カレーパンで町おこし! 東大阪カレーパン会の銘品を食べ歩き!

カレーパンで町おこし! 東大阪カレーパン会の銘品を食べ歩き!

2017/09/04

「ラグビー」と「ものづくり」だけじゃない!東大阪をもっと魅力ある町にするために立ち上げられたご当地グルメプロジェクト、それがが「東大阪カレーパン会」だ。でもなんで東大阪でカレーパン…?

Yahoo!ライフマガジン編集部

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カレーパン=ラグビーボール!?ラガーマンの聖地、東大阪がカレーパンで大盛り上がり!

町のベーカリーショップの店先や売り場には、会員である証ののぼりがはためく

日本初のラグビー専用スタジアム「花園ラクビー場」と、世界に通用する技術を持った中小企業が集まる「ものづくり」の町としてその名を知られる東大阪市。そんな町を今度はグルメで盛り上げようと結成されたのが「東大阪カレーパン会」

「カレーパンと言えば東大阪!」のイメージを目指し、カレーパンの普及と振興のため精力的な活動を続ける会長に、会誕生の秘密と、その活動内容について話を聞いてきました。

\これで町おこし!/

1. ラグビーとカレー工場がきっかけ
2. ベーカリー店のこだわりも
3. カレーパンを世界にアピール!

〈この人に話を聞きました〉

会員の店の証となるのぼりを持つ中西会長
中西英二

中西英二

東大阪カレーパン会 会長

1.ラグビーとカレー工場がきっかけ

質問のひとつひとつに笑顔で丁寧に応えてくれた

--この会が生まれた経緯を教えてください

中西会長
中西会長
「9年前、市役所の若手職員から『食ブランドで町おこしをしたい』という意見が出たんですよ。町おこしと言えば、やっぱりご当地グルメが引きがいいですからねぇ…。ただ東大阪はどちらかというと工業の町。これと言った名物料理もなく、食材の特産地でもなかったため、最初は雲をつかむような話でした」

--ではなぜカレーパン?

中西会長
中西会長
「(笑)のぼりにも『なんでやねん!?カレーパンのまち』と書いてありますが、みなさんそこが一番知りたいところですよね。

東大阪は花園ラグビー場がある『ラグビーの町』であることから、ラグビーボールの形に似た食べ物がいいんじゃないかと言う話になり、カレーパンに白羽の矢が立ちました。

そしてもう一つ、東大阪にはかつてハウス食品の工場があり、カレーに馴染み深かったことも決め手になりましたね」
ラグビーの聖地と言われる「花園ラグビー場」とマスコットキャラクターの「トライくん」
かつてカレー工場があった大阪市御厨周辺。当時はカレーの香りにあふれ、それだけでも何杯も飯が食えたという冗談が通じるほどだったとか

2. ベーカリー店のこだわりも

言われてみれば、確かにラグビーボールに似ているカレーパン

--現在会員店舗はどれくらいですか?

中西会長
中西会長
現在は28店舗に参加していただいています。参加条件は3つ。東大阪で製造・販売していること。カレーフィリングをパン生地で包んでいること。そして形がラグビーボールに似ていることです。

各店舗、工夫を凝らしたフィリングを使用し、揚げたり焼いたりとさまざまな味のカレーパンが楽しめます。またハウス食品さんの協力のもと、3年間試食を繰り返して完成させたオリジナルフィリング『カレンちゃんのこころ』を使っている店舗もあります。このフィリングは辛さを抑え、お子様でも安心して食べられる味に仕上げています」

--どんな活動をしているんですか?

中西会長
中西会長
「祭りの時など、市内で行われるさまざまなイベントに出店するのも活動のひとつです。なかでも年末年始に行われる全国高校ラグビー大会には毎回出店していますので、ラグビーファンの方にはすっかりお馴染みになっていると思いますよ」
東大阪カレーパン会専用のショップカードとステッカーも配布。会長のスマホにはこのステッカーがいっぱい貼られていた

ここまでお話を聞いて、なんだかすごくお腹が空いてきたのでインタビューは一時中断。論より証拠!まずは気になる5軒の味めぐりに出発!


