同業者がこっそり通う激戦区・神田エリアの焼肉店3選

特集

8/29は「焼肉の日」。焼肉が食べたい!

2017/08/29

同業者がこっそり通う激戦区・神田エリアの焼肉店3選

神田駅周辺は30軒以上の焼肉店が密集する激戦区。そこで、焼肉店を営む同業者にオススメのお店を聞いてきました。焼肉タウンの同業者がセレクトした3軒とは?

Yahoo!ライフマガジン編集部

Yahoo!ライフマガジン編集部

おいしいお店、教えてくれるかな?「笑っていいとも!」風にリレー形式で聞き取り調査!

「同業者がオススメする店にハズレなし」まことしやかに伝わる都市伝説を実証する時が来た! 飲食店をオープンさせる時は、企業や店主が出店予定のエリアをきっちりリサーチする。ましてやそれが同じ業態だとしたら、なおのこと徹底的に調べ上げているはず。

ということで、今回は激戦区として知られる神田の焼肉店で「(悔しいけれど)おいしいと思う」同業店を聞き取り調査。オススメ店で次のオススメ店を聞く、かつての「笑っていいとも!」テレフォンショッキングのようにリレー形式でつなぐと、いったいどんな化学変化が生まれるのかーー!?

取材時に神田を歩いているとそこかしこに焼肉店を発見

スタートを切るのは、メディアでも引っ張りだこ、激戦区・神田の超有名店「六花界」。昨年の8/29「焼肉の日」にYahoo!ライフマガジンでもがっつり紹介済みだ。

「六花界」は、2009年、神田駅のガード下にオープン。立食スタイルの焼肉店で、焼肉と日本酒が楽しめると話題になり、その後は、予約で2年待ちという人気店「初花一家」など、都内各所に焼肉店を展開している。

以前、「六花界」を紹介した記事では、オーナーの森田隼人さんが焼肉の焼き方をレクチャー

ライバル店を教えてくれ、などぶしつけなお願いを果たして聞き入れてくれるのか。恐る恐るオーナーの森田隼人さんに電話すると、「おもしろい企画ですね。せひぜひ」と、不安を一掃する&心の広さを感じるお返事!

六花界の森田隼人さん
六花界の森田隼人さん
「僕のオススメは『焼ジビエ 罠 炭打 神田』です。ジビエは保存管理がとても難しく、素人があつかえる代物ではないのが現状です。しかし処理を丁寧にすれば、これだけ安全に焼肉を味わえると教えてくれたのがこの店です。私たちの店からも近いのですが、僕が神田で行く数少ない焼肉店の一つ。エゾジカ焼き、その残った端肉を煮込んだカレーがオススメのメニューです」

六花界

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。

六花界の森田さんがオススメしてくれたのは「焼ジビエ 罠 炭打 神田」。牛肉でもなくホルモンでもなく、ジビエというところが同業者ならではの目線だなと感じつつ、「焼ジビエ 罠 炭打 神田店」へ取材に行ってきました。


1. 焼ジビエ 罠 炭打 神田

推薦された感想は?

「同業者からの推薦なので純粋にうれしいのと、ちょっと照れくさいですね」(店主の中尾健児さん)
キジのはく製が店頭でお出迎え

まず驚いたのは店主の中尾健児さん自身が猟師ということ。そう言われると確かに猟師っぽい顔をしているのかな(中尾さん、すみません)。それはさておき、こちらの店では、シカ、イノシシ、キジ、真ガモ、ウサギ、クマなどの肉を扱っている。仕入れは全国にいる猟師さんから直接仕入れているので、一部の肉を除き、店で味わえる肉は猟師の捕獲の状況次第で変わってくる。そして、猟師でもある店主の豊富な知識と経験で、肉を管理&調理してお客に提供している。

店内に入るとシカのはく製も

その管理方法の一つが、ハンターさんから適切に処理された安全なもののみを冷凍の真空パックで送ってもらう方法。エゾジカは北海道だが、それ以外は全国各地から送られてくる。野生の動物は地域によって食べるものも違うので、産地により味が変わってくるそうだ。

