街に愛が溢れている! 全国「アニメストリート」巡礼の旅

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2017/06/07

街に愛が溢れている! 全国「アニメストリート」巡礼の旅

作者の出身地や作品の舞台となった街には、おなじみのアニメを身近に体感できる仕掛けが盛りだくさん。まるでアニメの世界に入り込んだような気分になれる、素敵なアニメストリートに出かけてみよう! ©長谷川町子美術館

Yahoo!ライフマガジン編集部

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作品への愛溢れるゆかりの街へ!

\紹介する街はこちら/
1.今にも両さんがひょっこり現れそうな「葛飾区亀有」
2.サザエさんの作者・長谷川町子が長年慣れ親しんだ「世田谷区桜新町」
3.ジブリファンの聖地「聖蹟桜ヶ丘」
4.あの名探偵と出会える「鳥取県北栄町」
5.未来や宇宙への夢が膨らむ「福井県敦賀市」

『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(亀有)

© 秋本治・アトリエびーだま/集英社

昨年惜しくも連載が終了した『こちら葛飾区亀有公園前派出所』。週刊少年ジャンプで40年にわたって連載され、200巻もの単行本を刊行した国民的ギャグマンガである。だが、連載が終ったからといって、淋しがることはない。作者・秋本治氏の地元である亀有に行けば、いつでも両さんに会えるのだ!

◆外国人観光客にも大人気! 両さんと出会い、ふれあえる町

亀有駅周辺には、15ヶ所に「こち亀銅像」がある。両さんと一緒にベンチに座ってくつろいだり、子ども時代の両さんと握手したり、一般的な銅像と違って、「こち亀銅像」は実際にふれあえるのがポイントだ。

両さんの隣に座って思わずはしゃぐ編集YとライターH © 秋本治・アトリエびーだま/集英社

すべて周りたいなら、『こち亀版 亀有周辺マップ』を手に入れよう。我々取材班は南口交番でゲットしたが、JR亀有駅や「亀有銀座商店街ゆうろーど」サービスカウンターでも配布している。

亀有地域限定のこち亀グッズ販売店は、こののぼりが目印

「台湾でこち亀のアニメが人気で、最近は海外のお客さんが多いよ」と、亀有地域限定のこち亀グッズを販売する本屋の店主が教えてくれた。実際私たちが銅像を巡っていると、アジア系外国人観光客と道中抜きつ抜かれつに。台湾ではマンガはもちろん、吹替アニメ版が何度も再放送されるほどの人気ぶりなのだそう。

こち亀の名シーンをもっと堪能したいなら、亀有香取神社もオススメ。こちらにある街の案内板「両さんと歩く亀有マップ」は、幅4m、高さ1m20cmと巨大!
作品に出てきたスポットをマンガの一コマととともに紹介している © 秋本治・アトリエびーだま/集英社
「両さん絵馬」は全3種。やんちゃな両さんなら、多少図々しい願いでもかなえてくれるかも? © 秋本治・アトリエびーだま/集英社

◆両さんがひょっこり現れそうな北口交番

亀有駅北口交番。地元の要望で再開発されずに昔ながらの姿を残している

亀有駅北口交番は、こち亀の派出所によく似ており、実はネットで話題のスポットでもある。「両さんはいますか?」と尋ねると、「今パトロール中だよ」「喫茶店でさぼってるよ」など、まるで両さんが実在するかのような対応をしてくれるというウワサなのだ。

超人見知りなライターHも、ドキドキしながら聞いてみた。「……両さんいますか?」

少年両さん像と握手して喜ぶアラサー女子 © 秋本治・アトリエびーだま/集英社

「今日はお休みですよ」とあっさり返事をしてくれた。おかしなアラサー女子にだって優しい対応をしてくれる素敵なお巡りさんだった。

薬局前のサトちゃんとサトコちゃんの眉毛がつながっていた。亀有はそこかしこがユーモアに溢れている

亀有香取神社

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。

『サザエさん』(世田谷区桜新町)

