犬養裕美子のお墨付き!会話にも味がある。本郷三丁目、ダ・マウ

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9月の連載記事まとめ

2017/09/27

犬養裕美子のお墨付き!会話にも味がある。本郷三丁目、ダ・マウ

“アナログレストラン”はレストランジャーナリスト犬養裕美子が選ぶ「いい店」。作り手がその場できちんと料理をしていること。小さくても居心地のいい空間とサービス、かつ良心的な値段。つまり人の手、手間をかけた「アナログ」で「アナ場」な店。第35回は本郷三丁目<ダ・マウ>。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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日本人の体とハートに優しい、毎日イタリアン

「今日はランチに30人も来ちゃった。もうヘトヘト」とぼやきも時にはでるが、「今がいちばん楽しい!」というオーナーシェフの横山守さん。1週間のうち、キッチンに立つのは週5日。水曜と日曜は休みだ。

「ダ・マウ」の「ダ」は「~の家」という意味。「マウ」は横山さんのニックネーム「マウリッツォ」(マモルのイタリア版か?)から

休みの日は、ジムで体のメンテナンスや、さまざまな頼まれごと(和風旅館の厨房計画、イタリア料理店のコンサルなど)で休んでいる暇はない。それでも「楽しい」と言えるのは、還暦を迎えると同時に、会社勤めを終え「60歳を過ぎても店を出せる」という夢を実践中だから。

横山守オーナーシェフ。とても65歳には見えない! その仕事ぶりを見るとさらに感心する

横山シェフは子供の頃からサッカー選手を目指していたが、残念なことにあと一歩のところで断念。飲食ビジネスの会社に就職し、外食チェーン店の店長や、立ち上げに携わった。「料理はまったくしたことがなかったのですが、イタリア料理店の立ち上げを担当したのをきっかけに、できるようになりました」と横山シェフ。

イタリア食材の輸入専門店のスタッフといっしょにイタリアに行き、トマトの味をチェックしたり、パスタやピッツァの小麦の風味のポイント教えてもらったりするうちに、ひととおりのイタリア料理は作れるようになったという。「そこの社長が熱い人でね、きちんとイタリア料理を理解してもらいたいからって、何でも教えてくれた」と語る。その交流は、横山氏が独立した後も続いている。

店構えは控えめに。半地下なので、道路からガラス戸を通して中が見える。地元の常連さんはカウンターは空いているかな?とのぞき込んで入ってくる
カウンター8席。親子、カップル、一人。みんな横山シェフとの会話も楽しみに来る。街の憩の場とも言えるだろう
奥のテーブル席はグループでの会食に

2013年10月、横山シェフ、61歳にして独立開業。本郷三丁目、東京大学のキャンパスの逆側にあり、夜は20時をすぎると静かな通りだ。店は通りに面した半地下。ガラス張りなので、少しかがむと手前のカウンター席が見え、キッチンの中の横山シェフと目が合う。「うちのお客さんはみんなあいさつをしていくから、こっちも見逃さないように気を付けています」。

黒板にはメニューがぎっしり。レストランというより食堂の日常価格
ピザ窯をオーブンがわりに使う“ピザ窯”料理が人気。半割のキャベツをザクっと割って焼く「キャベツのアンチョビ風味」をはじめ、ダイナミックな野菜料理をぜひ
イイダコのピザ窯焼き800円。深皿にパンを敷き、上からイイダコ、パセリ、香草、ガーリックバターをかけてオーブンで温める。ガーリックバターが染み込んだパンがおいしい

週イチの常連さんもいれば、月一のカップルもいる。「一番の常連さんは毎晩いらっしゃる、うちの経理士さん」。それがうそでないのは、私も月に1度は行くが、どんな時に行ってもお会いする。毎日来たくなる理由は、パスタのおいしさと、家庭的なシンプルな料理と夜に登場するマリちゃんの気持ちのいいサービス

パスタコロッケ600円。南イタリアではアランチーニ(米、トマトソース、チーズが入ったコロッケ)が名物だが、これはパスタをホワイトソースでまとめ、衣をつけて揚げたパスタコロッケ
メカジキと玉ネギのトマト炒め1800円。南イタリアでポピュラーな魚料理。オレンジやズッキーニなどの彩り野菜もたっぷり。1皿で3~4人前
夜のホールのサービスは坪井真理子さん、通称マリちゃんが担当。ていねいに入れる生ビールは最高の1杯目。ちなみに彼女、昼はハンバーガーショップのオーナーシェフです。(連載第19回/マーガー・バーガー)

乾麺は、イタリア「ルンモ社」のもの。「ここのパスタは小麦のうまみがしっかり出る。誰が茹(ゆ)でてもアルデンテになるし、ソースもよく絡む」。市販されていないので知名度は低いが、この味を覚えるとこれでないと物足りなくなる。

ミョウガ、トマト、ルッコラのパンタチェ1200円。ピラピラのパスタ、パンタッチェの食感が独特。和の素材、ミョウガがちょっと入るだけですっきり和風に
おすすめワイン。右から、発泡酒・イルコーレ3600円、アモンガエ4900円はシチリアの赤。テレサマナーラ3800円はソレントの白ワイン

一人なら季節の素材を使った前菜、パスタ、グラスワインで。3~4人なら、それにピッツァとメイン、ドルチェも加えて。年間を通して出している定番のグランドメニューと、季節素材を使った黒板メニューをとりまぜて注文すれば満足間違いなし。

小さい店だけど料理の引き出しは広くて深い。もちろんワインも安くておいしいものがセレクトされている。当たり前のことを普通にやる。それが毎日の食事には欠かせない。「ダ・マウ」の料理にはそれが守られているのだ。

Yahoo!ロコダ マウ ピッツァ アル フォルノ
住所
文京区本郷4-36-5

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アクセス
本郷三丁目駅[3]から徒歩約4分
本郷三丁目駅[2]から徒歩約5分
春日(東京都)駅[A2]から徒歩約7分
電話
03-3868-0287
営業時間
11:30~13:30(L.O.)、17:30~21:00(L.O.)
定休日
水曜日・日曜日・祝日
口コミ・写真など

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