誰でも一度は、行列店に並ばずに入ってみたいと夢を見るが、実は昼間はかなり混む店でも、モーニングの時間帯ならばほとんど並ばずに入れたりすることがある。今回は特にお得なモーニングをやっている都内の3店舗を紹介。
Yahoo!ライフマガジン編集部
早起きは3文の得!? 朝イチならば並ばずに食べられる!
行列の長さを見ただけで「また今度にしよう」と諦めてしまう様な人気店はたくさんあるが、実は朝に行くとあまり並ばずに入れることがある。
しかも、朝限定のメニューを出していたりするので、いつもより少しだけ早起きをして行列店のモーニングを食べに行ってみたらいかがでしょう?
【行列店のモーニング3選】
1. あまり並ばない上に安く食べられる『俺のBakery&Cafe』(恵比寿)
2. 人気行列店の朝限定ヘルシーつけ麺!? 『六厘舎』(東京駅)
3. 優雅にラテアートも楽しめる『パンとエスプレッソと』(表参道)
1.俺のBakery&Cafe(恵比寿)
「みみまで美味しい食パン」がコンセプトの食パン専門店。
普通よりも強めの火で焼いた食パンからは、ほんのりと甘いクッキーの様な香りが立ち上り、外はサックリ、中はもちもちな食感を楽しむことができる。
小麦はすべてオリジナルブレンドで、食パンの種類ごとに産地も配合も違い、ひき方にもこだわっているため、他のどこでも味わうこともできないものとなっている。
10時から食パンの販売が開始となるが、即完売してしまう1日60本限定(※1人最高3本まで)の『マスカルポーネとハチミツの食パン』を買おうとする人が押し寄せる。
そのため、食パンを購入したお客さんがそのままカフェの方へと流れて来るのと、ランチ待ちのお客さんがカフェ列へとドンドン並んでしまうので、10時から10時半の間はカフェ列が一番長くなる。
12時ごろまで混んでいることが多く、一度列ができてしまうと大抵は30分以上は待つことになるだろう。
こちらのモーニングメニューは2種類用意。
岩手県にて自然放牧で育てられたストレスフリーの牛からとれる牛乳、「なかほら牧場」のミルクを使用した「俺の生食パン」がメインのモーニングセット。
「俺の生食パン」は、北海道産小麦『キタノカオリ』をメインにひいたオリジナルブレンド小麦粉を使用。究極のミルク食パンと言える香り高い食パンに仕上がっている。トーストすると、外はサクサクとした食感なのに、中身はホンワリとやさしい甘みと香りが漂う。
スクランブルエッグには、マヨネーズとケチャップをベースにした特製カクテルソースを付けて召し上がれ。シーザーサラダで朝から野菜もとれるのもうれしいポイントだ。
もうひとつのメニューであるスペシャルは「俺の生食パン」が1枚+「山型の食パン」が1枚+ベーコンも添えられ、ボリュームがグンとアップ。
『山型の食パン』は、フランス産・カナダ産小麦をこだわりのブレンドで挽いたオリジナル小麦粉。白ワインの発酵種を使用した、その名の通りのセミハード系山型食パン。生食パンに比べるとサクッと軽い食感で、スッキリとした味。通常の「モーニングセット」でも、「山型の食パン」に変更が可能だ。
こちらは、ハチミツ、チョコレートスプレッド、イチゴジャム付き。食パンにつけて、味を変えながら食べられる。牛乳などと一緒に店舗で販売されているので、気に入ったら買って帰るのもいい。
ドリンクはコーヒー、紅茶など6種類から選べるが、注目すべきはレモネード。レモンを2種類使用した自家製で、ほどよい甘みと炭酸のスッキリしたあと味がさわやか。
店舗で出しているサンドイッチを作る際に切り落とした「俺の生食パン」の「パンのみみ」も、300円で販売している。1袋でかなりの量が入っているので人気だそうだ。
モーニングセットでは食べられないが、「マスカルポーネとはちみつの食パン」は必食。数量限定のため、早めに並ばないと即完売。ほかの食パンと違って、チーズを入れることによって、もっちり感がさらにアップしている。
そして、ほんのりとハチミツで香り付けされているのが特長。まずはひと口、何も付けずに食べてみよう。その美味しさがわかるはずだ。
ただでさえ、500円と安いモーニングセットだが、回数券を使うとより安く食べられる。
9枚つづりで3000円だから、1枚500円とすると、1500円もお得! ひんぱんに行かれる方なら、購入した方が確実にお財布にやさしい。
撮影協力:恵比寿ガーデンプレイス(http://gardenplace.jp/)
2.六厘舎(JR東京駅)
言わずと知れた人気つけ麺店。東京駅の「東京ラーメンストリート」にお店を構えている。
回転が早いため、朝は平日ならば並んでも15分、土日ならば20~30分で入れるだろう。昼になると平日でも30~40分、土日だとなんと1時間も待つことがあるというから驚き。朝と昼で2倍ほどの差がある。
『つけ麺』といえば、ヘルシーさとは真逆のようなイメージがあるが、なんと『六厘舎』では朝の限定メニューとして、糖質15%カット&レタス11個分の食物繊維が入ったつけ麺を『朝つけ』として提供。
朝が並ぶ時間が短くて済む上に、限定麺まで食べられるとはかなりお得だ。