物心ついたときから、日曜夜のテレビ番組といえば決まって『サザエさん』だという人が多いのでは? 昨年は原作マンガが発行されて70周年を迎え、今でも老若男女問わず愛され続けている作品である。『サザエさん』の作者・長谷川町子氏が昭和21年から晩年まで過ごしたのが、東京都世田谷区桜新町である。いわば、〝サザエさんが育った町“といえるかもしれない。

東急田園都市線桜新町駅前では、サザエさん一家の銅像が出迎えてくれる ©長谷川町子美術館
街全体がサザエさんで歓迎ムードなのです ©長谷川町子美術館

◆気軽に楽しく芸術鑑賞できる長谷川町子美術館

この街でまず訪れたいのが、長谷川町子氏とその姉である毬子氏によって設立された「長谷川町子美術館」だ。

折り紙をイメージしたというレンガ造りの建物が長谷川町子美術館
美術館へは交番前にいるサザエさんの銅像が「こちらですよ」とご案内 ©長谷川町子美術館
寄ってみました ©長谷川町子美術館

同美術館は、有名無名にかかわらず彼女たちが気に入った美術品を、一般の人にも気軽に見てもらえるようにという願いを込めて、昭和60年に開館。約800点もの美術工芸品の中から、“桜”“舞妓さん”など、さまざまな切り口から作品を公開している。美術にうとい筆者でも、小難しい説明を読む必要がなく、楽しみながら作品を鑑賞できた。通年公開されている「町子コーナー」では、アニメ『サザエさん』が放映されており、サザエさんの原画はもちろん、長谷川町子氏による絵画や陶芸作品も見られる。

美術館売店では、美術館限定のサザエさんグッズも。写真はクリアファイル付きの「絵はがきセット(夏)」(500円) ©長谷川町子美術館

館長のイチオシは、A1サイズの大きなポスター。マンガ『サザエさん』や『いじわるばあさん』など、長谷川町子氏の作品に登場するキャラクターイラストから選り抜いて作られている。よーく見ると、スカートをはいた波平さんが……。どんな話で登場したのかが気になるところ!

こちらのポスター(200円)は、ぬりえにしたり、そのまま額に入れて飾ったり、包装紙として購入するお客さんもいるそう ©長谷川町子美術館

東急田園都市線桜新町駅から美術館へ続く街のメインストリートは「サザエさん通り」と呼ばれ、サザエさん銅像やパネルなど、いたるところでサザエさん一家が出迎えてくれる。

花沢さん一家がいる不動産 ©長谷川町子美術館
ミセスシニア向けの洋品店「マダムトモコ」にいたおフネさんは、よそ行きのおめかしをしてお出迎え。同店ではお揃いの洋服も販売しているそう ©長谷川町子美術館

◆休憩スポットにぴったりのサザエさん公式カフェ

散策の一休みに、ぜひとも訪れたいのが、サザエさんの公式カフェ『Lien de SAZAESAN(リアン・ドゥ・サザエさん)』

ウッド調でかわいらしい外観のサザエさんカフェ。よく見ると壁に足跡があり、その先にはタマがおやすみ中

同店の名物は「サザエさん焼き」(150円~)。生地の中にチョコやカスタードなどが入っており、一見大判焼のようだが、はちみつ入りのふんわり生地はやさしい口どけでどこか懐かしい味わい。散策の疲れを癒してくれそうだ。

通常の「アートカフェラテ」(430円)のアートはサザエさんのみだが父の日には波平さんやマスオさんが登場。生はちみつとホイップクリームをもちもちの生地で挟んだ「パンケーキ×パンケーキ」(120円)も人気
ガラス扉のサザエさん一家のシルエットを店内のある角度から見ると……向かいの通りを楽しく歩いているみたい!

