元は中学校や倉庫。都内で楽しめるリノベアートギャラリー3選

特集

芸術の秋、アートを楽しみたい!

2017/09/18

元は中学校や倉庫。都内で楽しめるリノベアートギャラリー3選

アート施設は、美術館やギャラリーなどアートを見せるために作られた建物ばかりとは限らない。最近は、別の用途で作られた建物をリノベ−ションしアート施設に生まれ変わったものがいくつもある!今回はその中から3つをご紹介。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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元々は違う用途で使われていた建物がリノベーションされているから面白い!

アートに触れようと思うと、まず浮かぶのは美術館や博物館、ギャラリーなどの施設ではないだろうか?実は、アート施設として建てられたのではなく、中学校や倉庫など、別の用途で実際に使われていた建物が、リノベーションを経てアート施設に生まれ変わっている例が増えている。

既存の建物を壊す必要がないので、無駄なコストを抑えることができる上に、その建物の良さを活かすことができるのもリノベーションの面白さ。
大きな窓、高い天井、大きな作品も運べる大きなエレベーター……。元々あったものが各施設それぞれ活かされているのだ。多数の施設から今回は3つの施設をご紹介!

リノベーションアート施設

1. フリースペースも充実!アートギャラリーやオフィスが集う廃校利用のアート施設「3331 Arts Chiyoda」
2. 天王洲をアートの街に。大型の倉庫に6つのギャラリーが集った「TERRADA ART COMPLEX」
3. パフォーミングアートの実験場。配線倉庫が生まれ変わった「EARTH+GALLERY」

1. 3331 Arts Chiyoda(末広町/湯島)

中学校をリノベーション!アートギャラリーやオフィス、カフェが入居するアート施設

壁だったところをリノベ−ションした開放的なエントランス

おめでたい席で行われる、江戸時代から受け継がれてきた手締め「江戸一本締め」。
三回打つことが三回で合わせて九(苦)となり、最後に「シャン」と一回打つことで苦を払い、「九」に一画加えて「丸」になる。これが3331という不思議な名前の由来だ。

旧練成中学校を利用して誕生したアートセンターである『3331 Arts Chiyoda』は、アートに興味を持つ人だけでなく、誰でも気軽に利用できるのが特徴だ。

エントランスを抜けると予約がなければ誰でも利用できるフリースペースが!
フリースペースは元々職員室があった場所。中学校の名残を感じる黒板がある

『3331 Arts Chiyoda』は、東京藝術大学教授であり、自身もアーティストとして活躍する中村政人さんが統括ディレクターを務めている。
いくつものギャラリーやアート関連企業、美術系大学が入居しているクリエイティブな一面をもちつつも、体育館や元校庭だった屋上では区民が普通にスポーツを楽しんでいたりと、クリエイターと地域の方が混ざりあって利用しているところが魅力的だ。

取材に伺った日も、フリースペースでは中学生らしき数名が楽しそうに雑談をしていた。

ところどころに、アート作品が展示してある 『トイザウルス』藤浩志(ふじひろし)
いくつものギャラリーが入居していて、開いていれば気軽にアート鑑賞ができる

教室だった部分それぞれに、ギャラリーや企業などが入居している。
今回は、「版画工房 KIDO Press / Gallery KIDO Press」で作品を見せていただいた。

※『 アウトライン / Outline』
阪本 トクロウ / Tokuro Sakamoto 2017年9月2日(土)〜 10年8日(日)

カフェ「コパン ドゥ 3331」壁に飾られているのは佐々木耕成によるアート作品

館内のカフェ「コパン ドゥ 3331」は、バリスタ世界チャンピオンが監修しているのでお茶するだけでも訪れる価値がある。

もっちりとしたコッペパンとコーヒーは絶品だった
元給食室だった600㎡の広いメインギャラリー

メインギャラリーは、時期により様々な展示が行われる。
ちょうど展示の入れ替えのタイミングで作品がなかったため、かなり広く感じた。

※「ポコラート全国公募」は、障がいのある人、ない人、アーティストによる自由な表現の場を生み出すべく2011年よりスタートした全国公募

『ポコラート全国公募展vol.7』2017年9月16日(土)〜10月9日(月・祝)

フリースペースを借りてイベントをしたり、アート鑑賞に訪れたり、コーヒーをのみながら交流を深めたりと、地域に根付きながらもアートとの接点を提供してくれるアート施設が『3331 Arts Chiyoda』なのだ。

Yahoo!ロコ3331 Arts Chiyoda
住所
東京都千代田区外神田6-11-14

地図を見る

アクセス
湯島駅[6]から徒歩約3分
末広町(東京都)駅[4]から徒歩約3分
上野広小路駅[A1]から徒歩約7分
電話
03-6803-2441
口コミ・写真など

※この施設の情報はYahoo!ロコから提供されています。

2. TERRADA ART COMPLEX(天王洲アイル)

目指すのは、天王洲をアートの街に。大型の倉庫に6つのギャラリーが集った

寺田倉庫が運営する、『TERRADA ART COMPLEX』

『TERRADA ART COMPLEX』は、名前の通り寺田倉庫が運営しているアート複合施設だ。なぜ倉庫の会社がアート施設を?と疑問を持ったが、寺田倉庫が目指すものを聞くと納得だった。

ワイン・アート・メディアなど、温度や湿度が影響しやすく保管が難しい商品を扱っていた寺田倉庫は、倉庫業の概念を深化させ、「モノ」にとどまらず、あらゆる「価値」の保存、継承にも力を入れているそうだ。