【1軒目】パン工房 鳴門屋

東大阪ラグカレー 168円

見た目もかなりラグビーボールに近づけられているカレーパン。この形を出すのに苦労したとか
この店は八戸ノ里店。このカレーパンは直営店6店舗のほか、大阪府か170店舗のスーパーや百貨店で買うことができる

昭和9年創業のベーカリーショップ。もちもち食感で人気の「吟醸食パン」などの定番商品のほか、和歌山の有田みかんを使用した「みかパン」、淡路島産の玉ねぎを使用したロールパンなど、全国の農家と協力した、こだわりの食材を使ったパン作りにも力を入れている。

毎月8日は八戸ノ里店限定・カレーパンの日として、「東大阪ラグカレー」を特別価格で販売してくれるのも、うれしいポイント。

具材の質感がそのまま残るフィリング

フィリングには大阪人のソウルフードとも言える「どて焼き」をイメージして、少し甘めの牛スジを使用。牛スジによく合うようにと、少し辛めに仕上げた自家製カレーとの相性も抜群。

パンの生地は揚げる前に軽く焼き上げているので、表面カリカリ、中はモッチモチ!さらに1度焼いているので油を吸いにくくなり、カロリーも控え目だ。

店長の梅田さん(左)とスタッフの村雲さん(右)。「15:00までなら、お時間5分弱いただけましたら揚げたてをご用意させていただきます。お気軽にお声掛けください」
定番商品のほか、季節限定商品など、約100種類以上の焼きたてパンがズラリと並ぶ

【2軒目】ベーカリートレント

東大阪カレーパン 120円

左が「東大阪カレーパン」。右は東大阪カレーパン会オリジナルフィリングを使った「カレンちゃんのこころ」(140円)
オレンジ色のかわいいテントが目印。店の2階にはご両親が経営している喫茶店があり、そこにもパンを提供している
「カレーパンと一緒に、当店自慢の食パンもぜひご賞味ください」と店長の下村勝哉さん

近鉄奈良線・若江岩田駅近くに立つかわいいベーカリーショップ。脱サラし、さまざまな店で7〜8年修行をしたという店長の下村さんが作るパンは、保存料など添加物を極力使わないよう、できるだけ自家製にこだわった安心・安全なものばかり。

生地にサツマイモとリンゴを練り込んだ人気の食パン(1本600円)のほか、季節のデニッシュなど毎月新商品が店頭に並ぶ。

香りはスパイシーでも辛さは控えめのオリジナルフィリングを使用

スパイシーなハウスのジャワカレーフィリングに炒めたタマネギやバターを加え、辛いのが苦手な人でも食べられるマイルドな仕上がり。

こちらは「カレンちゃんのこころ」を使った白い焼きカレーパンとは違い、パン粉を付けて揚げる“揚げカレーパン”。食感が異なる。2つの味を楽しもう。

若江岩田駅から南へ徒歩3分。毎月登場する新作は、時にには斬新・大胆なものもあるとか

【3軒目】チェリーストーン

花園黒カレーパン 160円

ふっくら楕円形で、その形はまさにラグビーボール!
創業30年。今では小学生だった近所の子が母になり、子供と一緒に買いに来ることもある
先代より店を引き継ぎ、2代目店長を務める山崎純弘さんは男3兄弟の長男。弟2人は一緒に別の場所でパン店をオープンさせている

1987年の開業以来、地域密着型のベーカリーショップとして愛され続けている「チェリーストーン」。地元の常連客はもちろん、東花園駅から花園ラグビー場へ向かう一本道、通称「スクラムロード」にあるため、ラグビーファンからの人気も高い

オープン当初からの人気の、ふわふわの四角い食パン「上食」、フランスパン生地のハード系パンなど家庭用のパンのほか、惣菜パンも豊富。「観戦しながら食べる人も多く、ラグビーの試合のある日は大忙しです。カレーパンだけでも100〜150個出ることもありますよ」と、店長の山崎さん。

その名の通り黒いフィリングが特徴的な焼きカレーパン

グレイビーソースをベースに、2種類のルーをブレンドし、さらにブラックココアを加えてコクを出した牛スジ入りのフィリングを使用。スパイシーで辛さの残る、大人好みのカレーパンだ。

カレーパン専用に作った生地は、冷めてもモッチリ感がしっかりと残り、カレーとよく合う。表面にちりばめられたパン粉は、食パンの端をミキサーで砕いて作ったもの。カリッとした食感がたまらない!