\紹介者・森田さんオススメの一品/
「天然鹿セット」1219円

「六花界」の森田さんもオススメしていた鹿肉。左から時計周りに、バラ、ロース、モモ
店主の中尾健児さん
店主の中尾健児さん
「これはジビエ全体に言えることですが、焼く時はこまめにひっくり返さない方がいいですね。特に今の季節は肉に脂身が少なく火の通りが遅いので、じっくり焼いた方がいいです。あと、ジビエは肉の旨味が強いので、できればそのまま味わってほしい。薬味は辛味噌、山ワサビ、天日塩、大蒜醤油を用意しています」
エゾジカのロース。脂と赤身のバランスがいい
味噌漬けしたエゾジカのバラ
店主が「THE赤身」と呼ぶ、ニホンジカのモモ

では早速、実食。ほどよいエゾジカのロースは、ジビエ特有のクセもない。バラは脂の甘味と肉の弾力があり、噛むほどに肉の旨味が感じられる。ニホンジカのモモは「鉄分が豊富なので、女性にオススメです。と言っても、うちの客層は男性が8割ですけどね(笑)」と中尾さん。肉の味は濃厚なものの、タレで味付けされているので食べやすい。

\こちらもオススメ1/
「天然猪セット」1219円

左から時計回りに、バラ、ロース、モモ
イノシシのバラは、ピンク色の豚肉と比べると断然赤い

2品目は、長崎で獲られた天然のイノシシ。バラは鹿肉よりも脂が甘く、ほどよい肉の旨味が感じられ、ロースは赤身と脂のバランスがよく食べやすい。モモは店主が「頻繁に動いている部分なので肉の味が強いと思います」と話す通り、肉の味が濃厚で、単品でモモのみを注文する人も多いそう。

\こちらもオススメ2/
「キジ(ムネ)塩」842円

「鶏肉と一番違いがでるのがムネ肉」(店主)
店主の中尾健児さん
店主の中尾健児さん
「キジは飛ぶのが苦手で、走るのが得意なんです。足に近い部分は筋肉質で少し硬いですが、胸肉は柔らかくてジューシーな味わいです」

取材前はジビエということで、野生動物特有のクセに不安を感じていたものの、食べてみると嫌な匂いやクセはほとんどなく、肉本来の野性味あふれる歯応えと旨味を満喫できました。「六花界」の森田さんの言う通り、徹底した管理が行き届いていることを実感。

店主の中尾健児さん
店主の中尾健児さん
「ジビエは冬になると脂が多くなったりと、季節によって肉質が変わります。店で仕入れる素材は、季節というより、日ごとに動物の種類や部位が違うので、来るたびに新しい肉を楽しめると思います。いろいろな部位を食べたい人は、少しずつつまめる大人数での来店がオススメですね」
店内のメニューボードには、その日に仕入れた肉の部位が書いてある

――それでは、そろそろオススメのお店を…。

店主の中尾健児さん
店主の中尾健児さん
「おっ、“いいとも”風ですね。『えー』というお約束がないのが残念ですが(笑)。私のオススメは『焼肉・塩ホルモン 三ちゃん・好ちゃん分家』です。ここはサイドメニューもうまかったけど、塩ホルモンがおいしかった。誰でも気軽に入りやすい店の雰囲気も好きなんです。個人的には、うちの店も同じようにしたかったと言うと会社に怒られちゃうけど(笑)、同業者としても勉強になりました」
実際の取材オファーはこちらで行ったが、“いいとも”風に電話をするポーズをお願いすると、快く応じてくれた中尾さん。撮影時は、周りのスタッフさんからいじられていました(笑)

焼ジビエ 罠 炭打 神田

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。


2.焼肉・塩ホルモン 三ちゃん・好ちゃん分家

推薦された感想は?

「駅からちょっと離れているので、よくご存じで…、という感じです。でも悪い気はしないね」(店主の加納裕介さん)

いいとも風に「取材してもいいかな?」という流れで、取材OKをいただいたのは、神田駅西口から徒歩5分のところにある「焼肉・塩ホルモン 三ちゃん・好ちゃん分家」。地下にある扉を開けると出迎えてくれたのは、真っ黒に日焼けした高身長の店主と、イケメンの若いスタッフたち。

「三(さぶ)ちゃん」は店主の父親の名前「三郎」に由来
アルバイトのイケメンボーイたち。左から寛(かん)さん、俊祐さん、大介さん。真ん中の子の日焼けがスゴイ

バイトの子について「まあまあイケメンかな(笑)。体育会系の男が多いです」と語る店主の加納さんも、趣味は筋トレで体はいわゆる細マッチョ。かつては下着モデルをしていたこともあるイケメンだ。肝心のお店はというと、こちらもかなりイケている。素材本来のホルモンの味を楽しんでもらいたいと、なるべく塩をオススメしており、赤身肉も種類豊富。

