今さら聞けない、大阪名物「551の豚まん」のヒミツ

今さら聞けない、大阪名物「551の豚まん」のヒミツ

2017/12/02

決して大げさでなく、関西人なら誰もが知っているといわれる「551の豚まん」。「聞いたことあるけど食べたことない」という関西圏外のみなさんに、偉大なる551の豚まんの魅力をお伝えします!

Yahoo!ライフマガジン編集部

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関西人にとって、「豚まん」といえば「551」のこと

関西で「551の豚まん」について語る際、味の話はいっさい不要。食べたことがないという人が圧倒的にレアなので、その「もっちりとした生地の食感」「中の具の素朴な味わいとボリューム」、「サイズは大きいのに何個でも食べられ、そのまま昼食などになることもある」などなど、豚まん自体を語る必要がないのだ。

これが「551の豚まん」(2個入340円、4個入680円、6個入1020円、10個入1700円)

そのため、何か話をするとしたら、おなじみのCMフレーズ「(豚まんが)あるとき〜、ないとき〜涙♪」や、街行く人が手に持つ白い紙袋に赤の「551」のマーク、そして「帰りの電車でどこからともなく漂ってくるあの香り」についてとなりがちだ。これらどれもが関西人の「あるある」の定番であるほど、「551の豚まん」を象徴するものがとにかく多い。

そんな関西人なら誰もが知る「551の豚まん」についてもっと詳しく学ぼうと、難波にある本店を訪れた。1日中人通りの多い大阪・戎(えびす)橋筋商店街内にあり、販売カウンターの向こうで豚まんが作られている様子がライブで見えるため、オープン前からすでに人が集まっている様子も毎日の見慣れた光景だ。

戎橋筋商店街にある「551蓬莱 本店」の外観

すべて手包みという、徹底したこだわり

厨房に入るとまず目に入るのが、大きな蒸し器

厨房に入ると、すでに豚まん作りは熱をおびている。難波本店をはじめ、各店舗の厨房で行われているのは、本社にある工場から届いた「生地」の中に「具」を包み、蒸す作業。551の最大のこだわりは、販売する豚まんのすべてを手包みしているということだ。

「レジェンド」と称される職人の杉本千恵子さん

「551蓬莱 本店」の厨房でこの日手包みをしていたのは、社内でも「レジェンド」と称される職人の杉本千恵子さん。40年以上の大ベテランで、1分間に包んだ最高記録は10個、1日に包んだ最高記録は驚きの2000個! 「写真を撮られているから、思いっきりゆっくり包んでますよ」と笑うものの、その正確無比、素早い手さばきに度肝を抜かれる。

たっぷり入った豚肉と玉ねぎこそ、「551の豚まん」の人気たるゆえん

では、店全体、そして全店舗での最高記録はどれくらいなのだろう。営業部営業推進の西本茂基さんに聞くと、「1店舗での1日の最大の販売個数は1万2700個、全58店舗での1日の最大の販売個数は31万4000個」だそう。この途方もない数の豚まんがすべて手包みされてるというのだから驚きである。

次々と手包みされていく「551の豚まん」

出店範囲は「車で150分まで」!

そして、もうひとつのこだわりが販売エリアだ。関西全域に58店舗を構え、どこも人気店であるにもかかわらず、東は滋賀県の草津近鉄店、南は和歌山県の和歌山近鉄店、西に至っては兵庫県の神戸大丸店と、実は販売エリアが狭いということは意外と知られていない。

こちらは「551蓬莱 本店」3階にあるレストラン

理由はこうだ。「本社工場で生地を一括生産し、毎日各店舗に運ぶので、生地の発酵具合を考えた場合に車で150分という距離が限界なんです。味を守るための店舗展開だといえます」。ちなみに、東京をはじめ全国各地で行われる催事に出店する際にも生地の冷凍などをせず、「原材料を持って行って、現地で生地を作る」のだという。

変わらないための努力

1945年に創業し、翌1946年に初めて豚まんが作られてから「約70年間、ほぼ味は変わらない」(西本さん)という「551の豚まん」。「豚まん自体がシンプルな料理であるということと、もともと変わったことをしておらず、家庭の味として提供をはじめたこともありますが、変わらないということがもっとも大事なことです」と続ける。いくら売れようとも効率化せず、職人の手で包み続けるという。

いくら売れようと、この職人が手で包む工程は無くさないという

このように関西人のソウルフードともいえる551の豚まんはいろんなところで引っ張りだこだ。同じ大阪発のセレクトショップ「アーバンリサーチ」は、2017年の20周年を記念して「551 蓬莱 × アーバンリサーチ」のコラボレーションを企画。ロングTシャツとパーカーを発売した。

関西同士のコラボレートで実現したロングTシャツとパーカー

コミカルなフォルムの豚まんから「551」の形をした湯気が立ちのぼるおしゃれなデザインのこのアイテムは、象徴的な赤い箱に詰められて販売されているという。
このように関西人の生活にとけこむ551の豚まんだが、もちろんお味は関西人ならずとも満足すること間違いなし。大阪を訪れた際はちょっとあたりを見回して、赤い看板を探してみては?

取材メモ/大量生産のようでいて、実は徹底した「手包み」にこだわっている「551の豚まん」。取材を通して、変わらない味のスゴさを実感しました。夏場は、同じく関西人にとっての大定番「551のアイスキャンデー」もぜひ。

取材・文・撮影=上地智、構成=Lmaga.jp

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