案する生活雑貨もしっかりと表現して皆さんに伝える、そう言った活動の拠点になっているところですね。
自宅のすぐ下にあるKAMAKULAND。「The Landscapers」のクリエイティブなプロダクトはここで生み出されている。
「The Landscapers」のベースとなるアトリエの小屋。窓際の植物には自然光を当て、奥の植物は成長を促す光合成ランプを当てている
アパレルやスケートボード、写真など塙さんのお気に入りが詰まった場所。隣は本棚になっている
ライフマガジン編集部
ライフマガジン編集部
最後に、グリーンを始めたいなと思っている人達へメッセージをお願いします。
塙さん
塙さん
オブジェとしてでもいいので気軽に始めてみてください。育てるのが苦手だという人は、好きなものの傍に置いてみてください。自分は本が好きで本棚がお気に入りの場所なので、その傍に置いているのですが、そうすると毎日自然と目がいくようになります。すると今日は元気ないなぁと、水をあげたりするようになって、育てる楽しみを感じることができるようになる。そうやってグリーンの魅力に気づいた人を何人も見てきました。それであなたの人生が豊かになるのであれば、私はいくらでもお手伝いしますよ。

塙さんがオススメする緑を感じる鎌倉の癒やしスポット

グリーンの達人と言える塙さんに、癒しを感じることができるグリーンがある鎌倉のスポットを聞いてみた。

「AROUND」

「The Landscapers」の情報発信基地

インタビューにも出てきた鎌倉山のメイン通り、桜並木通りに位置する塙さんが運営しているショップ。「The Landscapers」がフルラインナップで揃うだけでなく、グリーンのある暮らしの周りにある生活雑貨やアパレルも販売し、植物とともに過ごす日常をトータルに彩ってくれる。鎌倉山桜並木通り沿いにある古い洋館をスタッフが修繕し、とても温かみのある雰囲気。稲村ガ崎でオリジナル焙煎を行う『ツバメコーヒー焙煎所』の豆を使用したコーヒーや鎌倉でオーガニック食材を用いた料理を提案する『good sun』のオリジナル焼き菓子も販売されているので、新緑の季節のハイキングがてらに立ち寄るのもオススメ。

AROUND

住所:鎌倉市鎌倉山2-16-36(旧ボンジュール跡)
電話:0467-81-4508
営業日:土日(不定休)
営業時間:11:00~17:00 

URL:http://store.landscapers.jp/
The Landscapers:http://landscapers.jp/

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。

「MIDTIDE KAMAKURA」

ハイセンスな大人の雰囲気を醸し出すセレクトショップ

ユースカルチャーの発展に精力的な活動を続けるH.L.N.A発起人、中村竜さんがディレクションするセレクトショップ。注目のドメスティックブランドである「MAGIC NUMBER(マジック・ナンバー)」を中心に、MIDTIDE SELECTと称した良質なインポートブランドも多数取り扱っている他、世界のナチュラリストたちが認めたオーガニックセレクトアイテム”Organic Mind”も取り揃え、オーガニックコスメなども人気を博している。由比ヶ浜も近く、海とグリーンがマッチした空気感が心地よい。

MIDTIDE KAMAKURA

住所:鎌倉市材木座 3-5-16 VANビル 1F
電話:0467-53-8705
営業時間:11:00~19:00
定休日:水曜日

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。

「ダンデライオン・チョコレート鎌倉」

サンフランシスコ発。美味しいチョコに出会えるお店

鎌倉駅西口から徒歩1分という絶好のロケーションに位置するBean to Bar チョコレートのカフェ。東京・蔵前にあるファクトリーで豆(Bean)からバー(Bar)になるまでのすべての工程を行っている。蔵前やサンフランシスコのダンデライオン・チョコレートで作られた絶品チョコレートを堪能することができる他、ダンデライオン・チョコレート・クロワッサンやグラノーラなど鎌倉店限定のブレックファーストメニューも充実している。木目調にディスプレイされた優しい雰囲気にグリーンが映える店内は、NOMADIC LIFE MARKETの内装を担当したpuddle氏がデザインしたもの。観光に繰り出す前に、お散歩がてらに、買い物帰りのリフレッシュにも最適なお店だ。

ダンデライオン・チョコレート鎌倉

住所:神奈川県鎌倉市御成町12-32
電話:0467-53-8393
営業時間:8:00~20:00(L.O. 19:30)
定休日:不定休
URL:https://dandelionchocolate.jp

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。


塙さんのお話を聞くと、鎌倉で「The Landscapers」が生まれたのは必然的に出来事のように思えました。それだけ鎌倉はグリーンと相性が良い街なのかもしれません。みなさんも、新緑の季節に是非鎌倉に訪れてみてはいかがでしょうか。

取材・文・写真/吉田大

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