駅弁レスラー田口隆祐が決める!俺の“駅弁ジャパン”3選

駅弁レスラー田口隆祐が決める!俺の“駅弁ジャパン”3選

2017/06/14

新日本プロレスのプロレスラー、田口隆祐さん。現在、リング上で話題沸騰のユニット「タグチジャパン」の監督兼メンバーでもある。実は大の駅弁ファンでもある同氏。もし田口セレクトの“駅弁ジャパン”を選ぶとしたら? おいしさをプロレス技にたとえてもらいながらの、楽しい駅弁談義の始まりだ。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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プロレス界の駅弁ツウが選出する“駅弁ジャパン”のメンバーとは?

 
田口隆祐さん

田口隆祐さん

プロレスラー

試合中の田口さんの勇姿(©新日本プロレス)

一冊の本との出会いが、駅弁の魅力の入口だった

田口さん
田口さん
「プロレスの巡業で、だいたい月に10日ほど東京を離れます。巡業先での楽しみは、その土地の味に触れること。といっても、試合が終わってホテルに帰るといつも22時過ぎ。シャワーを浴びると、もう飲食店は閉店の時間です。だから巡業先ではコンビニへ足を運んで、地方限定のパンやおにぎり、お菓子を買って旅気分に浸っていました」
取材の最中、編集部が東京駅の「駅弁屋 祭」で用意した駅弁に視線を落とす田口さん
田口さん
田口さん
「3年前のことです。いつものルーティーンで立ち寄った地方のコンビニで、駅弁を紹介した本に出会って。パラパラと目を通して『この方法があったんだ』と気づきました。朝起きて買って食べれば、その土地の味を思う存分、堪能できるのが駅弁の魅力。即、その本を購入し、載っている駅弁を順番に食べるようになりました。食べたら本にチェックをつけていくんです」
田口さんが駅弁を買う際に参考にしている「駅弁大図鑑」(扶桑社・刊/600円)。食べた駅弁にはチェックをつける
自らが参考にしている駅弁の本を見ながら、出会ってきた美味について熱く語る
田口さん
田口さん
「ただ、ひとつ問題があって。巡業はバス移動なんです。駅弁めぐりが趣味になってからは、ホテルが高速のインターの近くだと、テンションがダダ下がりで(笑)。逆に駅の近くだと、うれしくてうれしくて。もちろん、食べた駅弁はパッケージも中身もスマホで撮影して、駅弁フォルダーに保存します。ツイッターでおいしさの感動をつぶやくと、反響もすごくて、ますます食べてやろうという気にもなります」

\田口さんのある日のつぶやき/

田口さんのツイッターより。初めて触れた駅弁の味の感動などを発信している(©新日本プロレス)
おいしい駅弁の話になると、表情もほころぶ
田口さん
田口さん
「この『駅弁特集』の別記事で東京駅の『駅弁屋 祭』を取材していると聞きましたが、僕もよく足を運ぶんです。まずは本に載っている駅弁、もしくは実演販売の弁当を購入します。あとは魚介系を選ぶことが多いかな。肉系は想像通りのおいしさで満足感を与えてくれるけど、魚介系はいい意味で、期待を裏切るうまさがある。つい買いたくなるんです」

\田口さんのまた別の日のつぶやき/

東京駅「駅弁屋 祭」で買った「氏家かきめし弁当」のおいしさをツイート(©新日本プロレス)
こちらも東京駅「駅弁屋 祭」で買った「えび千両ちらし」に関するツイート(©新日本プロレス)

いよいよ田口セレクト“駅弁ジャパン”のメンバーの発表

これから田口さんの指名を受けることになる、「鯨専門店 四代目くらさき」の<ながさき鯨カツ弁当>(1080円)

田口さんが感銘を受けた駅弁を“駅弁ジャパン”のメンバーとして3つ選出してもらうにあたり、編集部からむちゃな提案が…。

ーーおいしさを、プロレス技でたとえていただけませんか?(by 編集部)

田口さん
田口さん
「えっ!? プロレス技で表現するんですか?(笑)」
突然の編集部からの提案に、少し意表を突かれた表情の田口さん
田口さん
田口さん
「えーっと。。。(身体を動かしながら、少しお悩みの様子)」
天井を見ながら、どうプロレス技にたとえようか、考える田口さん
田口さん
田口さん
「了解です!」
「タグチジャパン」のタオルを手に、いつものポーズ。ありがとうございます!

