フローラン・ダバディさんに聞く、本場「テラスの楽しみ方」

特集

初夏。テラスが最高に気持ちいい!

2017/05/17

フローラン・ダバディさんに聞く、本場「テラスの楽しみ方」

昨今、テラス席のある店が増えてはいるものの、まだまだ日本人は奥まった人目につかないような場所を選びがち。しかし、これからの季節はテラスを楽しまなければもったいない! テラス文化発祥の地であるフランス生まれのジャーナリスト、フローラン・ダバディさんに、本場テラスの楽しみ方を聞いた。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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\テラス文化を教えてくれたのはフローラン・ダバディさん/

パリの国立東洋言語文化学院日本語学科で日本語の学位取得。99年から02年までサッカー日本代表トルシエ監督の通訳を務める。現在はテニス番組のナビゲーターやスポーツ/文化イベントの製作などに関わる

カフェが生活の一部になっているフランスの人にとって、オープンエアのテラスといえばカフェのテラス。日本人と同じように四季を大切にする彼らは、ちょうど日本人にとっての桜のように、カフェの前にテーブルと椅子が置かれはじめると「春が来たぞ」と、季節を感じるのだそうだ。

フローラン・ダバディさん(以下、ダバディさん)
フローラン・ダバディさん(以下、ダバディさん)
「フランスでは、だいたい4月から10月上旬まではテラスが出ています。その時の気分にもよりますが、テラスか店内か選べるなら、やっぱりテラスに座りたいですね。特に朝は太陽の光と風を感じて、体内時計をリセットするというか、エネルギーをもらえる気がします」

\そんなダバディさんに聞いた、テラスを楽しむコツ!/
1.罪悪感を捨てて今を楽しむ!
2.朝は30分早く起きてテラスへ!
3.文化的な時間を過ごしてみる

テラスでコーヒーを飲みながらくつろぐダバディさん

1.罪悪感を捨てて今を楽しむ!

ダバディさん
ダバディさん
「日本人がテラスを楽しむには、まず罪悪感を捨てなくちゃいけないですね。フランス人は平日のランチでもカフェテラスに座ってゆっくり過ごすんですけど、多分日本人は『仕事に戻らなきゃ』とか『ここで自分だけがゆっくりしていて良いのかな』って考えると思います。まずはその気持ちを捨てないとダメですね! フランス人は『今は今で楽しんで、後で頑張れば取り戻せる』という風に考えるので、そこの違いは大きいですよね」

カフェに入った時にはカフェの時間を大事にする。休日を過ごすような気持ちでリラックスできれば、日本人もテラスでのランチや息抜きをもっと楽しめるはずだ。ON/OFFをしっかり切り替えることが大切なのかもしれない。

2.朝は30分早く起きてテラスへ!

カフェが生活の一部になっているフランス人にとって、朝のカフェは一番大切にしている時間なのだとか。朝食をとりながら新聞やテレビでニュースをチェックしたり、隣り合わせた人との雑談を楽しんだり。そうした時間が一日の活力になるのだという。

ダバディさん
ダバディさん
「私自身そうなのですが、カフェに行くのは、朝起きるモチベーションというか、朝起きる=カフェに行くという感覚なんです。キオスクで買ったスポーツ新聞を読んだり、雑談したり。時間にして30分もないくらいだと思いますが、それをしなければ、なかなかエンジンが掛からない。日本でも駅のコーヒーショップは朝でも混んでいますよね。空間の違いがあるだけで、きっと近い感覚を持っているんじゃないでしょうか?」
「朝のカフェは一番大切にしている時間」。ちょっとした時間がその日の活力になる

たしかに、せかせかした駅のコーヒーショップよりも、ゆったり座れるテラスの方が気分が良いもの。仕事も朝から頑張れそうだ。ほかにも、仲の良い同僚を誘ってみたり、ガールフレンドと朝ご飯を一緒に食べるなど、いろんな朝の過ごし方があるそうだ。

3.文化的な時間を過ごしてみる

ダバディさん
ダバディさん
「日本人もフランス人も活字を大切にする民族なので、例えば改めてカフェのテラスで本や雑誌、新聞を読んでみるっていう選択があってもいいのかな。日本だと通勤電車の中で読むイメージですけど、フランス人はテラスで読むほうが多いですね。やっぱりカフェはそういう文化的な側面があるんです」