\紹介者・中尾さんオススメの一品/
「三ちゃん ホルモン盛り」1490円

その日のオススメのホルモン3種を盛り合わせ。写真は、コプチャン、豚タン、ギアラ
ホルモンは脂を楽しんでほしいことから、コプチャンとシマチョウのいずれかを入れる

店主・加納さんのオススメ通り、まずはそのまま実食すると、コプチャンは脂たっぷりでジューシーな味わい。豚タンは独特の歯ごたえがあり、ギアラはコリコリとした食感が感じられるではないか。味はどれもほどよい塩加減で、無性にご飯が欲しくなる。ちなみにつけダレは、あっさりと食べられるよう、ポン酢を用意している。

店主の加納裕介さん
店主の加納裕介さん
「ホルモンは塩加減が難しく、多いと塩辛いし、少ないと物足りない。オーダー後に塩もみするんですが、ホルモンによって塩の量も変えて工夫しています。あと、先にタン塩を食べていたら、塩を少なめにするなど、お客さんの状況も見るようにしていますね。塩は、いろいろと試した結果、甘じょっぱい海外の塩を採用。今はこれがベストかな」

\こちらもオススメ1/
「カイノミ(塩)」2000円

赤身とサシのバランスが見事
カイノミは醤油とオリーブオイルに漬け込んだタレもある

カイノミは、カリカリで香ばしく、中は柔らかくてジューシー。「シャトーブリアンの下にあるカイノミは、ヒレ肉っぽいところがある。本当のヒレ肉はかなり高いけど、これも十分うまいしお得感があるでしょ」と加納さん。

\こちらもオススメ2/
「ウチモモ(タレ)」1800円

仕込みの時にスジの部分を丁寧に取り除くことで柔らかい肉質に
「ウチモモは高タンパクでヘルシー」(加納さん)

ウチモモは肉のワイルドな食感があり食べ応えがある。タレもほんのり甘く、こちらもご飯が欲しくなる一品だ。「ウチモモから取り除いたスジは、近々始めるランチで提供する牛スジカレーに使おうと思っています」(加納さん)。ランチはこの秋より開始予定で、牛ひき肉を使ったキーマカレーも出すそう。カレー激戦区の神田・神保町に、もうすぐ焼肉店が出すカレーがお目見えです。

黄色い提灯(ちょうちん)とパイプイスがノスタルジックな雰囲気

紹介者「焼ジビエ 罠 炭打 神田」の中尾さんに「塩ホルモン」を勧められていたので、赤身肉のうまさにかなり面食らってしまったが、赤身はA5ランクのメス牛を中心に仕入れていると聞き、そのうまさに納得。タレではなくあえて塩をオススメするホルモンは、中尾さんが推した理由もうなずける、これも納得の味でした。

――それでは、そろそろオススメのお店を…。

店主の加納裕介さん
店主の加納裕介さん
「オススメは『牛恋 神田店』です。ここはとにかく赤身がおいしい。特に好きなのはハラミで、日によっては売り切れていることもありました。あと、こちら側の事情ですが…、朝5時まで営業しているので、この店を閉めたあとに帰りがてら行けるんだよね」
加納さんにもいいとも風をリクエスト。さすが元モデルだけあって、ナイスな表情!

焼肉・塩ホルモン 三ちゃん・好ちゃん分家

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。


3.牛恋 神田店

推薦された感想は?

「うちは遅くまでやっているので、深夜は同業者が多いんです。お疲れのところ話しかけるのも申し訳ないので普段は声をかけませんが、今度紹介しくれた人がいらしたら、お礼を言いたいです」(店主の金沢真由美さん)

紹介してくれた「焼肉・塩ホルモン 三ちゃん・好ちゃん分家」の店主・加納さんの言うように、神田界隈で深夜営業している焼肉店は珍しい。深夜営業を始めた当初は、ほとんどお客も来なかったそうだが、ポツポツと飲食店で働いている人が来るようになり、今は深夜までにぎわう。深夜営業の利点はあるが、舌が肥えている同業者をうならせたお肉とは? その秘密を探ってきました。

神田駅西口からなら徒歩1分!

