昭和から学生街として愛されてきた六本松。今も古い喫茶店や古書店が多く残り、文化の香りが漂う。そんな九大跡地に9月26日、「六本松 蔦屋書店」がオープン。ただ本を売るだけではない「ライフスタイル提案型書店」とは?本好きな人もそうでない人も楽しめる、九州初上陸新感覚書店の秘密を探る。
Yahoo!ライフマガジン編集部
「代官山 蔦屋書店」のコンセプトを引き継ぐプレミアムな空間
「本、映画、音楽を通してライフスタイルを提案する」という代官山 蔦屋書店の意志を引き継ぐ六本松 蔦屋書店。「マガジンストリート」には、国内外の最新号から福岡のローカル誌まで多種多彩な雑誌がズラリ。タウン情報からカルチャー、ファッション、ライフスタイルまで情報の宝庫だ。
蔦屋書店にはそんな雑誌の世界を立体的に楽しみ、体感するための工夫がいっぱい。雑誌の他にも書籍からコミックまで約18万冊がそろう。
カフェ席を含め、店内にはイスやソファが約200席。歩き疲れて一息つきたいときや、気になる本をじっくり読みたいときに座ってのんびりくつろげる。
六本松 蔦屋書店はココがスゴイ
1.各分野に精通したコンシェルジュ
2.本と一緒に生活アイテムも買える
3.イベントで文化の地産地消
\紹介するのはこの方/
- 館長の南原尚幸さん
- 館長の南原尚幸さん
- 「食・旅・子育て・アート・ファッション・音楽の6つのジャンルに関する本、音楽・映画、雑貨などを取りそろえ、暮らしを豊かにする提案をしていきます。店内ではコンシェルジュがおすすめの本を案内したり、地元出身アーティストや作家によるイベントも。“GOOD LOCAL”をスローガンに、ここ六本松から九州・福岡の楽しいモノ・コトを発信していきますよ!」
1.各分野に精通したコンシェルジュ
旅の達人・森卓也さんが、旅の提案から、行きたい国や土地の風土、穴場スポットまで、ガイドブックにはないディープな情報を得られる本を教えてくれる。世界2周・120カ国を訪れた森さんとの旅談議も楽しくて、ここに来るだけで旅行のワクワク気分が味わえそうだ。
大名で自身のお店を10年間運営した吉嗣直恭さんによる「吉嗣商店」は、「ちょっと上質な普段使い」を求める大人にぴったりのセレクトショップ。肌触りの良いコットンやデニムのウエアをはじめ、実用的かつおしゃれで値段も手ごろなアイテムがそろう。ギフト選びにもおすすめ。
レンタルコーナーに併設する音楽コーナーは、「毎日がレコード市」と銘打って懐かしいレコードも販売。「ロックからPOPS、ジャズ、演歌まで幅広くそろえています。新しい音楽との出合いをぜひ楽しんでください!」
- 館長の南原尚幸さん
- 館長の南原尚幸さん
- 「コンシェルジュたちは各分野のスペシャリスト。このほかにも、食や子どものコンシェルジュも在籍し、おすすめの本だけでなくさまざまな提案をしてくれますよ。ただ本を探すだけでなく、コンシェルジュとのおしゃべりも楽しんでいただけたらうれしいですね!」
2.本と一緒に生活アイテムも買える
食のコーナーでは、レシピ本や書籍などとともに、薬院の人気ショップ「B・B・B POTTERS(スリービーポッターズ)」がセレクトする器やキッチンツールも販売。すてきなキッチンライフのヒントになりそう。
子どもの遊びや学びを大切にする蔦屋書店だから、キッズエリアも充実。絵本や児童書はもちろん、世界の知育ゲームやパズル、プログラミング養成ゲームなどの購入・レンタルもでき、親子で一緒に遊べる。毎週土曜の午後は体験会も実施中。
- 館長の南原尚幸さん
- 館長の南原尚幸さん
- 「ステーショナリーショップ『ハイタイド』の直営店『CORNERSHOP(コーナーショップ)』やドライフラワー専門店『cot’e jardin(コテ ジャルダン)』といった、地元福岡の人気店も常設しています。衣食住のさまざまなジャンルで、暮らしを楽しくする自分だけの定番=MY STANDARDを見つけてください」
3.イベントで文化の地産地消
店内には6つのイベントスペースを設置。アートコーナーでは作家やアーティストの展示会やトークイベント、食コーナーでは料理教室などを開催。音楽コーナーにはDJブースもある。
ショップの出店やワークショップなどのイベントが2週間ごとに入れ替わる「POPUPSTORE」。どんなショップが登場するのか楽しみだ。
- 館長の南原尚幸さん
- 館長の南原尚幸さん
- 「アーティストや作家が多いのも福岡の土地柄。暮らしにもっと気軽にアートを取り入れる提案もしていきたいですね。地元出身アーティスト・内田洋一郎さんが手がける店内のタイポグラフィにも注目してください!」
\人気ホットサンド専門店が九州初上陸!/
アパレルブランド「SON OF THE CHEESE(サノバチーズ)」のディレクター・山本カイト氏が手がけるホットサンドの専門店「BUY ME STAND」が福岡に初上陸。全メニューにチーズが入ったボリューム満点のサンドイッチにカラフルな店内、イケメンスタッフと、どこをとってもインスタ映えすること間違いナシだ。
一番人気のアップルチークス(1200円)。豚バラ肉と玉ネギ、それにシャキシャキのリンゴという意外な組み合わせながら、これが絶品! ほど良い酸味のコールスローもベストマッチ。
<BUY ME STAND>
営業時間/8:00~23:00
- 館長の南原尚幸さん
- 館長の南原尚幸さん
- 「日本でも数少ない360度のラウンド型カウンターのスターバックスコーヒーや、生こうじ入りのスムージー&スープの店『Maazel Maazel(マーゼルマーゼル)』もご利用いただけます。コーヒーやドリンクを飲みながらゆっくり本を読んでください」
※「BUY ME STAND」は購入前の本の持ち込みは不可。
取材メモ/「書店づくりはまちづくり。六本松を“住みたいまちNO.1”にしたい」と熱く語ってくださった南原館長の言葉が印象的でした。本だけでなくさまざまなモノ・コト・人に出会えて五感を刺激される空間は、まさにリアル書店ならでは。ここに来れば何かが見つかる、楽しいコトに出会える。そんな魅力的なスポットがまた一つ福岡に増えました!
構成=シーアール、取材・文=神原里佳、撮影=高尾正秀