美術ブロガーTak推薦!一度は行っておきたい都内の美術館3選

特集

芸術の秋、アートを楽しみたい!

2017/09/18

美術ブロガーTak推薦!一度は行っておきたい都内の美術館3選

「芸術の秋」を迎え、美術館巡りをしてみたいと思っている方も多いのでは? 東京都内には数えきれないほどの美術館があるが、初心者はまずどこに行ったらいいのか分からない……。そんな方のために、都内で一度は行っておくべき美術館を人気美術ブロガーのTakさんに教えてもらいました。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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今まで行った展覧会は6000以上!?

「大学時代に教授から、“大学生は時間があるし、学割も使えるんだから、学生のうちに美術館や博物館、歌舞伎座などにたくさん行っておきなさい”と言われたんです。初めて自分でお金を払って行った美術館は『国立西洋美術館』でした」。

そう語るのはこれまでに行った展覧会の数は20年で6000以上という美術ブロガーのTakさん。「芸術の秋」を迎え、美術館巡りを始めてみようと考えている方も多いはず。そこでTakさんに、初心者でも楽しめる都内の美術館を3つ教えていただいた。どれも作品+αで楽しめる美術館ばかりなのでお楽しみに!

\教えてくれるのはこの方!/

Takさんには「松岡美術館」でお話をうかがった
Takさん

Takさん

美術ブロガー

\おすすめの美術館がこちら!/
1.松岡美術館(白金台駅)
2.根津美術館(表参道駅)
3.国立西洋美術館(上野駅)

Takさんに聞く、美術初心者でも美術館を楽しむ5つのポイント

「美術館」は少し敷居の高い場所と思っている方も多いのでは? しかし、Takさんは気軽に足を運べる場所だと言う。

Takさん
Takさん
「美術館は敷居が高い場所と思われがちですが、そんなことはありません。美術館はのんびりできる空間なんです。絵を見てお勉強するぞ! と意気込んで行くしまうと疲れてしまうので、軽い気持ちで足を運んでみてください。気持ちが休まります。せかせかした日常からエスケープする場所として利用するのがおすすめです!」
ジャンルにこだわらず、さまざまな展覧会に足を運んでいるというTakさん

【ポイント①】外出したついでに美術館に立ち寄ってみよう!

Takさん
Takさん
「有名なカフェやショッピングのついでに近くにある美術館に立ち寄ってみよう、という目的で出かけるのがいいかと思います。美術館は外の世界と遮断された空間なので静かですよね。アート鑑賞をしている人の人間観察をしているだけでも面白いですよ(笑)」

【ポイント②】手荷物はロッカーに預けて身軽に鑑賞しよう!

Takさん
Takさん
「美術館に到着したらまずはコインロッカーに手荷物を預けてください。荷物が人や作品にぶつかって傷をつけてしまったら大変ですからね。ほとんどの美術館では、荷物を預ける時に入れたお金が荷物を取り出す時に戻ってくるタイプのコインロッカーが設置されています」

【ポイント③】絵画は額縁(がくぶち)まで鑑賞しよう!

Takさん
Takさん
「絵画を鑑賞する際は、お花、風景、人物など、どんなものが描かれているのかを見るのが基本ですよね。画家はどんな想いで描いたんだろう? と感情移入してみます。風景の絵だったら、ただ単純にここに行ってみたい! と思うのもいいですよね。それから、絵画は額縁に入れて展示されているので、額縁を見るのも面白いですよ!」
「一つひとつ形や大きさが違うので、額縁を見比べるのも楽しい」とTakさん

【ポイント④】展示替えのある展覧会は2回行こう!

Takさん
Takさん
「私は、開催期間が長い展覧会にはできるだけ早い時期に行くようにしています。早い方が空いているんです。それから、日本美術の場合は、前期、後期で展示替えが行われる展覧会もあります。前期では展示されていなかった作品が後期に展示されることもあるので、そういう場合は2度行ってみるのもいいでしょう」

【ポイント⑤】美術館に行ったらチラシもチェック!

Takさん
Takさん
「東京近郊でしたら、毎週、新聞に展覧会の情報が一覧になったものが入ってくるんです。Webでも公開されていますよ。それから、展覧会に行くとほとんどの美術館には、次に開催される展覧会の情報やほかの美術館のチラシが置いてあるので、チェックをして次に行く展覧会を決めることもできます」

Takさんに初心者でも美術館を楽しむコツを教えてもらったので、次はおすすめの美術館を3つ紹介!

1.松岡美術館(白金台駅)

古代エジプトの文物から絵画まで落ち着いた空間で鑑賞できる!