焼肉というと特別なごちそうというイメージがあるが、こちらのお店のコンセプトは「毎日食べられる焼肉」。脂の多い霜降り肉ではなく、赤身の肉を身近に楽しんでほしいとのことで、仕入れも赤身肉にこだわっている。サシの入った脂の多い肉だと次の日に胃もたれする場合もあるが、赤身肉なら問題なし。実際に1階のカウンター(テーブル席は地下)では、1000円、1500円ぐらいでパッと飲み食いして帰る人が多いそう。

店主の金沢真由美さん
店主の金沢真由美さん
「東京駅や大手町が近いこともあり、サラリーマンのお客さんが多いですね。次の日の体調を気にしている人も多いから、脂の少ない赤身肉がウケているんだと思います。1階のカウンターには、週に3、4回来る人もいらっしゃいます」

\紹介者・加納さんオススメの一品/
「牛恋上ハラミ」1382円

赤身肉だけでなく、ホルモンの仕入れルートのパイプも太い
焼き上がる直前にハサミで切り、食べやすい大きさに

「牛恋上ハラミ」は、柔らかいのはもちろん、ほどよい脂もあるのでジューシーな味わい。ハラミ独特の肉の旨味もしっかり感じられる。セットの3種タレに特製のポン酢ダレが付いているのであっさりと食べられるのもうれしい。ハラミは「牛恋ハラミ」1058円と「ネギ塩ハラミ」1166円の計3種類。

\こちらもオススメ1/
「ピースビーフ」626円 ※1人前

リーズナブルな赤身肉「ピースビーフ」が人気No.1 ※写真は2人前
ピリッと辛い「ネギンチュ」518円と一緒に食べるのもオススメ
店主の金沢真由美さん
店主の金沢真由美さん
「うちの店では『究極の赤身肉』として提供しています。ほどよい厚みに食感はもっちりとして肉の旨味が強いんです。比較的ヘルシーに食べられるゴマ油が付いています」

\こちもオススメ2/
「炙りロース」626円

ロースはあえてサッパリ系の赤身肉を選んでいる

■「炙りロース」の食べ方

表面をさっと軽くあぶり、薬味のついたご飯を肉で挟む。そして、最後に卵黄をつけて完成

見た目はお寿司のような「炙りロース」。肉は厚みがあるので弾力があり、仕上げの卵黄でまろやかな味わいになる。肉のとろける旨味を感じつつ、さらに濃厚な卵黄が絡んでくる二重のうまさ。他店にはない珍しいメニューで、作る楽しさもありながら、食べても満足感が得られる人気メニューだ。

地下のテーブル席。机と机の距離が離れているので、広々としている

「牛恋上ハラミ」のような上質な肉、「ピースビーフ」や「炙りロース」などのお手頃なメニュー、さらには食感の違うタンを食べ比べできる「牛タン5種盛り」1706円もあり、とにかくメニューの種類が豊富だ。仕事帰りに一人で一杯にはもちろん、3、4人でしっかり食事もでき、さらに深夜営業もしているとあって、どんなシーンにも使える。これは、店名通り“牛に恋する”メロメロ状態で、毎日通っちゃいそうです。

牛恋 神田店

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。


西口商店街の近くにある「牛恋 神田店」で今回の取材は終了。神田にはまだまだうまい焼肉店が潜んでいる…

同業者がオススメするリレー形式で、神田エリアの3軒を訪れた今回の取材。ジビエから始まり、アットホームなホルモン屋、深夜営業の焼肉店と三者三様でありながらどこも納得のお味でした。来年の焼肉の日は、また違う“焼肉の街”でお会いしましょう!

取材メモ/最後の「牛恋 神田店」で深夜営業の話を聞いて思ったことが一つ。もしかしたら、軽めに食べるor大人数なら1日で3軒食べ歩きも可能だなと。お金の問題はさておき、焼肉の日(8/29)は、それが許される唯一の日だと思います。

取材・文=嶌村優(エンターバンク)、撮影=高嶋佳代:「焼ジビエ 罠 炭打 神田」、「焼肉・塩ホルモン 三ちゃん・好ちゃん分家」、小嶋裕:「牛恋 神田店」


\すっかり焼肉気分のあなたへ/

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Yahoo!ライフマガジン編集部

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