店名の“Lien”は、フランス語で「絆」を意味するそうで、お店のコンセプトは、人と人とを結ぶ懸け橋になるような場所であること。サザエさんカフェは、いたるところにちょっとした仕掛けがあって、自然とみんなを笑顔にしてくれる空間だ。

取材中、バスのベンチに腰かけているとおじいさんが話しかけてきてくれたことがあった。ほっこりと温かい街の雰囲気は、『サザエさん』という作品の影響もあるのかもしれない。

長谷川町子美術館

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。

Lien de SAZAESAN

口コミ・写真など

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『耳をすませば』(多摩市聖蹟桜ヶ丘)

 

読書好きの少女・月島雫とヴァイオリン職人を目指す少年・天草聖司の純愛ストーリー『耳をすませば』。
そのモデルの地となったといわれるのが多摩市聖蹟桜ヶ丘である。作品に出てくるシーンとそっくりな場所が見つかると、公開から22年経った今でも聖地巡礼に訪れる人々が後を絶たないという。

◆物語になぞらえて作られたモニュメント

聖蹟桜ヶ丘駅には、物語に登場する「地球屋」をモチーフにしたモニュメントがある。地元の有志やファンたちの手によって作られたこのモニュメントは、『青春のポスト』と名付けられ、自分の夢を書いて投函するもの。雫と聖司の物語のように、夢をそっと見守ってくれるのだ。

『青春のポスト』は叶えたい夢があるときと、夢が叶ったときにカードを投函しよう。これまでにどんな夢が実現したのだろうか

モニュメント横には、作品に登場する場所が記載された「聖蹟桜ヶ丘散策マップ」という案内板がある。この地図は駅前のせいせきSC・A館京王ストアの2Fエレベータ前で入手できる。この地図を参考に、我々も町を巡ってみた。

雫が猫を追いかけてたどり着いたロータリー。物語ではここに聖司のおじいさんが営むアンティークショップ「地球屋」があった

◆ファンの巡礼スポット「ノア洋菓子店」

「ノア洋菓子店」は、散策マップのスタンプが置いてあるポイント

ロータリーのそばにある「ノア洋菓子店」を訪れると、優しいご主人が笑顔で迎えてくれた。耳すまファンの巡礼スポットになっており、ファンが書き残した「耳すま思い出ノート」が置いてある。

17年前からノア洋菓子店に置かれている「耳すま思い出ノート」は、今では45冊目に!
気さくに話しかけてくれるノア洋菓子店のご主人。ノートを見ると、何度もこの地に足を運んでいるファンもいるようだが、それはご主人の人柄のおかげかも
素朴で優しい味わいの「耳すまサブレ」(590円)

◆杉村の切ない告白シーンに登場したあの神社も

ノア洋菓子店のほど近くにある金比羅神社は、雫の同級生・杉村が雫に告白した場所にうりふたつ。映画が制作されたのは20年以上も前なのに、変わらない風景が保たれている。

住宅街の中にひっそりとたたずむ金比羅神社
境内には、耳すまにあやかったのか、恋みくじがある
金比羅神社近くのいろは坂には、いくつも急な階段がある
丘からは町が見下ろせる。聖司が雫に告白した秘密の場所に近い?

『もののけ姫』は屋久島、『魔女の宅急便』は、スウェーデン・ストックホルムなど、スタジオジブリ作品の制作で参考にした場所は、公式ホームページでも多数挙げられているが、『耳をすませば』には、図書館への道や通学路の風景など、物語を通して聖蹟桜ヶ丘の街並みを彷彿とさせる場所が登場する。一番身近で行きやすいジブリ作品の聖地なのかもしれない。

ノア洋菓子店

口コミ・写真など

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『名探偵コナン』(鳥取県北栄町)

コミックの総発行部数が2億冊を超えたという『名探偵コナン』。その作者・青山剛昌氏の出身地は鳥取県北栄町。キャラクターのオブジェや石製モニュメントなど、とにかく道を歩けばコナンに出会える町なのだ。