1975年に創立され2000年に移転した「松岡美術館」。美術館とは思えない外観の建物が印象的だ

白金台駅から徒歩7分。外苑西通り(プラチナ通り)に面した路地を少し入ったところに「松岡美術館」がある。ここでは創設者の松岡清次郎が集めた美術品のみを展示。1階の展示室では古代エジプトの文物やガンダーラの仏像などが展示され、2階では古代中国の文物の展示などの企画展が行われており、さまざまなジャンルの作品を一度に見ることができる。

邸宅のような雰囲気が漂うロビー。創立者・松岡清次郎の銅像も設置されている
Takさん
Takさん
『松岡美術館』は、白金という都会的な場所にある、都会の隠れ家的な美術館ですね。近くにあるプラチナ通りの散策がてら来ても楽しめます。すごくリッチな気分になりますよ」
常設展では古代エジプトの文物や木棺などが展示されている
9月23日(土・祝)まで企画展「松岡コレクション 印象派・新印象派」を開催中
Takさん
Takさん
「古代エジプトの美術品から印象派など様々なジャンルの作品が展示されています。“宝箱”のような感じですね。しかも、かなり質の高い作品を見られます。美術の教科書のような場所でもあります。特徴的なのは、この美術館で集めたものしか展示されていないこと。いつ来ても飽きませんね」

\おすすめのポイントはこちら!/

「作品の細部まで見たいので双眼鏡を使っています」とTakさん。美術館巡りの際の必須アイテムだという
Takさん
Takさん
『松岡美術館』は先進的な取り組みをしていまして、展示室に監視員がいないんです。その上、写真撮影やデッサンがOK。僕はブログに記事をアップする時なんかも助かっています(笑)。それから、作品によってはQRコード解説付きのものもあるので、作品を深く知ることができますね」

館長の松岡治さんに「松岡美術館」の特徴を詳しく教えてもらいました。

松岡さん
松岡さん
写真撮影やデッサンは、開館した頃からOKでした。創設者がフランスのルーヴル美術館のスタイルを取り入れたようです。それから、陶磁器は裏側を写真で撮って簡単な解説とともに展示しています。いろいろな側面から作品を楽しんでもらえるように、他の美術館では取り組んでいないことに挑戦しています」

さらに「松岡美術館」でアート観賞を楽しむコツも聞きました。

松岡さん
松岡さん
絵画には、その作家が作品を描いた年齢も表記しています。描かれた年や生きていた年はよく記載されていますよね。でも、その作品が若い頃に描かれたものか、年を重ねてから描かれたものかで雰囲気などが変わってくるんです。展示されている作家の簡単な人生歴を知っていれば、例えばこの作品はこの人が引越しした次の年に描いたものなんだ……と人生観も知ることができると思います」
ロビーにはオリジナルグッズなどが販売されているミュージアムショップがある
「秋になれば紅葉がきれいですよ」と館長の松岡さん。鑑賞の合間に中庭を眺めるのもおすすめ

松岡美術館

住所:東京都港区白金台5-12-6
アクセス:白金台駅[1]から徒歩約7分、恵比寿駅[東口(ガーデンプレイス方面)]から徒歩約14分、目黒駅[JR東口]から徒歩約15分
観覧料:一般800円、65歳以上・障がい者700円、中高生大生500円
電話:03-5449-0251
営業時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
定休日:毎週月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始、展示替え
公式ホームページ:http://www.matsuoka-museum.jp

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。

2.根津美術館(表参道駅)

アート鑑賞と庭園散策、カフェで半日は楽しめる!

1941年に開館した「根津美術館」。広い敷地内に庭園やカフェがあることで有名

表参道駅から徒歩5分のところにある「根津美術館」では、日本と東洋の古美術品を中心に展示されている。敷地内にカフェがある美術館としても知られている。また、広い庭園の中には茶室や池などがあり、都会とは思えない雰囲気も感じられる。

大きな天井が特徴のロビーには中国などの仏教美術が展示されている
1階の展示室では10月22日(日)まで、日本の仏教絵画に描かれた台座に着目した企画展「ほとけを支える−蓮華・霊獣・天部・邪鬼−」が開催されている
2階の展示室には古代中国の青銅器なども展示されている
Takさん
Takさん
「南青山という、都会のど真ん中にあるとは思えない非日常的な空間です。『根津美術館』では仏教美術日本美術にゆっくり触れることができます」

\おすすめのポイントはこちら!/

1万7000㎡を超える日本庭園。秋には紅葉狩りも楽しめる
庭園内には4つの茶室があり、庭園を散策しながら見て回ることができる(内部は通常非公開)
Takさん
Takさん
『根津美術館』には、敷地内に日本庭園茶室、それからカフェもあります。作品を見て、少し休憩をしたいなと思ったら庭園を散策して、また美術館に戻って来て作品を見て楽しむこともできます。敷地が広いので、半日は楽しめると思います。作品+αの魅力がありますね」
敷地内にある「NEZUCAFÉ」では四季折々の風景を見ながら至福のひと時を過ごせる
玄関の右手にある「ミュージアムショップ」。傘やトートバッグなど同館オリジナルのグッズは人気がある