『TERRADA ART COMPLEX』も元々は普通の倉庫だった建物をリノベーションしたもの。

倉庫の名残を感じる大型のエレベーター。作品の搬入出には重宝するそうだ
天井高が高く開放的な施設内。ギャラリー内には自由に入ることができる ※基本無料

2階には作品制作のためのレンタルアトリエを有し、3階と5階には合わせて6つのアートギャラリーが入居している。

『山本現代』 TERRADA ART COMPLEX 3階

左(宇治野宗輝 トゥエンティワンセンチュリー 2002年) /右(篠原有司男 Red & Black on White 2012年)
できやよい 左から(Transgender  2017年/ Genderflux 2017年/ PETA 2017年)

『児玉画廊|天王洲』TERRADA ART COMPLEX 3階

立体物を展示するギャラリーも
貴志真生也 立つ像(手前)/境界示す角(奥左右)/遺跡(奥中央)

『KOSAKU KANECHIKA』TERRADA ART COMPLEX5階

「沖潤子|安野谷昌穂」展

・『SCAI PARK』 TERRADA ART COMPLEX 5階
・『URANO』 TERRADA ART COMPLEX 3階
・『ユカ・ツルノ・ギャラリー』 TERRADA ART COMPLEX 3階


寺田倉庫は、『TERRADA ART COMPLEX』以外にも、天王洲エリアをアートの発信基地にするべく、日本建築の模型や資料のアーカイブを行う「建築倉庫ミュージアム」や、良質かつ希少な画材を取り扱う伝統画材ラボ「PIGMENT」、倉庫空間を活用したアートホール「T-ART HALL」なども「TERRADA ART COMPLEX」から徒歩数分の場所で運営している。

天王洲がアートの街と呼ばれるようになる日も近いのかもしれない。

Yahoo!ロコTERRADA ART COMPLEX
住所
東京都品川区東品川1-33-10

地図を見る

アクセス
天王洲アイル駅[南口]から徒歩約8分
天王洲アイル駅[B]から徒歩約8分
新馬場駅[北口]から徒歩約8分
営業時間
火・水・木・土 11:00~18:00 金 11:00~20:00
定休日
日・月・祝 定休
口コミ・写真など

※この施設の情報はYahoo!ロコから提供されています。

3. EARTH+GALLERY(木場)

パフォーミングアートの実験場。配線倉庫が生まれ変わった

パフォーミングアート Dancerの樋口帆波さん

元々は、たくさんの窓から光がサンサンと差し込む、電気の配線を保管していた2階建ての倉庫だったEARTH+GALLERY。

そんな光に包まれた空間を、作品の大きさを気にすることなく自由に表現してもらいたいという想いからリノベーションを行い、ギャラリーに生まれ変わった。

倉庫の名残を残した、業務用のエレベーターも設置されている

他のギャラリーでは展示できない300号(約3メートル×2メートルの大きさ)の額縁の展示や、2・300Kg(アムールトラの重さが約300kg)もある展示も可能にしてきたこの空間は、現代アートという額縁の枠にとらわれない表現をするアーティストにとって大切な場所のようだ。

現在EARTH+GALLERYは、平面の作品の展示ではなく、コンテンポラリーダンスと言った、パフォーマーの動きと映像を組み合わせたパフォーミングアートのイベントを主に開催している。

イベント時に使用されるCafe&Bar
併設ショップ『LUCK』

イベント開催時の限定にはなってしまうが、ドリンクを提供すCafe&Barと、LUCKという期間ごとに販売作品が変わるショップスペース(※10月末まで開店)の施設もオープンしている。

制限がない自由な空間は、アーティストの実験の場

EARTH+GALLERYで何度かイベントを開催しているDancerの樋口帆波さんはこのような印象を持っているそうだ。

「この場所が持つ、独特の雰囲気だからこそ、表現できることが数多くあります。ただ広いだけではなく、お客さんもリラックスできる場所は、なかなかないですね。また、他のスペースでは断られてしまう演出方法も『やってみようよ』と言ってチャレンジさせてもらえる貴重な場所です」

ギャラリー側もアーティスト側も一緒になって作り上げる空間だからこそ、他にはない作品やパフォーマンスが見れる特別な場所であるEARTH+GALLERY。

イベント情報は、随時WEBサイトにUPされるそうなのでチェックしてみて欲しい。その日、その時間だけでしか見られない特別な空間に出会えるかもしれない。

EKISU -エキス- 2017年9月29日  前半14時~18時 / 後半18時30分~23時
Yahoo!ロコアースプラスギャラリー カフェ&バー
住所
江東区木場3-18-17

地図を見る

アクセス
木場(東京都)駅[3]から徒歩約6分
門前仲町駅[1]から徒歩約11分
門前仲町駅[6]から徒歩約12分
電話
03-3630-1655
営業時間
11:00~19:00(L.O. 18:30)
定休日
月曜日※不定期
口コミ・写真など

※この施設の情報はYahoo!ロコから提供されています。


(取材メモ)
リノベーションされた空間だからこそ、他の場所では表現できない、自由な方法を試している場所が多く見られる。行きづらいと感じるかもしれないが、ちょっとステキな場所だから行ってみようという、思い切った気軽さで訪れてみるのも良いだろう。画面の中でしか見れなかったインスタジュニックな世界に、もしかしたら出会えるかもしれない。


取材・文=那木丈裕/木下花呼 撮影=大滝洋之(3331 Arts Chiyoda)、戸谷信博(TERRADA ART COMPLEX)、矢野拓実(EARTH+GALLERY)

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