JR由良駅はコナン駅という愛称がつけられている。JR山陰本線では、名探偵コナンイラストの列車も運行 ©青山剛昌/小学館
駅構内もコナンくんでいっぱい ©青山剛昌/小学館
コインロッカーにはキャラクターのイラストが。ロッカーの番号はキャラにちなんだ数字になっているそう ©青山剛昌/小学館

◆阿笠博士の発明品を実際に試せるスポット

北栄町に来たら、目指すべきは「青山剛昌ふるさと館」。青山剛昌氏の作品や資料を展示するほか、蝶ネクタイ型変声機やターボエンジン付きスケートボードといった阿笠博士の発明品を実際に試すことができるゲーム、さらにマンガに登場するトリックを体験できるコーナーなど、子どもから大人まで楽しめる仕掛けでいっぱいだ。

青山剛昌ふるさと館の目印は、阿笠博士の愛車「ビートル」©青山剛昌/小学館
青山剛昌氏の仕事場を再現した部屋もある ©青山剛昌/小学館

◆工藤新一の家を再現した新名所

今年オープンしたばかりの「コナンの家 米花商店街」も、ファン必見のスポット。

コナンくんの本当の姿である工藤新一の家をイメージした外観デザインの「コナンの家 米花商店街」。工藤家の門扉やインターホンまであり、細部まで遊び心にあふれている ©青山剛昌/小学館

同施設にはほかに、「コナンの家 パン工房」、「喫茶ポアロ」、「CONAN GELATO」、「コナン百貨店」の全4店舗が入っている。ふるさと館から歩いて10分ほどのところにあり、休憩や買い物にも重宝しそうだ。

青山剛昌ふるさと館

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『銀河鉄道999』『宇宙戦艦ヤマト』(福井県敦賀市)

 

古くから大陸への玄関口として栄えた敦賀港。近代に入ってからは東京とヨーロッパ各地を結ぶ「欧亜国際連絡列車」が運行を開始。列車で東京から敦賀、敦賀からは国際航路でウラジオストクへ、さらにシベリア鉄道を経由すれば、東京からパリまで最短17日でたどり着くことができるようになった。敦賀はヨーロッパとの交通の拠点となった場所である。

◆モニュメント像で松本零士作品のストーリー巡りができる

そんな歴史のある敦賀市が掲げるイメージは、「科学都市」「港」「駅」。JR敦賀駅から気比神宮を結ぶ敦賀市のシンボルロードには、そのイメージにリンクする松本零士氏のアニメ作品『銀河鉄道999』『宇宙戦艦ヤマト』の名場面を再現した計28体のモニュメント像があるのだ。

おもしろいのが、モニュメント像が物語に沿って配置されていること。商店街を歩くことでストーリーも進んでいく。『銀河鉄道999』のモニュメント像は劇場版をベースとしたものだそう。像の傍らにはそのシーンの説明もあるから、まだ観たことがないという人でもきっと楽しめるはず。

鉄郎が死んだ母に生き写しのメーテルに出会うシーン。やわらかそうなメーテルの洋服までも再現した銅像の立体感がスゴイ
メーテルと鉄郎の最後の別れのシーン。鉄郎がメーテルの乗った銀河鉄道を追いかけて、今にも走り出しそうだ

気比神宮からJR敦賀駅に向かうときには、反対側のアーケードを。1980年公開の映画『ヤマトよ永遠に』をモデルとしたモニュメントが並ぶ。

こちらはアナライザー
古代進と森雪

さらに商店街では、『銀河鉄道999』の衣装を無料で貸し出してくれるというユニークなサービスも。

衣装は、鉄郎、メーテル、車掌、キャプテン・ハーロック、エメラルダスの全5種類。子どもサイズもある

キャラクターになりきって、みんなでモニュメント像巡りをすれば、鉄郎が悟った“限りある命の大切さ”を実感できる……かもしれない。

シンボルロード

口コミ・写真など

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全国にはまだまだ、アニメストリートがある。作品に思いを馳せながら、ゆかりの地を巡ってみてはいかが?

取材・文/廣野順子 撮影/高仲建次

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