淡泊な白身ながらコクのあるナマズ天が乗った「カミナリ重」

淡泊な白身ながらコクのあるナマズ天が乗った「カミナリ重」

2016/04/21

近年はあまり食卓で見かけられないナマズ。しかし日本でナマズが食べられてきた歴史は長く、食材としてのポテンシャルは極めて高い。その魅力を最大限に引き出し、群馬県のみなかみ町の多くの地元民をとりこにしている「カミナリ重」。いったいどんな味なのか。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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ウナギにもひけをとらない上品な味わいのナマズの身

ナマズは、近年日本ではあまり食されなくなっているが、海から離れた内陸部、湖沼の多い地域やゆったりとした流れの河川の流域では、平安時代のころから貴重な蛋白源として重宝されてきた。水田に水を引くための水路などにも生息していたという。

水質汚染や農薬の影響などで個体数が減ってしまったことが、ナマズが食べられなくなった理由のようだ。それは実に残念なことなのである。

きれいな水で育つナマズの身はクセがなく、とても上品な味がする。洗いなどで食べることもできるが、油との相性がいい身は揚げ物やかば焼きで食べると特においしい。淡泊でほくほくとしており、ウナギにもひけを取らない極上の食感だ。

「遊神館」は「カミナリ重」を提供する唯一の場所。食後はゆっくり温泉につかることもできる

群馬では主に県南地域でナマズの食文化が根付いており、ナマズ料理を提供する有名店も数多い。

それらの店の味も気になるところだが、県北のみなかみ町にある「奥平温泉 遊神館」が試行錯誤を繰り返し、より多くの人に親しみやすいナマズ料理をつくり上げた。その名も「カミナリ重」(950円)だ。

遊神館の看板メニューとして定着した「カミナリ重」(950円)。味噌汁やお新香などもセットになっている

一度でも食べると忘れられないタレが染みた、ホクホクの食感

「ひと言で説明すると『カミナリ重』はナマズの天丼ということになりますね」と遊神館館長の深津賢治さん。

ホクホクに揚げたナマズの天ぷらをご飯にのせ、秘伝のタレをかけて食べる。勇ましいメニュー名とは裏腹に、ほんのりと柔らかく優しい食感と、深みのある豊かなタレの風味が混じり合う極上の味わい。

強いインパクトの代わりに誰もが親しみやすい淡泊な、思い出すと無性に食べたくなってしまうクセになる味だ。

「遊神館」館長の深津さん自ら好物というカミナリ重は淡泊な白身ながらもコクがある

「メニューとして提供し始めて20年ほどでしょうか。身に含まれた水分が、適度に残るように揚げたホクホクの天ぷらをご飯にのせて丼にしたら、より食べやすいと考えました。私もよくお昼にいただきます」と館長の深津賢治さん。

客だけでなく、提供する側さえも夢中にさせるカミナリ重は、同温泉のメニュー売り上げでトップ3に入る、堂々の看板メニューとして定着している。

※掲載の内容は2016年4月時点の情報に基づきます。
※2019年5月に店舗(住所、電話番号、営業時間など)、メニュー、料金などの一部情報を更新しました。

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