根津美術館

住所:東京都港区南青山6-5-1
アクセス:表参道駅[A5]から徒歩約8分、乃木坂駅[5]から徒歩約12分、外苑前駅[1b]から徒歩約15分
入館料:【特別展】一般1300円、学生(高校生以上)1000円
【コレクション展】一般1100円、学生(高校生以上)800円
※小・中学生以下は無料。
電話:03-3400-2536
営業時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
定休日:毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、展示替え期間、年末年始
(庭園・カフェの利用は美術館入館料が必要です)
公式ホームページ:http://www.nezu-muse.or.jp

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。

3.国立西洋美術館(上野駅)

駅近&リーズナブル! 西洋絵画の充実度が◎

1959年に設立登録された「国立西洋美術館」 © 国立西洋美術館

JR上野駅(公園口)から徒歩1分のところにある「国立西洋美術館」2016年には、ル・コルビュジエが設計した日本で唯一の建築物として世界遺産に登録された。展示室では西洋絵画が中心に展示されており、作品とともにその特徴的な建物の構造も楽しむことができる。

異空間の中で絵画の鑑賞を楽しめる © 国立西洋美術館
「19世紀ホール」ではル・コルビュジエ設計の建物の構造をじっくりと見られる © 国立西洋美術館
Takさん
Takさん
「私が美術館に行き始めたきっかけでもあるのですが、上野駅から近く、常設展は大人500円で楽しめるので、これ以上の至福の場所はないんじゃないかなと思います。昨年、世界遺産に登録されて有名になりましたね。外観は四角い建物のように見えるのですが、これがル・コルビュジエという建築家が設計したものなんです。館内は不思議な構造をしているので、建物を見て回るのも面白いですよ」
2階には広々とした展示室があり、作品をさまざまな角度から眺められる © 国立西洋美術館

\おすすめのポイントはこちら!/

本館に併設された新館でも多数の西洋絵画が展示されている © 国立西洋美術館
Takさん
Takさん
常設展示の西洋絵画が日本で一番充実している美術館だと思います。絵画に興味がある方にはぜひ足を運んでいただきたいです。以前は常設展は比較的空いていたのですが、最近は人気が出てきたこともあって混んでいますね(笑)。お気に入りの美術館が一つ減ったと思う反面、自分が好きだった美術館の認知度が高くなったのはうれしいです」
新館の展示室からは中庭を見ることもでき、鑑賞の合間にホッとひと息つくこともできる © 国立西洋美術館
広々とした館内を歩いた後は「ピロティ」で休憩をする人が多い © 国立西洋美術館

国立西洋美術館

住所:東京都台東区上野公園7-7
アクセス:上野駅[JR公園口]から徒歩約1分、上野駅[7]から徒歩約7分、上野駅[9]から徒歩約7分
入館料:一般500円、大学生250円
電話:03-5777-8600(ハローダイヤル)
営業時間:通常=9:30〜17:30、毎週金曜・土曜日=9:30〜20:00※ただし、11/18(土)9:30〜17:30(入館は閉館30分前まで)
※開館日時などは変更になる可能性があります。最新の情報は美術館ホームページをご確認ください。
定休日:月曜日(休日の場合その翌日)、年末年始(12/28〜1/1)
公式ホームページ:http://www.nmwa.go.jp/jp

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。

ぜひ実践してみよう! Tak流の美術館の楽しみ方

Takさん
Takさん
まず展示室をぐるっと一周します。その時にいいな! と思った作品をチェックしておくんです。そして、一周し終わった後に、今度は目星をつけた作品を立ち止まってじっくり見ます。近くから見たり、少し離れたところから見たりします。美術館に行って、1つでもいいな! と思った作品があれば私はそれだけで満足ですね」

最後に、これから美術館巡りを楽しもうと思っている方にTakさんからメッセージです!

Takさん
Takさん
「映画館と違って美術館のいいところは、時間的な制限がないこと。例えば10時までに行かないとこの作品は見られない……なんてことはないじゃないですか。それから、気に入った作品があれば、何分だって何時間だって見ていてもいいんです。何億円もする作品の中で息を吸うことができるんですから、こんなにぜいたくな時間はないと思いませんか?」

取材メモ/どの美術館もそれぞれの特徴があって楽しみ方もいろいろでしたね。Takさんに「ズバリ美術館とは?」と尋ねると、「日常の疲れを癒やしに行くところ」という答えが返ってきました。私は美術初心者なので、Takさんのアドバイスをもとに美術館巡りをしながら癒やし体験をしてみようと思います。みなさんも美術館で有意義な「芸術の秋」をお過ごしください。

取材・文=佐々木悠(シーアール) 撮影=瀬戸口善十郎(一部の写真を除く)

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