「秋桜」と書いて「コスモス」と読む、この時期ならではのコスモスが見頃を迎える。関東地方は、都心から車や電車で1〜2時間の距離に有数のコスモス畑が点在。その中から、プチ旅行にも適した首都圏の5つのコスモス畑を紹介。ドライブをしながら、さわやかな秋空と可憐なコスモスを満喫しよう。
Yahoo!ライフマガジン編集部
開放感たっぷりのダイナミックなコスモス畑
秋の来訪を知らせるコスモスは、ピンクやレッド、白といったカラフルな色が特徴の可憐な花。そんなコスモスをビッグスケールで展開する、関東地方のコスモス畑をピックアップ!
雄大な自然環境の一部をコスモス畑として展開するのは、広大な河川敷にある吹上コスモス畑と、河川沿いの水田を使用した上戸川コスモス畑。コスモスが一面に咲き誇る景色は圧巻のひと言だ。国営昭和記念公園では3エリアで違うコスモスが花開き、マザー牧場では山の大斜面にコスモスが咲いている。くりはま花の国では、山あい一体をコスモスで埋め尽くすなど、どれも見応えは十分だ。
都会の喧騒から離れ、開放感を満喫できるダイナミックなコスモス畑に足を伸ばしてみよう!
-関東で行きたいコスモス畑-
1.国営昭和記念公園(東京都・立川市)
2.吹上コスモス畑(埼玉県・鴻巣市)
3.くりはま花の国(神奈川県・横須賀市)
4.マザー牧場(千葉県・富津市)
5.上戸川コスモス畑(茨城県・潮来市)
1.国営昭和記念公園(東京都・立川市)
3つのエリアで楽しむコスモス畑!
\ここが絶景!/
9月16日(土)から10月29日(日)まで、コスモスまつりが開催される昭和記念公園。総面積2万㎡に咲くコスモスは、「花の丘」「原っぱ東花畑」「原っぱ西花畑」の3か所の花畑で展開する。エリアごとに開花時期の違うコスモスを楽しめ、期間中に何度訪れても新しい光景を目にすることができるのが魅力だ。
「3つのコスモス畑が自慢です。それぞれのエリアのカラーを楽しむと同時に、近くに寄ってコスモスの可憐な様子を見るのも楽しいですよ!」(広報の三坂美保子さん)
開花リレーのスタートは、「原っぱ東花畑」のキバナコスモス。黄色のコスモス約70万本が一面に広がり、秋晴れの青空や木々のグリーンとのコントラストが美しい花畑に。10月中旬は、「花の丘」にドワーフセンセーションが開花。ピンク色に染まる丘は、まるでおとぎの国のようで、子供たちのはしゃぐ声も響く。最後は10月下旬に開花する「原っぱ西花畑」のイエローキャンパスだ。ここには、そのほか4種類のコスモス、オレンジキャンパスやクリムゾンキャンパスなどが咲いている。
「『原っぱ西花畑』には、小さな山小屋風の建物『ファンタジックハウス』を設置し、撮影スポットとして楽しんでいただいています。また、渓流広場レストラン南側の一部では、コスモスの見本園として30品種を植栽し展示しているので、こちらもお見逃しなく!」(広報の三坂美保子さん)
\コレも見所!/
参加型イベントが盛りだくさん!
