新たなイタリアン激戦区、築地で足を運ぶべき3軒

特集

ぜったい外さない築地グルメ2017

2017/04/18

新たなイタリアン激戦区、築地で足を運ぶべき3軒

「トラットリア 築地 パラディーゾ」の人気で、最近注目を集める築地イタリアン。場内の新鮮な海の幸を生かした店が多いかと思えば、イタリアの生ハムがメインの店あり、地場食材の和製イタリアンあり、とにかく飲ませるシェフもあり、など特徴はさまざまだ。なかでも個性光る3軒を紹介していこう。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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【紹介する3軒】

1.「生ハムとワインのお店 ピグレット」
2.「築地 ボン・マルシェ」
3.「トラットリア・ツキジ・トミーナ」

築地はナポリかシチリアか!? 築地のイタリア化が止まらない!!

「築地でイタリアン!?」と意外に思う人は、地の利を考えて欲しい。まるで大きな冷蔵庫のような市場がある築地は、新鮮食材の宝庫。旬の素材を生かすイタリアンの腕前をシェフが発揮するには、最適の場所だ。数あるお店の中から、きらめきの一皿を繰り出す良店を紹介しよう。

1.「生ハムとワインのお店 ピグレット」

築地で肉ざんまい
異色のプロシュッテリア

キッチン横にある生ハム、サラミのショーケース。常時9種ほどが並ぶ。1本の生ハム・サラミは基本、1ヶ月で使い切る

魚介類の一大集積地・築地にありながら、本場イタリアのプロシュッテリアさながらの生ハム、サラミの充実ぶりで、肉フェチの心をくすぐる存在。店内に足を踏み入れてテーブル席に腰をかけると、ショーケースにずらりと並んだ生ハム、サラミが目に飛び込んでくる。ここでは「とりあえず生ハム!」は常套句ではなく、必然のオーダー。豊富にそろったイタリアワインをあおりながら、肉ざんまい、といきたいところだ。

「店主イチオシ!特選生ハム、サラミ、コットの全種盛り合わせ」(2580円・税抜)。右前の「クラテッロ・ディ・ジベッロ」は、豚の腎部を膀胱の皮で包み、発酵・熟成・白ワインで漬け込んだイタリアでも最高級品
店主の石内宏史さん。イタリアでの修行経験もある

オーナーの石内宏史さんは東京・国立の老舗リストランテでの修行後、イタリアへ。フィレンツェの店などで働いたのち、食肉加工品の輸入関係の仕事に就く。人形町にある生ハムとワインのバール「グスタヴォ」の立ち上げにも関わったとのことで、こちらのお店は2013年にオープンした。「希少な生ハムやサラミを提供できるのも、その時のご縁ゆえです」と⽯内さんは語るが、素材の良さに加え、⾒事な⼿仕事が施された一皿はここでしか⾷べられないものばかりだ。商品知識も豊富なので、ワインとの相性も聞いて、心ゆくまで生ハムとのマリアージュを楽しもう。

「イタリア野菜フィノッキオとブラッドオレンジのサラダ アーモンドがけ」(870円・税抜)はバルサミコドレッシングで。フィノッキオはういきょうと呼ばれる野菜で、独特の苦味がクセになる味わい
ウサギ肉の詰物をしたラビオリ「アニョロッティ デル プリン」(1380円・税抜)はピエモンテ州の郷土料理
淡泊なウサギの肉にセージバターのコクが合わさる。ワインが進む一皿だ

イタリアにあるプロシュッテリアを、そのまま日本でも開きたかった。だから他の料理も現地で学んだ味を再現したい。食材もイタリアの地のものを使うよう心がけています」と石内さん。旬の素材の味を最大限に生かすべく、メニューは一カ月ごとに大きく変わる。生ハム、サラミだけに終わらない魅力が、お客をひきつけてやまない理由だろう。ちなみにワインは、イタリア産が中心。メニューには載っていない料理のおすすめもあるので、オーダーの際に聞いてみよう。

テーブル席中心の店内。本場イタリアの雰囲気を再現した
駅からも近い立地。生ハム、サラミの品ぞろえを聞きつけ、遠方から来るお客も多いとか

生ハムとワインのお店 ピグレット

住所:東京都中央区築地3-10-8 アクティオ築地 1F
アクセス:築地駅1出口から徒歩約1分、新富町(東京都)駅4出口から徒歩約4分、東銀座駅5出口から徒歩約6分
電話番号:03-6264-0753
営業時間:17:00~23:30
定休日:日曜・祝日

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。

2.築地 ボン・マルシェ

築地の厳選素材を生かした
和製イタリアン

木を基調にした落ち着いた雰囲気の店内。築地四丁目交差点に面したビルの2階に立地する

小粋な空間で厳選素材を用いたイタリアンを楽しめるこちらの店。場内、場外の喧騒から離れて、昼間からコース料理がいただける、築地にあっては貴重な場所だ。シェフの薄 公章さんは「寿司だけじゃない、築地の新しい食を発信したい」と8年前に開業。イタリア・トスカーナ州キャンティ地方の人気リストランテ「リストロ・ディ・ラモーレ」で4年間磨いた腕前で、築地に集まる日本の食材をイタリアンに昇華させている