家族経営ならではのアットホームな雰囲気が魅力

【4軒目】パセオ・カフェ

ラガーカレーフランス 170円

ラグビーボールの縫い目をイメージしたデザインが秀逸!
若江岩田駅のすぐ目の前。出勤前のモーニングやランチなどに利用する人が多い店
「店内でコーヒーと一緒にお召し上がりください」と店長の中谷洋子さん

店内で焼きたてのパンが楽しめる若江岩田初のベーカリーカフェ。ランチタイム(11:30〜14:00)には500円で食べられる「日替わりワンコインランチ」や、テーブルロール食べ放題付きの「パスタセット」(750円)などお得感いっぱいのメニューがズラリ。

カレーパンをイートインするなら、店に並んでいる150〜180円のパンにコーヒーや紅茶などのドリンクが付いた「ブランチセットB」(450円)がオススメ。ゆとりのある空間で、のんびりカフェタイムを楽しもう。

店名や縫い目をひとつひとつ丁寧に手書きされたパンを切ると、中から大きなジャガイモが顔を出す

会のオリジナルフィリング「カレンちゃんのこころ」にポテトサラダを加え、独自のフィリングにアレンジ。パンの内側にはそのフィリングを包むようにハムを入れている。

パン表面のショップ名と縫い目はマヨネーズ。カレーのピリッとした辛さを、マヨネーズのほんのりとした甘さが引きたてる、食べごたえのあるカレーパンだ。

見た目もかわいいパンが約50種類並ぶ店内

【5軒目】シャトルのメロンパン

シャトルのカレーパン 各150円

ラグビーボールの形をしていないかわりに、東大阪のキャラクター「ラグボー君」、「カレンちゃん」、「トライ君」と3種類の刻印が押されている
焼きたてパンの移動販

店が小学校や幼稚園に囲まれた住宅地にあったため、夏休みなど長期休暇の時期にパタッと客足が遠のくことに悩んでいた先代が、「周りにお客がいないなら、こっちからお客のいるところに行ってやる!」と平成元年から始めたメロンパンの移動販売。

それから十数年後、関西の某探偵番組で取り上げられたことにより人気に火が付き、その人気は今だ衰え知らずのまま。そんなお店に移動販売を初めて以来、メロンパンに続く2つ目のメニューとしてカレーパンが加わった。

販売場所についてはホームページで要確認!

オーブン付きのトラックを使用した移動販売だから、メロンパン同様常に焼きたてが食べられる

店が小学校や幼稚園の近くにあった関係上、子供向けに作ったパンが多かったこともあり、カレーパンのフィリングの辛さは控え気味。パン生地も甘めで全体的にマイルドな味わい

それでもカレー本来のスパイシーさはしっかりと残っていて、食べ続けていると後からじわじわと旨味が効いてくる。このじわじわ感にすっかりハマり、常連客になった人も多いとか。

現在は2代目の稲井秀幸さんが店を切り盛り。焼きから接客まですべて一人でこなしている
手前がカレーパン、奥がメロンパン。屋外での移動販売のため、湿度などの関係で焼き印が押せない日があるが、味はまったく変わりません

すっかりお腹もいっぱいになったので、インタビュー再開!最後に今後の展望(野望?)を聞いてみた。

3.カレーパンを世界にアピール!

ワールドカップの試合も行われるグラウンドでキックを決める「トライくん」

--今後の展開を教えてください

中西会長
中西会長
「なんといっても2年後の2019年、日本で開かれるラグビーのワールドカップに向けてのアピールですね。花園ラグビー場でも2〜3試合行われる予定ですから、そのときまでに会員店舗をもっと増やし、試合当日、スタジアムの前にズラリと全店出店させて世界に『カレーパン=東大阪』を発信したいと思っています。

それとラグビーボールの原寸大カレーパンも作れればおもしろいかな?とも考えています(笑)」

--最後にメッセージをどうぞ

中西会長
中西会長
「とにかく1度東大阪に遊びにきて、会ののぼりのあるベーカリーショップでカレーパンを食べてみてください。」
今後の野望を熱く語る中西会長。これからもいろいろと楽しいアイデアをよろしくお願いします

取材メモ/ラグビーボールの形からカレーパンを思いつく柔軟な発想。市内にある店に直接協力を依頼する熱意。そしてその声に応えて創意工夫したカレーパンを作る店主のこだわり…。このまま続ければ、2年後のワールドカップの時には、スタジアムでカレーパンを食べている人の姿が電波に乗って世界中に配信されることも夢じゃない。がんばれ!東大阪カレーパン会!

取材・文=岡村茂樹(ブロックタック)、撮影=佐々木宏明

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