京うどんの神髄『三位一体』が詰まった、伝統の「たぬきうどん」

特集

全国ご当地グルメ(京都府編)

2016/03/23

京うどんの神髄『三位一体』が詰まった、伝統の「たぬきうどん」

割烹(かっぽう)にも引けを取らない、京都ならではのうどんが存在することをご存じだろうか。細麺とダシ、具材が三位一体となった京うどんを忠実に継承し、日々心を込めて作り上げる「おかきた」。連日行列ができる、うどんファンならずとも訪れたい名店だ。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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切りたて、ゆがきたてのおいしさ

平安神宮を中心に美術館や音楽ホール、図書館などが集まる、京都屈指の文化ゾーン・岡崎。1940(昭和15)年の創業以来、一貫して京うどんを提供し続けている「おかきた」はこの地にある。
3代目主人の北村正樹さんによると、京うどんは「細麺・ダシ・具材の三位一体を楽しむもの」だとか。大きな特徴である細麺は、往時の公家や僧侶など上流階級の人々が上品に食せるようにと作られたものだという。
おかきたでは伝統の細麺を継承し、毎日製麺し注文が通ってからゆで上げることを信条としている。

ゆがきたてを提供するため、注文後、約15分ほどを要する。ゆったりとした気持ちで待ってもらえるようにと、2008年に店内デザインを一新した

「切りたて、ゆがきたてに勝るものはありません。でき上がりまでに少し時間はかかりますが、ゆったりと待っていただきたい」と主人。
また、京うどんの味の決め手となるダシにおいても、大きなこだわりが感じられる。天然の利尻昆布と、甘みがあり深い味わいのサバ節・香りの良い宗田節・コクを生み出すウルメ節の3種の削り節をブレンドするのがおかきた流。これらをその日の気候などに合わせて主人が配合を変えて調味する。夏はさっぱりと、冬は濃厚な風味に……。ダシのうまさに飲み干してしまう人が多いのも、うなずける。

「たぬきうどん」(950円)は、揚げと九条ネギ、あんかけのダシ、細麺が絶妙に絡み合う。たっぷりと添えたショウガが体を温めてくれる

揚げと九条ネギをうどんと同じ細さにカット

独自の発展を遂げてきた中で、京都のうどんには特有の品書きが生まれた。
たとえば「たぬきうどん」。関東でたぬきは、揚げ玉がのったうどんやそばを指すが、京都では揚げとネギがのった「きつねうどん」をあんかけにしたものをいう。ちなみに、揚げは甘くはなく、甘いものは「甘きつね」と呼ばれる。たぬきうどんのいわれは諸説あるが、「きつねがドロンと化けてたぬき」になったと、なんともかわいい説が有名。おかきたの「たぬきうどん」はバランスを重視し、揚げと九条ネギをうどんと同じ細さにカットしている。口に一緒に運び、麺・ダシ・具材が重なり合う味を楽しんでほしいとの思いからだ。これぞ京うどんの神髄、三位一体。京都らしいたぬきうどんで、その真骨頂を味わおう。

平安神宮のほど近く、落ち着いた上品なたたずまい

※掲載の内容は2016年3月時点の情報に基づきます。
※2019年5月に店舗(住所、電話番号、営業時間など)、メニュー、料金などの一部情報を更新しました。

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