コスモスまつりでは、さまざまな体験プログラムが用意されている。大人向けプログラムでは「絵手紙教室」を開催。線の描き方から学べる絵手紙教室は、初心者や絵が苦手な人も安心して参加でき、「昭和記念公園の秋の花」をテーマにコスモスを描いていく。絵手紙は、個性あふれた作品を自分の来園記念、また久しく会っていない友人や両親に送っても喜ばれそうだ。
●大人向けプログラム~秋の絵手紙教室~
日時/10月20日(金)10:30~12:30、13:30~15:30(各回20名)
場所/花木園展示棟
参加費/1000円
※電話による事前申し込み(042-528-1867)、先着20名になり次第締め切り
また、人気が高いプログラムは「コスモス風車づくり」。画用紙などを使い、コスモスに似せたオリジナル風車を作成する。参加費は無料。誰でも参加できるので、家族それぞれの持ち味が出た風車を作って遊んでも楽しい。
●だれでも体験プログラム「コスモス風車づくり」
日時/10月1日(日)~10月29日(日)の土日祝日、11:00~12:00、13:00~15:00
場所/花みどり文化センターエントランス
※当日随時受付
「このほか、コスモスまつり終了後の11月5日(日)13:30~15:30には、コスモス摘み取り体験を『原っぱ西花畑』で実施します。園内のコスモスを自宅でも鑑賞できるよう、好みのコスモスを摘んでくださいね」(広報の三坂美保子さん)
国営昭和記念公園
- 口コミ・写真など
※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。
2. 吹上コスモス畑(埼玉県・鴻巣市)
広大な河川敷を埋め尽くすピンクのじゅうたん
\ここが絶景!/
広大な荒川の河川敷に広がるコスモス畑。約7.8ヘクタールの敷地にピンクや白のコスモスが咲き誇る。センセーションをはじめ、鮮やかな黄花のイエローキャンパスや深みのある赤色が特徴のキャンパスディープレッドが花開く。さらにバリエーション豊かな柄が人気のピコティや、貝殻のような花弁が特徴のシーシェルといった、さまざまな種類のコスモスを鑑賞できるのもうれしいポイントだ。
- 鴻巣市環境経済部観光戦略課の川並勇輝さん
- 鴻巣市環境経済部観光戦略課の川並勇輝さん
- 「土手の上からコスモス畑を見渡すことができ、ピンクのじゅうたんが遠くまで広がっているようです。思わず見とれてしまいますよ! たくさんの方に感激していただけると思います」
周辺には、約1.1kmという日本一の長さを誇る真っ赤なアーチの荒川水管橋があり、コスモスとのコラボ写真が好評だ。晴れた日は、遠方に秩父連山や富士山を望むことができるため、フォトスポットとしても大人気の場所。この時期にしか見ることのできない絶景を楽しみに、近隣エリアや首都圏以外からも多数の観光客が訪れる。
- 鴻巣市環境経済部観光戦略課の川並勇輝さん
- 鴻巣市環境経済部観光戦略課の川並勇輝さん
- 「畑の中を歩くと、花に包まれるせいか、とても幸せな気分になります。自分のお気に入りのコスモスを探して歩くのも楽しいですよ。また、春には別の花が栽培され、景色も一変します。この時期にしか見ることのできない絶景をぜひご覧ください!」
\コレも必見!/
コスモス畑を一望しながらのフェスティバル
約1200万本のコスモスの開花に合わせて開催されるコスモスフェスティバル。ステージイベントや模擬店などに加え、地元野菜の直売やフリーマーケット、さらにコスモス摘み取りなどを楽しめる。地元の人々が中心となって行われる、アットホームなイベントだ。
イベント開催日には、周辺に架かる荒川水管橋の見学会も行われ、日本一の長さの水管橋の上から一面に咲くコスモスを臨める。この期間だけの特別企画で、参加者の中には普段見ることができない光景に感嘆の声をあげる人もいるほど。
- 鴻巣市環境経済部観光戦略課の川並勇輝さん
- 鴻巣市環境経済部観光戦略課の川並勇輝さん
- 「土手の向こう側にあるコスモスアリーナふきあげにも、模擬店などが出ており、活気に満ちています。ご当地キャラクターも登場しますよ!」
第19回コスモスフェスティバル
日時/10月21日(土)・22日(日)9:00~16:00
場所/コスモスアリーナふきあげ周辺(埼玉県鴻巣市明用636-1)
入場料/無料
吹上コスモス畑
- 口コミ・写真など
※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。
3.くりはま花の国(神奈川県・横須賀市)
山あいに広がるコスモス畑はまるで桃源郷
\ここが絶景!/
神奈川県の花の名所、くりはま花の国では、10月29日(日)までコスモスまつりを開催中。山に囲まれた谷部分にコスモス園があり、ピンクやワインレッド、ホワイトなど鮮やかな彩りのコスモスが咲き誇っている。秋風に揺れるコスモスを見ていると、まるで桃源郷のような雰囲気で、ヒーリング効果も期待できそうだ。
「コスモスまつりの最終土日(10/ 28、29)には、コスモスの無料花摘み大会が開催されます。よく見ると花の形などが違うので、みなさま好きな花を見つけて、楽しそうに摘んでいかれます。お友達にあげようと話される方もいて、思い思いの花摘みをされていますよ」(広報の森田馨一さん)
園内を彩るコスモスは、品種によって開花の時期が違うため、リレー形式で咲いていく。9月中旬は明るい黄色のレモンブライト、10月になるとセンセーションとワインレッドのベルサイユ、10月下旬にはイエローキャンパスと続いていく。花畑を歩いて楽しむのもよし、園内を走るフラワートレイン(片道:大人210 円、小人100円)から眺めるのもよし。地上と少し上方から鑑賞できるのもここのウリだ。
「コスモスまつり期間中は、園内各所を巡るフラワートレインも休まず運行します。また、10月23日(月)まで川柳や写真コンクールの作品募集が行われ、最終日にコンクールの発表も行います。ふるってご応募ください。そして10月14日(土)・15日(日)は『くりはま花の街フェア 秋』を開催。コスモス畑と併せてお楽しみください」(広報の森田馨一さん)
\コレも必見!/
園内は遊びスポットが満載!
