西洋と東洋 文化が交差した門司港に根付く「焼きカレー」

特集

全国ご当地グルメ(福岡県編)

2016/03/27

西洋と東洋 文化が交差した門司港に根付く「焼きカレー」

明治から昭和の初めに海外との貿易港として栄え、西洋と東洋の文化が交差する門司港で生まれた「焼きカレー」。時代と共に進化してきた焼きカレーは卵とチーズを代表的な具材に、ルー、トッピングと各店趣向をこらし、選ぶ幅も広がっている。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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北九州のベイエリアで誕生したハイカラメニュー

1889(明治22)年に開港し、欧州航路や大連、上海への大陸航路など多数の外国客船が入港する国際貿易港として栄えた門司港。国の重要文化財であるJR門司港駅をはじめ、歴史的建造物が集まる「門司港レトロ地区」は、ベイエリアを散策しながら楽しめる一大観光地となっている。

その門司港を代表するグルメといえば「門司港焼きカレー」。発祥には諸説あるが、昭和30年代、門司港の商店街にあった喫茶店が考案。余ったカレーをグラタン風にオーブンで焼いたところ、実に香ばしく、おいしく仕上がったことからメニューとして定着したという。

以降、他の洋食店や喫茶店が追随し、しだいに家庭でも作られる庶民の味として広く浸透。現在では門司港レトロ地区の20店舗以上で提供され、市をあげての「焼きカレーMAP」も作られるほどになった。

店により多種多様な焼きカレーはどれを食べるか迷うところではあるが、まず最初の一軒は「ベアフルーツ」をオススメしたい。場所は門司港駅の目の前。地元の焼きカレーイベントでも優勝した実績があり、開店から閉店まで客の波が途切れない王道の店だ。

カフェのようなシャレた内観。「韓国、台湾、香港からのお客様にもたくさんお越しいただいています。那覇店もオープンしたのでぜひ!」とスタッフの市原早希子さん

「ベアフルーツ」で客の9割以上がオーダーするのが「スーパー焼きカレー!」。約20種のスパイスを使うルーが特徴である。

「8時間かけて煮込んだブイヨンがベースのルゥは、さらに丸1日熟成させて角を丸く、まろやかさを出し “2日目のカレー” のような味わいに仕上げています」と店長の森さん。

芳醇(ほうじゅん)なルーと生卵、チーズ、ピーマン、タマネギをグラタン皿のご飯の上にのせ、300℃のオーブンで10分焼くと完成。“焼き”で香ばしさを出したスパイシーなルーに、卵と溶ろけるチーズがねっとりと絡み合みクセになるウマさだ。

「スーパー焼きカレー!」(850円)。溶ろけるチーズがルーとご飯に絡みつき、スパイシーさのなかにまろやかさを添える。マンゴーまたはグァバのラッシーセット(1300円)もある

そして、卓上に置かれた自家製「びっくりスパイス」を途中で振りかけると、よりスパイシーなうまみが増幅されるなど味の変化が楽しめる。熱々で供され、冬は体の芯から温まるほっこりメニュー、夏は汗をかきながらのスタミナ料理など、一年を通じて人気のある焼きカレー。「門司港焼きカレーMAP」を片手に食べ歩きを楽しんでほしい。

オープンと同時に満席になる。比較的すいている16:00前後が狙い目。予約は不可

※掲載の内容は2016年3月時点の情報に基づきます。
※2019年5月に店舗(住所、電話番号、営業時間など)、メニュー、料金などの一部情報を更新しました。

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