三島から伊豆箱根鉄道に乗り換えて終点へ。そこには伊豆最古の温泉場として今まで栄えてきた修善寺の地が。今回は日帰りで気軽に楽しめる温泉と立ち寄りグルメを体験。
Yahoo!ライフマガジン編集部
温泉や建物など、修善寺には魅力がいっぱい
名湯をよみがえらせた外湯や小京都を思わせる小径、名物のそばなど、修善寺の魅力がギュッと詰まったコースをご紹介します。
- ライターguchico
- ライターguchico
- 「こんにちは〜、ライターのguchicoです! 最近やたらと癒やしを求め続けている三十路ガールです。伊豆出身である私が、本日は伊豆でも最古と言われている温泉場・修善寺に癒やしを求めにやってきました」
気軽に手軽に外湯めぐりを楽しむ
修善寺の温泉場には温泉はもちろんのこと、おいしい食事処やみやげ店などさまざまな店があり、いつも多くの人で賑わっています。「温泉はマストで楽しみながらも、ほかもたくさん見て回りたい……何せ日帰りだし……」ということで、まずはこちら「筥湯」。
平成12年(2000)に再建された日帰り温泉。入り口隣にある券売機で入浴券を購入します。 入り口に女湯・男湯の暖簾、中央には受付があります。そう、ここは昔ながらの銭湯スタイルの日帰り温泉なのです。
そして、気持ちのいい笑顔で迎えてくれた番台さん。
- 番台スタッフ池田さん
- 番台スタッフ池田さん
- 「ここ、修善寺にはかつて7つの外湯があったんですよ。しかし、昭和20年代には『独鈷(とっこ)の湯』のみになってしまい、再びみなさんに外湯めぐりを楽しんでもらいたい、と再建したのがこの『筥湯』なんです」
- ライターguchico
- ライターguchico
- 「そうなんですか!? 7つも外湯があったのか……なんて贅沢な……」
- 番台スタッフ池田さん
- 番台スタッフ池田さん
- 「ははは、筥湯は鎌倉幕府二代将軍源頼家が入浴していたという、由緒ある外湯でもあるんですよ」
- ライターguchico
- ライターguchico
- 「おお〜! そんな歴史のある温泉が再建されたとは……有り難いことです(合掌)」
そんなこんなで早速内湯へ。券売機で購入して……「えっ!? 350円!? 素晴らしきかな……」。
タオルやシャンプー類も販売しています。暖簾をくぐって更衣室を抜けたら、さぁご対面!
内湯は男女ともに檜造り。湯船からあふれる温泉と檜の香り……これはまさに、癒やしの空間。天窓があり、天気のよい日には温かな日差しが差し込みます。
うーん、ちょうどいい温度でなめらか。やさしい温泉ですね! 源泉を引く温泉は、神経痛や筋肉痛、冷え性などのほか、疲労回復にも効果があるみたいです。日々溜め込んだ疲れが心とともに浄化されていく〜。これで何も怖くないっ(?)
- ライターguchico
- ライターguchico
- 「いいお湯ですね。ありがとうございました〜!」
- 番台スタッフ池田さん
- 番台スタッフ池田さん
- 「お次は隣の『仰空楼(ぎょうくうろう)』にどうぞ。展望台になっているので景色がいいですよ」
展望台から温泉場を一望
池田さんに案内され早速「仰空楼」へ。
高さ12mの望楼(ぼうろう)は入場無料。修善寺を愛した文豪・夏目漱石の漢詩**が由来になっているそうです。靴を脱いで階段で展望台へ。
展望台からはぐるりと360度、温泉地を一望できます! 緑と情緒あふれる建物とのコラボレーション……そしてお風呂上がりに吹く風が何とも心地いい。とても贅沢をしている気分です。
思わず叫びたくなる開放感でした(TPOを考え、実際叫んではいないのでご安心を)。
- ライターguchico
- ライターguchico
- 「地元の人もよく利用する気軽に立ち寄れる日帰り温泉『筥湯』。そして街を一望できる『仰空楼』。歴史を感じつつ、心まで癒やされるスポットに大満足です。心もカラダも一気にデトックスできました!」
▼温泉DATA 筥湯▼
・泉質:アルカリ性単純温泉
・効能:神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・冷え性・疲労回復
・風呂の種類:2種
・源泉風呂:有り
・露天風呂:なし
・入浴料(税込):大人350円
・駐車場情報:なし
筥湯
住所:静岡県伊豆市修善寺925
電話:0558-72-5282
営業時間:【日帰り温泉】12:00~21:00(札止め20:30)
定休日:無休
- 口コミ・写真など
※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。
さぁ、湯浴みを楽しんだところで温泉街を散策。修善寺を歩くならやっぱりここでしょ! ということで
そう、それが「竹林の小径」です。
桂川沿いに並ぶ竹林が癒やしの世界へと導く、独鈷(とっこ)の湯の脇を通る楓通りから、上流の滝下橋までつなぐ遊歩道です。観光地としても有名ですよね。季節によっては紅葉やライトアップで彩られます。
竹林の中央にある円型ベンチでひと休み。立派にまっすぐ伸びる竹を眺めていると、悩んでいることがすごくちっぽけに感じるなぁ……。自然の力、すごい。川を渡る橋には縁結びのジンクスなどもあるようでデートスポットにもおすすめ。
香り高い蕎麦と和空間にほっこり
温泉に入って散策したら後はやはり腹ごしらえ、ですよね! 最後はおなかまで癒やしてあげましょう。
今日はここ「朴念仁」にやって参りました。観光客や地元のお客さんでいつも賑わいをみせる蕎麦屋さんです。
窓からは先程散策した竹林が。築100年近い旅館を改築した建物の和の風情がたまりません。癒やしポイント高いです! 座敷に腰をおろし、ほっとひと息つきながら待っていると……。
来ましたー! 「天せいろ蕎麦」です。静岡県由比産の生桜エビのかき揚げがついています。そばはすべて生粉打ち。殻を取った丸抜きそばを石臼挽き自家製粉した十割そばです。
コシが強く、香り高いそばの風味が広がります。かき揚げもサクサク、食べごたえのある一品です。
辛味おろし大根がのった、冷たいぶっかけそばの「からみおろし蕎麦」。こちらもおすすめです。
- ライターguchico
- ライターguchico
- 「いや〜、温泉で癒やされ、散策で運動不足で鈍ったカラダも動かし、おなかも満足。日帰りでこれは贅沢ですよ〜! 大満足です。
伊豆半島で最も歴史がある温泉地修善寺。まだまだ魅力はたくさんあるので、ぜひみなさんの目と肌で確かめてほしい場所です!」
取材メモ/再建された「筥湯」をはじめ、 歴史ある修善寺温泉の街を盛り上げようという活動が盛んに行われている修善寺の温泉街。 竹林の小径の中にある「ギャラリーしゅぜんじ回廊」では歴史ある温泉街の風景が展示されたりしています。
取材・文=otama 撮影=guchico