広大な敷地を所有する「くりはま花の国」は、コスモス畑以外にも立ち寄りたいスポットがたくさん。アーチェリー場やエアーライフル場といった珍しい施設、家族で遊べるパークゴルフ場、多種多様なハーブ約80種8000株を集めたハーブ園などがある。
さらに子供たちが喜ぶ施設も充実。今年3月にオープンした「くりはまkidsガーデン」には、「ミツバチターザン」といった大型遊具が設置されている。また、アスレチック広場には、巨大な「ゴジラのすべり台」や全長45mの「ローラーすべり台」といった迫力ある遊具が。そして、10月29日までの土日祝日は、ふわふわ遊具の「フラワー型エアドーム」(200円/5分)も登場し、どのエリアでも子供たちが夢中になって遊んでいる。
広い園内で思う存分楽しんだあとは、花の国の秘湯・ハーブ足湯処「湯足里(ゆったり)」でくつろぎたい。季節ごとにブレンドしたハーブが入った足湯は、その日の疲れを癒してくれる。遊んだ時間を振り返りながら語り合う場としてもぴったりだ。
「東京湾を一望しながら海鮮BBQを味わえる『天空BBQ』も好評です。オーシャンビューの景色は、気分も開放的にしてくれますよ」(広報の森田馨一さん)
くりはま花の国
- 口コミ・写真など
※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。
4.マザー牧場(千葉県・富津市)
ピンク、赤、白のコスモスが斜面一帯に咲き誇る
\ここが絶景!/
花と動物たちのエンターテイメントファーム「マザー牧場」では、1万㎡の広大な「花の大斜面・西」を、約200万本のコスモスが彩る。鮮やかなピンクのピンキーや深みのある紅色のダズラ、花の中心付近が赤く花弁がピンクのラディアンスといった発色のいい花はもちろん、ピンクで縁取られた白い花弁といった多彩なカラーバリエーションが人気のピコティーも。ピンク、赤、白の3色が織りなす花の畑を歩くと、まるでメルヘンの世界にいるような気分になる。
「花畑の中を自由に散策できる“花の小道”もあります。花に近寄って、形や色を楽しんでくださいね。特にピコティはいろいろな柄があるので、見ていて飽きませんよ」(宣伝課の石井愛海さん)
マザー牧場は、吹きあがる風をまともに受ける地形のため、台風などの影響が大きく、草丈の高い花は強風で折れてしまうことも。そこで、種をまく時期をできるだけ遅くし、背丈が大きくなりすぎないように育てているそうだ。背丈の低いコスモスが優しい秋風に揺らめく姿も見応えがある。
「マザー牧場牛乳をふんだんに使用し、水を使わずに仕上げたとろける味わいの『ソフトクリーム』330円や、秋限定の『ぱふぇそふと 焼栗モンブラン』580円を片手に、コスモス畑の散策もオススメです。また、この時期は『花の大斜面・東』でのサルビアも見頃。可憐なコスモス畑に対して、ダイナミックなサルビア畑もぜひ楽しんでください」(宣伝課の石井愛海さん)
\コレも必見!/
動物とふれあえるイベントをエンジョイしよう
現在、「秋フェス」を絶賛開催中のマザー牧場。11月26日(日)までの土日祝日を中心に、「アヒルの大行進」や「こぶたのレース」など、さまざまなイベントが催されている。オススメは「まきばの仲間とキュン❤さんぽ」。ヒツジやヤギ、ウサギなどの動物たちと雄大な景色の中を散歩できる企画だ。呼吸を合わせて一緒に歩くと、いつの間にか仲良くなれるかも!? ネーミング通り、キュンキュンしながら楽しみたい。
●まきばの仲間とキュン❤さんぽ
開催日/9月30日(土)〜11月26日(日)
場所/【ふれあい牧場】
ヤギ10:00・14:30(各回約 1 時間)、ウサギ 9:30(土日祝のみ)・14:00(各回約30分間)
【みどりのひろば】 ※土日祝日のみ
牧羊犬9:00・13:20(各回約1時間)、子羊10:20・14:40(各回約30分間)、羊11:10(約1時間)
料金/各動物1組200円(4分間の交代制)
※小学生以下は保護者(成人された方)同伴。動物の状況等により参加人数の制限や休止する場合あり