1.「鯨専門店 四代目くらさき」の<ながさき鯨カツ弁当>(1080円)

「うまさの衝撃は“どどん”と。かむほどに美味しい鯨カツです」

再び真摯な表情で“駅弁ジャパン”を発表する田口さん
田口さん
田口さん
長崎でしか購入できないのですが、たまたま大阪のデパートの催事で見つけました。あっ、あの本で見たことがある駅弁だなって気づいて。実演販売されていたので、幸運にも温かい状態で食べられたんです。できたてはやはりおいしかった。でもそのあと、九州に巡業へ行ったら、ファンの方が差し入れてくださいました。冷めたものも、きちんとおいしかったんです
鯨カツも鯨の竜田揚げも、秘伝のタレに漬け込んで揚げる。ご飯の上には鯨そぼろも敷き詰められている
田口さん
田口さん
「この“どどん”って感じのボリュームもいいですよね。鯨カツも鯨の竜田揚げも。肉を油で上げることで、よりジューシに。しっかりと下味がついているから、ご飯もどんどん進みます。実は今まで、鯨にはあまりなじみがなかったのですが、かめばかむほど美味しく、肉のカツとは違うおいしさにすっかりハマってしまって。僕の中では、殿堂入り決定の一箱です」
鯨カツは脂のうまみをたたえながらも、ソフトな歯ざわりだ
 
田口さん
田口さん
「うまさの衝撃度を表現しています。ガツンとくるおいしさです」

※「鯨専門店 四代目くらさき」の<ながさき鯨カツ弁当>はJR長崎駅ビル「アミュプラザ長崎」1階の「長崎銘品蔵」で購入可能。入荷や販売終了の時間は日によって違うので、電話での問い合わせをオススメする。

長崎銘品蔵
住所:長崎県長崎市尾上町1-1 アミュプラザ長崎 1F
アクセス:長崎(長崎県)駅出口から徒歩約1分
長崎駅前駅出口から徒歩約1分
五島町駅出口から徒歩約5分
電話番号:095-808-1230
営業時間:6:30~21:30
定休日:なし

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。

2.「伯養軒」の<笹巻きえんがわずし>(1100円)

「かむたびにあふれる、えんがわの脂のトリコになります」

再び着席し、“駅弁ジャパン”の2つ目について熱弁
田口さん
田口さん
僕の生まれ故郷、宮城の駅弁です。でも子供の頃から食べていたのではなく、大学進学で上京したあとに出会いました。帰省で仙台駅に立ち寄ったときに、初めて購入したんです。ずらっと並んだ駅弁の棚の端に、ポツンとたたずんでいるパッケージに興味をひかれて」
パッケージにはカレイの絵が。カレイのえんがわを使用している
田口さん
田口さん
「昔から寿司は大好物でした。子供の頃に回転寿司に連れて行ってもらったら、必ずえんがわを食べていた記憶があります。だから仙台駅で、この駅弁が目に止まったんだと思います。コリコリした食感と、かむとあふれ出る脂の旨味がたまらない。ジュワッとした脂のおいしさの強度に、味覚全体が力づくで丸め込まれるような。不思議な味覚体験なんです」
カレイのえんがわは秘伝の合わせ酢につけ込んで。銀シャリには、新鮮なしその葉を塩でもみ込み、えぐみを取ってから混ぜ込んである
 
田口さん
田口さん
「足首を丸め込むようにおさえ、ぐっと締める技です。僕の味覚が、えんがわのおいしさの強度に丸め込まれるのを表現しています」

※「伯養軒」の<笹巻きえんがわずし>はJR仙台駅2階「駅弁屋 祭 仙台駅店」で購入できる

3.三新軒の「鮭の焼漬弁当」(1050円)