朝の時間帯でもトッピングなどはすべて選択可能。一番人気の味玉は、まるでプリンのようなプリッとしたやわらかさで「これは本当に玉子なのか!?」と思わず思うほど。それでいて、玉子としての歯応えが残っているという、今までに味わったことのない食感だった。
太さや配合を変えている麺だけでなく、スープも朝と昼で違いあり。スープの濃さ、濃度を変えている。
朝は「軽め」を意識して、最初に出されるスープは昼の濃厚さに比べると、あえてあっさりと薄めの質感に仕上げられている。「スープ割り」のスープ自体も、とてもこだわりを込めて作られている。
そして「スープ割り」のスープを足した後は、仕上げに柚子の粉末をササッと振りかけて食べると、つけ麺なのに爽やかな風味に早変わり。本当に最後の一滴まで楽しめるつけ麺なのだと実感した。
あつ盛り(茹でた麺を冷水でしめた後、再び熱してから提供すること)を注文することも可能なのだが、スタッフいわくひや盛り(冷水でしめたままの状態)の方が麺のコシが生きるとのこと。できるなら「ひや盛り」で食べるのがオススメ。
朝の麺と昼の麺を食べ比べてみると、昼の方がコシが強めになっているが、もちろん朝もしっかりと弾力のある歯ごたえで、太麺好きにはたまらない食感になっている。
厳選した食材をふんだんに使用しているため、実は「朝つけ」の原価を考えるとお店にとっては少し大変だと言うが、少しでもたくさんの人に喜んでほしいため、朝は安く提供しているそう。ありがたみを感じつついただきたい。
スープの味がよく染みているメンマは、ひと口かむだけで味が良くしみており、程良くシャキシャキしているのがわかり美味。
3時間煮込まれたチャーシューも筋が全くなく、しっかりと肉感を残しつつもトロリと仕上がっている。
六厘舎
住所 東京都千代田区丸の内1-9-1 東京駅一番街B1F 東京ラーメンストリート内(東京駅構内)
営業時間 7:30~10:00(ラストオーダー9:45)、11:00~23:00(ラストオーダー22:30)
http://www.rokurinsha.com/
- 口コミ・写真など
※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。
撮影協力:東京駅一番街(http://www.tokyoeki-1bangai.co.jp/)
3.パンとエスプレッソと(表参道)
毎日変わらない物を食べて欲しいという基本姿勢から、「あまり奇をてらわない」パン作りを心掛けている『パンとエスプレッソと』。
パンはハード系で、パリッ、もっちりの食感を大切にしている。また、パニーニは季節ごとに期間限定の品も出している。
こちらは「行列」というよりも、来店順に店頭にある用紙に名前を記入して行くスタイル。お店に到着したら、紙に名前を書いて順番を待つのみ。外の席が空いていれば、そこで座って待つことも可能だ。
外の席で待っている人を見て、待ち切れずに去ってしまうお客さんもちらほらといたが、大半の人は名前を書き込んでじっと待っている。最長で5、6組おり、やはりそれだけ食べたい人がいるのはみなさん、こちらのパンに魅せられている証拠だろう。
厚めに切られた食パン『mou(ムー)』を、軽くトーストした状態でサーブ。外はカリカリながら、そっと手でちぎると、ミルクの香りがフワリ。口に入れれば、しっとり&ふわわんとした質感が感じられる。
付け合わせの赤キャベツと緑キャベツのザワークラウトは自家製。家庭料理の様な手作りの温かみを感じられる味に仕上がっている。程良い酸味と塩気、キャベツの甘み、そしてちょうど良いシャキシャキ感が食欲を刺激してくる。
ドリンクのエスプレッソは、少し酸味があり、苦みが控えめ。甘めの食パンといい相性だった。
このパニーニは、レタス、生ハム、モッツァレラと、シンプルな具材だからこそ素材の味がわかる。パリパリでサクサクのパンは、しっとりやわらかな身がちょうど良いクッションとなり、レタスと生ハムの食感をさらに感じさせてくれる。
とろとろのモッツァレラがこれらの素材をやさしくつなぐ役目を果たし、見事なバランス。バターを使用していないのに程良い塩気も感じられたのも、モッツァレラのなせる技でしょう。なお、パニーニはテイクアウトもOK。
カフェラテは、先ほどのエスプレッソのシャープさとは全く違って、まろやか。パンに合わせて好みで選ぼう。泡と多めのミルクで心が落ち着く一杯に仕上がっている。
こちらのお店ではラテアートのサービスを行っている。少し空いている時間帯だと、凝ったラテアートに出会える可能性があり、朝の早めの時間帯か17時以降が狙い目だそうだ。
店頭販売されているパンはすべて店内で食べることが可能。
バゲットなどは「オーバーナイト」で一日発酵させて焼くが、他の品はその日に仕込み、その日に焼くと言った具合にパンの種類によって発酵時間を調整している。
取材メモ/昼に行くと、並ぶ覚悟が必要な行列店。しかし、モーニングの時間帯ならばほとんど待つことなく入れる。これぞ「早起きは三文の得」といったところではないだろうか。いつもよりほんの少し早起きをして、スペシャルなおいしいモーニングで一日をハッピーに過ごしてほしい。
取材・文=石田礼奈(リベルタ) 撮影=小松将臣(俺のBakery&Cafe、六厘舎)、田中和弘(パンとエスプレッソと)