非接触で再燃の兆し?常設ドライブインシアターが横須賀に誕生

非接触で再燃の兆し?常設ドライブインシアターが横須賀に誕生

2021/01/06

2020年12月25日(金)、ドライブインシアターの常設会場「Drive in Wonder Theater(ドライブイン・ワンダーシアター)」が神奈川・横須賀にオープン。ライターが会場におじゃまし、「ドライブイン・ワンダーシアター」ならではの魅力に迫りました。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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さまざまなエンターテインメントを追求する「ドライブイン・ワンダーシアター」

「Drive in Wonder Theater」キービジュアル

ドライブインシアターとは、平面の駐車場に設置された大型スクリーンで上映される映画作品を、車に乗ったまま楽しむという屋外映画施設。1933年にアメリカ・ニュージャージー州で誕生してから「家族みんなのためのエンターテインメント」として人気を博し、日本でも1962年に東京・多摩にて初のドライブインシアターが開業した。しかしVHSから始まり、今ではサブスクリプションもある。家庭内で映画を楽しむツールの普及や設備投資コストの増大など、時代が進むにつれて会場を確保するのが困難になり、次第に衰退していったという歴史がある。

過去に開催された「ドライブインシアター 2020 大磯ロングビーチ」での様子

しかしコロナ禍となった2020年、同乗者以外との接触を避けながら映画を楽しめるとのことで、再びドライブインシアターという文化に再燃の兆しが。それに取り組むのが、さまざまなイベントのプロデュースを手がける株式会社ハッチが運営する「Do it Theater(ドゥイット・シアター)」。2020年6月には東京タワー、7月には大磯ロングビーチなど、各地でイベントを開催してきた。

2020年12月25日(金)〜27日(日)にかけて開催された「Drive in Theater 2020 meets KINTO」のビジュアル

今回紹介するドライブインシアター常設会場長井海の手公園 特設会場」では、映画作品を上映するのはもちろんのこと、横須賀市との協働で「地域創生」を掲げ、海沿いにある美術館や新鮮な魚介類を味わえるなど観光スポットとしても知られる同市を盛り上げつつ、ドライブインシアターを一つの文化として残すことを目的に立ち上がったという。今回は当会場の第一弾企画である、トヨタが提供する車のサブスクリプション「KINTO」とコラボした「Drive in Theater 2020 meets KINTO」で、ライターがドライブインシアターを体験してみることに。

この日の開演時間である午後5時半少し前に到着すると、夕陽が射してムーディーな場内が目の前に広がっていた。もちろん会場へは乗車したまま入る
入口では、フォトジェニックな「DRIVE IN」の看板とスタッフさんがお出迎え
予約専用アプリ「Peatix(ピーティックス)」に表示されるQRコードを見せてチェックイン
入口で配布される「ボックスコンセ」

当イベントへの参加には、イベント予約専用アプリ「Peatix(ピーティックス)」にて事前予約が必要(チケット料金は乗車人数に関わらず、車1台につき10000円)。会場入口でQRコードを見せてチェックインした後に、参加者全員に「ボックスコンセ」が配布される。ポップコーンやドリンク、今回上映される作品をモチーフにしたステッカーなども入っており、映画を楽しむためのお供が盛りだくさんだ。またコロナ対策のアイテムとして、2020年6月のイベント時からアルコール消毒液も入れられている。

計180台もの車を停めることができる、広々とした会場。またスクリーンは600インチと大画面なので、後部座席でも安心して観られる
カーラジオの周波数を調節することで、車内でもクリアな音声で快適に映画を楽しめる。上映前からDJのトークが流れており、映画が待ち遠しい
場内にある「THEATER」の文字のサインライトが置かれたフォトスポットでは、上映前に写真を撮って思い出に残す人も多く見受けられた
映画開始前のウォーミングアップで開催される、「ドライブイン・ミュージック・パーティー」

映画の上映前の30分間を設けて開催される、スクリーン映像やラジオから流れる音楽、車のハザードランプやハイビームを使った演出で盛り上がる「ドライブイン・ミュージック・パーティー」。お客さん同士の一体感が生まれるとともに、ハイセンスな音楽で気持ちを高めてくれる。なお上映中はスクリーンが見づらくなってしまうことがないように、ライトは消灯しての鑑賞を義務化している。