「築地ボン・マルシェ特製 魚介の盛り合せ」(1人前1980円・税抜)。写真は2人前。築地の信頼する仲卸から仕入れた魚の旨味を引き出す調理をして提供する。寿司のような盛り付けも好評だ
「そら豆とグリーンピースのリゾット」(2人前2980円・税抜)。パルミジャーノ・レッジャーノの器に入れて提供し、テーブルで取り分ける。春の味覚であるたらの芽、こごみ、桜エビなども添えて
「佐賀牛のカツレツ」(5980円・税抜)。2カ月ウェットエイジングにかけた佐賀牛のサーロインは、旨味が凝縮されたうえに柔らかい。まずはレモンを絞って、そのまま肉の味わいをかみ締めてみよう

奄美大島産本マグロに、佐賀牛に伊予牛、阿蘇王あか牛など。薄さんの考案するメニューは、日本の素材の旨味を最大限に引き出そうという意欲にあふれた一品ばかり。イタリアは州ごとに郷土料理があり、地場の食材の味をそのまま食卓に盛り込む皿も多いが、まさしくその手法を日本、しかも築地で披露しようとしているのだ。

薄さんはイタリアに渡る前、名店と評判の青山「ポンテベッキオ」や銀座「グレープガンボ」でも修行をしていた
入り口近くには、築地のお土産コーナーもある

「食事はとにかく楽しむもの、ということをイタリアで学びました」と薄さんは言う。そしてその思いは、料理のプレゼンテーションに込められている。お寿司のような魚介の盛り合せに、チーズのリゾットの器。薄さんが繰り出すユニークな皿の数々は、日本人だけでなく、築地を訪れる外国人たちの心にも響いている。

築地ボン・マルシェ

住所:東京都中央区築地4-7-5 築地KYビル2F
アクセス:築地駅2出口から徒歩約2分、東銀座駅6出口から徒歩約4分、築地市場駅A1出口から徒歩約4分
電話番号:03-3541-9341
営業時間:11:30~15:00 (L.O.14:00) 、18:00~22:00 (L.O. 21:00)
定休日:日曜、祝日

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。

3.トラットリア・ツキジ・トミーナ

ワインに適した皿の数々
ついつい杯が進む店

「築地直送!鮮魚のカルパッチョ」(1200円・税抜)。この日は真鯛に春の旬味・ホワイトアスパラを添え、からすみも振りかけた。ベルガモット、西洋わさびも味のアクセントに

スパゲッテイ、ピッツアが大人気の築地場内のイタリアン「トミーナ」の姉妹店。昨年シェフが菊池達也さんに変わり、メニューが大幅にリニューアルした。菊池さんは、日本にあるイタリアのさまざまな州の郷土料理店で修行。旬の食材を多様なイタリア料理の手法で調理し、来訪者の舌を満足させている。季節の素材を生かしたメニューは定期的に入れ替わり、またお客の好みに合わせて料理もアレンジしてくれる。

菊池達也シェフ。築地で店をやる楽しみは、やはり「良い魚が仕入れられること」だとか

「ワインと合わせたとき、顔がほころぶような味を提供するように心がけています」と菊池さん。ショートパスタ「ホタルイカと大アサリのオレキエッテ フキノトウのアクセント」も、ピリリと唐辛子が効いて、白ワインを呼ぶ味わいだ。

「ホタルイカと大アサリのオレキエッテ フキノトウのアクセント」(1580円・税抜)。トマトソースベースで、山と海の幸が出合った一品。南イタリアの爽やかな白ワインがおすすめと菊池さん

「長崎県産 イトヨリのウロコ焼き」は、オーブンで焼いた三陸ワタリガニを香味野菜とともに寸胴で煮込み、その後ミキシングしてソースにしている。グリルしたイトヨリの旨味もさることながら、このソースをなめて、ワインをあおらないことなどありえない。これは築地に飲ませ上手、客を千鳥足にさせるトラットリアが誕生か!? 菊池シェフの今後の展開から目が離せない。ちなみワインは常時イタリア産が50種類そろう

「長崎県産 イトヨリのウロコ焼き 三陸ワタリガニのスープと春野菜添え」(1700円・税抜)。ワタリガニのビスクだけでも、ワインがどんどん進む
ピッツアは場内の「トミーナ」と同じ生地で焼き上げる
大きなテーブル席はカウンター使いもできる。ちょい飲みに、しっかり食事にと利用の仕方はさまざまだ
店は築地駅からほど近い。オフィス街に近く、ビジネスパーソンの利用も多いとか

トラットリア・ツキジ・トミーナ

住所:東京都中央区築地2-14-3
アクセス:築地駅2出口から徒歩約1分、東銀座駅5出口から徒歩約4分、新富町(東京都)駅4出口から徒歩約5分
電話番号:03-3546-9139
営業時間:11:30~14:00、18:00~23:00 (L.O.22:30)
定休日:日曜日、祝日

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。

取材メモ/イタリアの生ハムに、和素材に、築地直送の魚に。さまざまな食材を自分流のイタリアンに昇華させる、シェフの姿が印象的。築地の場内、場外の人たちと同じように、どこか接客も人懐っこく、また足を運びたいと思える店ばかりだった。

取材・文/岡野孝次 写真/原 幹和


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