味噌の旨さがしみじみと味わえる素朴で懐かしい大原の「味噌鍋」

特集

全国ご当地グルメ(京都府編)

2016/06/05

味噌の旨さがしみじみと味わえる素朴で懐かしい大原の「味噌鍋」

大原・寂光院のほど近く。味噌作りを100年以上続ける店が民宿開業と共に始めた「味噌鍋」は、今や大原の里の名物として定着。「鍋に使われているあの味噌を分けてほしい」という声も多い人気の味噌は大豆と米麹(こうじ)、塩だけで作った昔ながらの寒仕込み。味噌蔵で熟成され、出番を待つ。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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手作り味噌が味の決め手

大原名物・味噌鍋の始まりは、民宿「大原の里」の開業と時を同じくする。「それまでは、寂光院に来られる観光のお客様に、祖母が軒先でほそぼそと味噌を売っていました。1970(昭和45)年に民宿を始める際、その味噌を使った名物をと考えたのが味噌鍋です」と語るのは、専務の山本和博さん。

自家製味噌と自家菜園を中心とした地の京野菜、活きのいい京赤地鶏の入った味噌鍋は、素材の旨味が溶け込み、素朴で滋味深い。鍋は宿の夕食として出されるが、現在は温泉と共に日帰りでも味わえる。

食事は庭の見える座敷で四季の移ろいを感じつつ

大原は、京都の市街地から車で20~30分ほど。田畑が広がるのどかな山里だ。肥沃(ひよく)な土地で育てられる野菜は、1日の寒暖の差が大きいことから甘みや旨味が増す。味噌鍋にもその地野菜がふんだんに使われている。
また、自然飼料と適度な運動により、引き締まったなめらかな肉質となる京赤地鶏も美味。

そして隠れた主役ともいえる味噌は、大豆・米麹・塩を合わせて昔ながらの製法で作られたものだ。
毎年冬の寒仕込みで、「この道何十年」のおばあちゃんたちが熟練の技で行う。大原の冬はとても寒く、京都の街なかより5℃程度低い。夏も涼しいとはいえ気温は高く、「夏と冬の温度差がおいしい味噌作りの秘訣(ひけつ)。寒い時期に仕込むので、一度締まって、夏に向けてゆるくなって……というのが大事です」と山本さんは語る。

仕込みの終わった味噌は、築100年以上の蔵の中でゆっくりと熟成。

丁寧に作られた味噌の奥深さを味わえる

地野菜と京赤地鶏の旨味が溶け込んだ「味噌鍋 日帰り温泉コース」(3600円+入湯料100円)。お好みで2年もの、白味噌、ピリ辛味噌などを加えれば味の変化も楽しめる

味噌は1年もの、2年もの、3年ものに白味噌、ニンニクやカツオ節、唐辛子を加えたものなど、熟成の年数や材料の配合を変えた7種類ほどを作る。味噌鍋には、これらの味噌を調合して使っているという。

いろいろブレンドできるのも、味噌屋をやっているうちの強みですね」。

大原の山の恵みを受け、人の手で丁寧に作られてきた味噌の奥深さを、しみじみと味わえる味噌鍋。四季折々の自然を満喫できる温泉・大原の湯とともに、じっくりと堪能できる。味噌鍋のみの場合は、向かいの姉妹店「雲井茶屋」でも提供する。

宿は寂光院の参道に。「大原温泉の湯を引いた露天五右衛門風呂とセットでどうぞ」と女将の山本昭子さん

※掲載の内容は2016年6月時点の情報に基づきます。
※2019年5月に店舗(住所、電話番号、営業時間など)、メニュー、料金などの一部情報を更新しました。

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