「山パン」という呼称や「春のパンまつり」などで、多くの人に愛される山崎製パン。創業69年、今では業界1位の規模を誇るが、代表的なパンの名前を挙げられる人となると、意外と少ないのではないだろうか。昔から当たり前で意識してこなかった、山崎製パンのベストセラーに注目してみたい。
Yahoo!ライフマガジン編集部
山崎製パンのロングセラー5選はこれ!
1.まるごとソーセージ
2.薄皮つぶあんぱん(5個入)
3.コッペパン(ジャム&マーガリン)
4.ナイススティック
5.ミニスナックゴールド
山崎製パンのパンづくりは、昭和23年(1948年)、委託加工のコッペパン製造からスタートした。今では消費者のニーズに細かく応えるために、月間約60の新アイテム(和洋菓子を含む)を発売する。
しかし製品のライフサイクルが短くなった今でも、長きに渡って売れ続けているアイテムがある。今回、マーケティング部の斉藤高志次長に、そんなロングセラー商品を教えてもらった(値段は全てオープン価格)。
1.まるごとソーセージ
- 斉藤さん
- 斉藤さん
- 1987年に発売されました。人気の秘密は、味のバランスが取れているからだと考えています。パンをちょっと甘めに焼くことで、マイルドな口当たりに仕上げています。あと電子レンジで温めてもベタベタしないように工夫も施してあります。
粗挽きソーセージが丸ごと1本のった、惣菜パンのベストセラー。しっとり食感ながらも、歯切れのいいパン生地、マヨネーズにピリリと辛子もきいている。ボリュームたっぷりゆえ、部活帰りの高校生などにも人気とか。
2.薄皮つぶあんぱん(5個入)
- 斉藤さん
- 斉藤さん
- 2001年発売。「薄皮ミニパンシリーズ」の人気商品で、薄皮まんじゅうのようなあんぱんを作ってみたいと世に送り出してみたら、ヒットしました。しっかりあんこの入ったあんぱんを食べたいという需要が、あったんだと思います。
「薄皮ミニパンシリーズ」で人気なのが、薄皮つぶあんぱん。薄皮まんじゅうのように、たっぷりとつぶあんが詰まっている。ひとりでも食べきれるサイズ感ながら、みんなとシェアできるのもいい。クリームパンも需要が高いとのこと。
3.コッペパン(ジャム&マーガリン)
- 斉藤さん
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- 1986年に発売されました。こだわっているのは、パンの食感。ふわっと口どけ良く仕上げています。ジャムも自社で製造して、いちごの酸味がより強いものを使用。フルーティーなイチゴジャムとマーガリンのフィリングに、小麦が香るコッペパンが合わさって、重層的な味わいを醸します。
昭和30年代に人気を集めた、団塊の世代には懐かしいコッペパンを現代風に復刻した。歯切れのいい軽い食感のパン生地に、イチゴジャムとマーガリンをたっぷりとサンド。ちょっぴりリッチな味わいは、往年のファンだけでなく、若年層にも人気だ。
4.ナイススティック
- 斉藤さん
- 斉藤さん
- 1977年に発売されました。20cm以上もあるロールパンに、ミルククリームをサンド。パンの口どけがいいので、コク深いミルククリームをしっかり堪能していただける。おまけにボリュームもあるから、長年、お客様に愛されているのだと思います。
長めのロールパンに、口当たりなめらかなクリームを端から端までサンド。軽い口あたりで、飽きのこないおいしさゆえ「こんな長いパン、食べきれない!」と思っていても、あっという間に平らげられてしまう。ボリュームも魅力だ。
5.ミニスナックゴールド
- 斉藤さん
- 斉藤さん
- 1968年発売開始と、今回ご紹介する商品では、いちばん息の長い商品です。フィリングはなく、デニッシュ生地の層の食感、美味しさを堪能できるのが、ロングセラーの理由ではないでしょうか。
独特のネーミングは、スナックパン界の“金メダル級大ヒット!”を願って命名されたから。ボリューミーなデニッシュ生地に砂糖をマスキングしたシンプルな商品ながら、根強い人気を誇る。
以上が今回、斉藤さんが選んでくれたロングセラー商品だが、「『ランチパック』や『北海道チーズ蒸しケーキ』も人気なんですよね〜」と、5選に絞るのは、なかなか難しかったそうだ。
挙げられた商品を見て「あっ、懐かしい!」と思った人も多いはず。そんな人はスーパーやコンビニで、心に止まった商品を探してみよう。一口頬張れば美味しさとともに、当時の思い出も鮮明によみがえってくるはずだ。
山崎製パンでは「2017年春のパンまつり」を開催中<期間は4月30日(日)まで。また北海道は期間が異なる>。詳しくはこちらをクリック
取材・文/岡野孝次 商品撮影/片山 拓
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