「羊飼い なりきり写真館with牧羊犬」は、羊や牧羊犬と一緒に記念撮影ができるイベント。羊飼いの帽子と杖が貸し出され、身につければ気分はまさに羊飼いだ。手持ちのカメラで撮影できるため、動物とふれあうワンシーンをSNSなどに投稿して自慢しちゃおう! 参加費無料なのもうれしいポイント。
●羊飼い なりきり写真館with牧羊犬
日時/9月16日(土)〜11月26日(日)、平日13:15、土日祝11:30、13:15(各回約30分)
場所/多目的ホール
※小さい子供は保護者同伴。動物の状況により参加人数の制限やイベント内容の変更あり
「秋フェスでは、“食”も充実しています! 工房長の想いが詰まったこだわりの自家製ソーセージやマザー牧場牛乳を使ったカルーアミルクなどが、マザーファクトリーレストランとその前の特設会場で味わえますよ」(宣伝課の石井愛海さん)
マザー牧場
- 口コミ・写真など
※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。
5.上戸川コスモス畑(茨城県・潮来市)
コスモスが農村地帯を鮮やかに飾る
\ここが絶景!/
水辺の里、潮来(いたこ)市にある上戸川コスモス畑。北利根川沿いの広大な敷地に咲くコスモスは、濃淡のあるピンクや白、レッドといった華やかな色合いのもの。一帯がピンク色に染め上げられる光景は、日頃の疲れを忘れさせ、開放的な気分に浸らせてくれる。
「約6ヘクタールの畑がコスモスのピンク色に染まるのは見物です。栽培場所が休耕地ですから、雨が降るとぬかるみになることもあります。運動靴などでお越しいただくと歩きやすいです」(広報担当)
こちらのコスモスは、花が成長し終え咲きそろう頃、無料で自由に摘み取りができる。時期はおおよそ10月初旬。正確な日にちはコスモス畑に看板を掲げるほか、潮来市役所のホームページなどでも告知する。ドライブや旅行に来たおみやげとしても最高のひと束になるコスモスの花。家に飾れば、室内が秋のムードに一変するはず。
\コレも必見!/
水郷潮来月まつり
10月1日(日)16時30分から19時45分に、恒例イベント「水郷潮来月まつり」を水郷潮来あやめ園で開催。川べりの情緒あふれるライトアップなど、水辺の風景を生かした演出や企画が楽しめる。メインは、2部構成で届ける特設水上ステージでのパフォーマンスや音楽演奏だ。また、祭りに先駆けて、当日9時から16時は秋の水郷をゆったりとろ船で遊覧する「ろ船運行」、15時30分からは無料で餅がふるまわれる。
ステージイベントの第1部「月と宝の饗宴」では、潮来TAIKO club、いきいきITAKOスポーツクラブ、潮娘よさこい連、藤究流がそれぞれ独創的なパフォーマンスを披露する。津軽三味線、続いてバイオリンの独奏で始まる第2部「月と音楽への誘い」は、故・河島英五の次女であるフォーク歌手のあなむとパーカッショニスト北森正樹がコラボレーション。川べりのゆったりとした風情を、踊りや音楽とともに満喫したい。
「この日は、しばし喧騒を忘れて、水郷のゆるりとした宵をご堪能ください。今年は15時30分より嫁入り船を運航するので、こちらもお楽しみに」(広報担当)
上戸川コスモス畑
- 口コミ・写真など
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水濠潮来あやめ園
- 口コミ・写真など
※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。
思わず、感嘆の声をあげてしまうほど、どのスポットもダイナミック。特に河川敷を使ってコスモス畑を展開する吹上と上戸川のコスモス畑は、その広大で美しい景色に見入ってしまう。また、昭和記念公園やマザー牧場、くりはま花の国といった施設では、コスモス畑と同時にイベントが開催されているので、食や遊びも兼ねてコスモス畑をエンジョイできるのが魅力だ。
取材メモ/広大な空間だけでも開放感に満たされますが、カラフルなかわいらしい花で敷き詰められたコスモス畑は、幸福感もプラスされます。花畑を満喫したあとは、その町を観光するのも楽しいですよ。
取材・文=茂木宏美(LOCOMO&COMO)
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