「いい意味で予想を裏切られ、ギャップにやられます」

再び襟を正して。いよいよ最後のメンバーの発表だ。本を指差しながら、解説する田口さん
田口さん
田口さん
東京駅の『駅弁屋 祭』に行ったときに『この本に載っていて、まだ食べていない弁当だ』と見つけました。ただ本の写真を見ていると、あまりにも“普通の弁当”に見えて。正直、あまりそそられはしなかったんです。でも購入前に包み紙を剥がして、中身を見るわけにもいかない。思い切って買って、食べてみたら。鮭の焼漬が本当においしかったんです」
参考にしている本で中の写真を見て、初めは買うのを躊躇したと田口さんが話す「鮭の焼漬弁当」のパッケージ
田口さん
田口さん
「あとお米もうまくて。コロッケ、筋子、玉子などのおかずも、ひとつひとつ丁寧な味わいでした。デザートにパイナップルが入っているのも、面白いなと思って。気づいたらペロッと平らげていました。このおいしさなら、3個は食べられるかも。4個は無理ですけどね(笑)。期待感ゼロから始まった出会いでしたから、おいしさの感動もひとしお。これがギャップ萌えってやつですかね」
鮭は焼いた後に秘伝のタレに漬け込む。濃厚な味わいが特徴だ。お米は新潟県産コシヒカリを使用
折に収まっていると控えめに見えるが、鮭の焼漬は分厚い切り身だ
 
田口さん
田口さん
「足か手が飛んでくるのかと思ったら、お尻だった。その衝撃、ギャップに驚く。『鮭の焼漬弁当』との出会いから受けた、いい意味でのショックを表現しています」

※三新軒の「鮭の焼漬弁当」はJR新潟駅内「駅弁屋 新潟」で購入できる。また東京駅の「駅弁屋 祭」でも購入可能だが、入荷時間が日によって異なり数量も少ないので、事前の電話確認がおすすめだ

伝統の味に納得する一方で、必ず新たな発見がある

「氏家かきめし弁当」(左・1080円)、「三味牛肉どまん中」(中央・1350円)は山形県産米・どまんなかに、特製タレで味付けした牛そぼろと牛肉煮をのせた弁当。「えび千両ちらし」(右・1300円)

必殺技を繰り出してもらったお礼に、編集部が東京駅「駅弁屋 祭」で購入した駅弁を田口さんに贈呈。こちらの3つは以前、ツイッターで田口さんが「食べておいしかった」とつぶやいていたアイテムだ。

田口さんおなじみ、オーマイ&ガーファンクルのポーズ。北海道厚岸の「氏家かきめし弁当」は、カキなどの煮汁とひじきでご飯を炊き、カキ・ツブ・アサリの海の幸と、フキ・シイタケなどの山の幸を盛り付けた駅弁
駅弁も豪快に堪能してくださった。こちら新潟「えび千両ちらし」は、厚焼き玉子の下にうなぎ、こはだ、イカ、えびが隠れている。「初めて食べたとき、いい意味で裏切られたと思いました」と田口さん

楽しかった取材・撮影が終わった後、改めて田口さんに聞いてみる。「駅弁の魅力ってなんですか?」と。今までの笑顔が一瞬、真摯な表情になり、けれどまたニコッと笑って答えてくれる。「いい意味で裏切られること、ですかね。昔から受け継がれてきた味に『なるほど』と納得する一方で、必ず新たな発見があるんです」

立った姿勢で、オーマイ&ガーファンクルポーズ。長い取材の後でも、私たちの撮影のお願いを快く聞いていただき、本当にありがとうございます

これからも受け継がれてきた味わい、地方の駅弁に地道に触れていきたいと話す田口さん。「いつか駅弁の本を出してください」とお願いしたら、「いいですね〜。でも僕、あまり味覚に自信がないんですよ(笑)」と謙虚なお答え。いや、今回選んでいただいた“駅弁ジャパン”、かなりツウなラインアップだと思います!これからも田口さんの駅弁コレクション更新のお知らせを、編集部一同、楽しみにしています!

グータッチのポーズ。田口さんの真摯(しんし)な表情とおちゃめな一面のギャップに、編集部一同、すっかり魅了されたのでした
満腹のご様子。その幸せそうな表情を見て、やっぱり駅弁っていいなぁ、とライターKはつくづく思うのでした

取材メモ/田口さんが「駅弁ジャパン」に選出した3つの駅弁を、後日スタジオで撮影。駅弁特集を通してさまざまなお弁当に触れてきたが、いずれも抜群のうまさだった。「あまり味覚に自信がない」という田口さんだが、いやいやさすがの審美眼です。

取材・文=岡野孝次 撮影=原 幹和


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