何かを読んで知識を吸収すれば、それが誰かとの雑談のネタになったりするもの。それも立派な文化活動だ。また、活字を読むだけではなく、ピープル・ウォッチング(人間観察)をしてみるのも、ひとつの文化的な時間の過ごし方だという。

ダバディさん
ダバディさん
「例えば表参道のテラスに座ってピープル・ウォッチングすれば、どんなファッションが流行っているかとか、傾向がわかりますよね。お店が変われば、やることも変わります。あとは瞑想じゃないけど、あえて何も考えない時間をつくることもすごく大切ですね」

\ダバディさんに聞いた、東京のおすすめテラス3軒/

1.シェイクシャック 外苑いちょう並木店(神宮外苑)
2.ピタ・ザ・グレート(溜池山王)
3.オーバカナル 赤坂(赤坂)

1.シェイクシャック 外苑いちょう並木店(神宮外苑)

シェイク シャックは、2015年にオープンしたNY発のハンバーガーレストラン。日本第1号店である同店のテラスは、いちょうの木に囲まれた外苑らしい風情が魅力
テラスでバーガー片手にビールを飲めば、最高のひとときが過ごせる。オリジナルビールは名物のシャックバーガーと相性抜群だ
ダバディさん
ダバディさん
「外苑いちょう並木店は、若い人にもとても良い場所です。というのもこのエリアは、シャイク シャックができる前まで、どちらかというと高級なイタリアンやフレンチのレストランとか、テニスクラブの会員が使うプライベートカフェしかないような場所でした。でも、シェイクシャックができたことで、お高く止まっていたスノッブな外苑が若い人にも開かれ、街を変えるきっかけになったんです。そこがすごく良いなと思いますね」

シェイク シャック 外苑いちょう並木店

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。

2.ピタ・ザ・グレート(溜池山王)

ひよこ豆にハーブやスパイスを加えて素揚げした、肉団子のような「ファラフェル」を挟んだピタサンドが有名なお店。店内に席はなく、数席のテラスのみ
ファラフェルを挟んだ「ビッグピタ」は900円。植物性の素材だけで作られているのに腹持ちがよく、ボリュームもあるので男性でも満腹に
ダバディさん
ダバディさん
「ここは中東諸国などで食べられているビーガンフードのファラフェルを使ったサンドイッチの老舗。ここは客層が面白いですね。ファラフェルはここ10年くらいパリやNYでブームになっているんですが、日本ではまだまだお店が少ない。だから外国人からバリバリのビジネスマンまで、いろんな人が集まってくるんです。それでいて席は4つの大きなテーブルに相席なので、人種も役職も関係ないんです。サンドイッチができるのを待ちながら、隣の人とお話を楽しめるのも良いですね。とても素敵なテラスです」

ピタ・ザ・グレート

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。

3.オーバカナル 赤坂(赤坂)

カフェは朝から夜まで利用でき、思い思いの時間を過ごすことができる
フランスの大衆食文化をいち早く日本に伝えたオーバカナル。カフェ、ブラッスリー、ブランジェリーが共存したオープンカフェとして知られている
ダバディさん
ダバディさん
「『オーバカナル 赤坂』は高層ビル(アークヒルズ)の中庭にあるので、とても東京っぽく感じるのですが、コンセプトと雰囲気はすごくフランスに似ているテラスです。お店の目の前の広場では、毎週土曜日にヒルズマルシェが開かれており、そのマルシェとテラスのシチュエーションが、とてもフランスに似ているんです。いうなれば本場っぽいテラスですね」

オーバカナル赤坂店

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。

取材メモ/独自の視点でテラス論を語ってくれたダバディさん。本当にテラスが好きなのだと感じさせてくれる取材でした。今回は骨董通りにある「クチューム 青山店」のテラスで撮影をしたのですが、ダバディさん曰く、「すごく今の東京っぽいテラス」でオススメとのこと。ぜひ併せてチェックを!

取材・文=石井 良 撮影=田川智彦(人物)
撮影協力=クチューム 青山店

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Yahoo!ライフマガジン編集部

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