「Drive in BINGO!」の様子
景品の一部である「朝どれオーガニック横須賀野菜セット」と「こだわり卵3種セット」

また「ドライブイン・ミュージック・パーティー」中には、豪華景品が当たる「Drive in BINGO!」も実施。ボックスコンセ内に入っているビンゴカードを使用し、ビンゴになった人はハザードランプを点滅させて合図をすることで、スタッフが景品を持ってきてくれる。景品は横須賀市で採れた「朝どれオーガニック横須賀野菜セット」や、ヨコスカ西海岸で育った「こだわり卵3種セット」など、地域に根づいた景品を用意している。

「ドライブイン・ミュージック・パーティー」開催中に配布される「パーティーフードプレート」は、バラエティ豊かなフードメニューの詰め合わせ
会場入口の右側に設置されているキッチンカーが並ぶ「フードデリバリーショップ」。映画鑑賞のお供にぴったりな料理が用意されている
注文したのは「山盛りフライドポテト アボガドディップ」(600円・税別)

参加者全員に無料で、フライドチキンやトルティーヤなど映画の気分を盛り上げてくれる「パーティーフードプレート」が配られたほか、日本最大級のフードトラック・プラットフォーム事業を展開する株式会社Mellow(メロー)のキッチンカーが提供する「フードデリバリーショップ」を設置(こちらは有料)。今回注文した「山盛りフライドポテト アボガドディップ」などのフードメニューは、ボックスコンセに入っている専用のQRコードを読み取って、好きな料理を注文。注文した商品はスタッフが持ってきてくれるので、わざわざ取りに行かなくて済むのが嬉しい。なお、注文はキャッシュレス決済のみ対応。

今回は、株式会社ハッチの「Do it Theater」代表・伊藤大地さんにお話を聞いてみました
©「時をかける少女」制作委員会 2006

今回参加した回の上映作品は、2006年に劇場公開された細田守監督によるアニメーション映画「時をかける少女」。高校2年生の紺野真琴は、理科実験室に落ちていたクルミのようなものを割ってしまったことがきっかけで、時空を超えて過去に戻る「タイムリープ」の能力を手に入れる。その能力を使って自由に生活する真琴だったが、2人の男友達、間宮千昭と津田功介との関係は、思わぬ方向へと動いてゆく……。

期待感が高まる、上映前のイントロダクション

車内での鑑賞なので、プライベート感を満喫できることがドライブインシアターの魅力の一つ。車なので自ずと非接触が実現されているため安心して映画を観られる。

伊藤さん
伊藤さん
「一般的な映画館では肩身の狭い思いをされたことのあるかもしれないファミリー客の方でも、車内での映画鑑賞でしたら声を上げても問題なく、またリラックスしながらお楽しみいただけます。作品の感想をその都度言い合うのも自由なので、プライベートな空間ならではの楽しみ方を見つけてみてくださいね」
迫力ある大画面と非日常的空間で、会場の余韻も楽しんで

日本でドライブインシアターの文化が衰退していたこともあり、実際にドライブインシアターを体験したことがある人は少ないかもしれない。「非日常を体験してみたい」「昔行ったことあるけれど、どんなものだったっけ?」など興味のある方は、ぜひ当会場へ足を運んでみてほしい。

各月で、さまざまな分野とドライブ文化をかけ合わせたイベントを実施予定

今後は映画だけにとどまらず、音楽スポーツ観戦エコなどをテーマにしたさまざまなエンターテインメントとかけ合わせたシアター体験を月に一度実施する予定だという。「車で何をどこまでできるか」に挑戦する「Do it Theater」。エンターテインメントのさらなる可能性にも注目したいところ。

伊藤さん
伊藤さん
「当企画は映画を楽しんでいただくだけではなく、会場まで来られる際の観光スポットや景色、車内で聴きたい気分が盛り上がる音楽のプレイリスト(Spotify)をオリジナルで作成するなど、道中も楽しんでいただけるような仕組みを作りました。当企画の一番の魅力は、なんといっても“お客様それぞれの楽しみ方ができる”ということだと思うので、ドライブすることの楽しみを広げる手段の一つとして、当企画を選んでくれると嬉しいです。また来年以降は、映画だけにとどまらないさまざまなテーマを掲げたイベントも準備しており、 “車でできるエンターテインメントの可能性”を広げる取り組みを行っていきます。ぜひ一度当会場で、新感覚のシアター体験に触れてみてくださいね」

「ドライブイン・ワンダーシアター」で、新感覚のエンターテインメント体験を

一般的な映画館の雰囲気はもちろん、車内で楽しめるからこその魅力が詰まった「ドライブイン・ワンダーシアター」。ぜひ一度本会場で、懐かしさも感じられるドライブインシアターを味わってみてはいかが?

取材・文=赤羽咲希(シーアール) 撮影=小林岳夫

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