名店の味を継承したふわふわの厚焼き「玉子サンドイッチ」

特集

全国ご当地グルメ(京都府編)

2016/04/03

名店の味を継承したふわふわの厚焼き「玉子サンドイッチ」

京都で玉子サンドといえば、玉子焼きをはさんだものが一般的。中でも分厚さと見た目で群を抜いていたのが、2012(平成24)年に閉店した洋食店「コロナ」の玉子サンドだ。その味を引き継ぐ「喫茶 LA MADRAGU(マドラグ)」は、独自にアレンジを加えて進化させた玉子サンドを提供する。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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思い出と現在を往来する玉子サンド

半世紀以上営業していた「喫茶セブン」の閉店後、その雰囲気と空気感を気に入った山崎さん夫婦がほんの少し手を加え、「喫茶 LA MADRAGUE」(マドラグ)としてオープンさせたのが2011(平成23)年。

初めは飲み物だけを提供し、食べ物は持ち込んでもらうスタイルだったが、翌年転機が訪れる。とあるフリーペーパーの企画で、多くのファンに惜しまれながら閉店した洋食店「コロナ」の玉子サンドを復刻し、店で販売することになったのだ。

初恋の人に会ったら、よりすてきになっていたような味を

ノスタルジックでキッチュでコケティッシュ。店内にはバルドーを思わせる装飾や本が並んでいる。これもすべて奥さまのセンスのたまもの

卵に昆布ダシと牛乳を1:1の割合で入れ、ふっくら厚みのあるオムレツに焼き上げる。しかし、「コロナ」のマスター直伝のレシピ通りに完成させても、店の味を知るお客さんからは「これは違う」と声が上がった。そこで山崎さんはサンドイッチの見方を変え、「マスターが僕と同じ年齢だった頃、“きっとこんな味だったろうな”と思えるものを作ろう」と決めたという。デミソースにケチャップを混ぜ、マヨネーズにはマスタードを加えるなど、コロナの元の味よりもさっぱりと食べられる工夫を施した。

「初恋の人に会ったら、なんだかよりすてきになっていた」(山崎さん)。思い出と現実を両方楽しめる、そんな玉子サンドが誕生したのは間違いない。

 

ボリューム満点のふわふわ卵がたまらない「コロナの玉子サンドイッチ」(780円)。裏メニューとして、コロナの味をそのまま再現した「コロナの玉子サンドイッチ・元味」(780円)もある。※「コロナの玉子サンドイッチ・元味」は、姉妹店のガボールでのみ提供。

ほかにも、「鉄板ナポリタン」など、喫茶店らしくおなかを満たしてくれるメニューがそろう。店名の「マドラグ」の意味は、今は亡き山崎さんの奥さまが大好きだったフランスの女優、ブリジット・バルドーに由来する。マドラグとは彼女の別荘の名前。バルドーは仕事に疲れると必ず「マドラグに行きたい」と言ったのだそうだ。

そこで「みんなが帰る場所にしたい」との思いから、奥さまが店名をマドラグと名付けた。山崎さんは「僕にとってこの空間は彼女の存在そのもの。ずっと大切にしていきたい」と話す。

いつでも帰れる場所には、思い出がぎっしり詰まった玉子サンドがある。

喫茶セブン時代と同じCOFFEEの文字。昼時を少し外していくと待たずに入れることも

※掲載の内容は2016年4月時点の情報に基づきます。
※2019年5月に店舗(住所、電話番号、営業時間など)、メニュー、料金などの一部情報を更新しました。

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