犬養裕美子のお墨付き!女性に人気の早稲田「焼鳥 はちまん」

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11月の連載記事まとめ

2017/11/29

犬養裕美子のお墨付き!女性に人気の早稲田「焼鳥 はちまん」

“アナログレストラン”はレストランジャーナリスト犬養裕美子が選ぶ「いい店」。作り手がその場できちんと料理をしていること。小さくても居心地のいい空間とサービス、かつ良心的な値段。つまり人の手、手間をかけた「アナログ」で「アナ場」な店。第39回は早稲田「焼鳥 はちまん」

Yahoo!ライフマガジン編集部

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女性客の支持が高い理由は?

早稲田通りとグランド通りの交差点にある「焼鳥 はちまん」。ビルの地下にあり、入り口も小さいので見逃しそうだが、この界隈(かいわい)では評判の人気店だ。

ある日の19時、予約を入れて伺ったらカウンターもテーブル席も満席。なんと8割ほどが女性客だった!

早い時間は必ず予約を。カウンターもテーブルもすぐに埋まってしまう

学生街の店だから学生や先生なのかと思ったら、わざわざ仕事帰りに足を延ばして通う常連客だという。「うち、女性のお客さん多いんですよ。平均するとざっと6割くらいは女性です」というご主人・安井章人さん。そのすてきな人柄が満席の理由の一つであることは間違いないが、彼女たちの食べっぷり、飲みっぷりのいいところを見ると、もっと深い理由があるのではと、考えてしまった。

店主の安井章人さん

そして、焼鳥を食べてみて納得がいった。ていねいにきっちりと串を打ち、肉によって塩かタレか味を決め、備長炭で香り高く焼く。その王道の味わいは、1本ずつ完結している。1本ずつの串の存在感が伝わってくる。
「一串50~60gは昔から変わっていません」と安井さん。そして1本210円~という値段も変わっていない。

ていねいな手さばきで、1本1本焼き上げていく
焼きあがった串は、1本ずつ、この赤いおわんですぐに運ばれる
おまかせコ-ス1890円から。左より、アスパラ巻、うずら、だんご、白レバー、ねぎま。ほかに、しそ巻、やさい巻、ささみ、手羽先、スープがつく

おすすめ9串と鶏スープで1890円のコースをオーダーして、食べ進んだ途中でハタと気づいた。あ~、これを全部食べると、他の一品料理や、黒板に書かれている季節料理が注文できない! 

黒板にはその日のおすすめが並ぶ。えび芋の含め揚げ、金時草のお浸しなど旬の野菜料理があるのも女性に人気の理由

常連の女性たちは、最初は鳥刺しの3種盛り、それから白肝のムースを味わって、メインディッシュの焼き鳥を4~5本。最後にそぼろご飯をペロリと食べて、ご機嫌で帰っていく。

鳥刺し3種盛り1050円。手前から、だきみ、昆布締め、ささみ。新鮮だからこそ味わえる鳥刺し。低カロリーなのもうれしい
白肝のムース580円。濃厚な白肝を赤ワイン、セロリを漬け込み、一晩おいてからムース状にして、ぶどうとナッツ、キュウリを添えて。パン、クラッカーにのせて味わってほしい
そぼろごはん(小)480円。あまじょっぱいそぼろご飯は、どこか懐かしい味がする

その日の気分や体調で、自分で量や内容を「組み立てられる」のが焼鳥屋の長所だ。さらに「焼鳥 はちまん」には、焼鳥だけでなく、前菜や、ご飯もの、最後にプリンまで用意されていて、女性に人気なのもよくわかる。

オープンして23年、こだわりはあっても自由度が高い

店主の安井さんは現在46歳。背が高く、なかなか男前。焼き台の前で塩を振り、焼きに集中している姿が絵になる。「23歳で独立して、今年で23年目なんです」。

焼きに集中する安井さん。焼きながら店全体にもしっかりと目を配り、注文にもすぐ応じてくれる
初代、二代目までは穴八幡神社の前で団子屋を営む。安井さんは五代目。平7年にオープンした

実は実家は上にある「八幡鮨」。「もともとは、すぐそばの『穴八幡(あなはちまん)神社』の門前に明治元年にオープンした団子屋だったんです。この場所にビルを建てる時、すし屋は兄が継ぐので、私は自分の好きな焼鳥屋をやろうと決めて、今の形になりました」と安井さんは語る。

月見つくね270円。細挽きつくねに、奥久慈の卵の黄身。卵をからめていただくと濃厚なソースのよう

本格的な焼鳥屋を目指し、調理師学校を卒業後、駒込の焼鳥屋で修行をはじめ、一羽を丸ごとさばける仕事を覚えるために新橋「鳥繁」で3年修行後、24歳で独立する。あとは自分なりに工夫をしながらスタイルを作ってきた。

今、お気に入りの素材は滋賀県の淡海(たんかい)地鶏。“くどくない脂と、適度な歯ごたえ”が特徴で、噛(か)みしめるほどにうまみが広がる。日本酒に関しても「今は焼鳥に合う日本酒を常時30種ほどそろえています」。

淡海地鶏の串焼き370円。脂に癖がなく“毎日でも食べられる”。それでいて味わいが深いのも、特別な銘柄鶏
日本酒は種類を誇るのではなく、冷酒と燗酒(かんざけ)と温度でも選べるように用意している
右から「長珍」純米・無濾過・阿波山田65使用、生酒。850円。「十旭日」純米吟醸原酒・改良雄町60、850円。「秋鹿 へのへのもへじ」生元 無濾過生原酒、1050円

それぞれにこだわりがあるが、チョイスはあくまでお客の好みに合わせる。焼鳥も高級化が流行で、おまかせコース1本のみで、お酒はペアリングで料理に合わせてという店が増える中、単純に焼き鳥を楽しめる「本来の焼鳥屋」は逆に珍しくなっている。このスタイルをぜひ、次世代にも引き継いでほしい。

右から、7年目の鈴木裕介さん、安井さん、3年目の石橋浩之さんはフレンチの経験もある。2年目の田中知也さん。チームワークは抜群!
Yahoo!ロコ焼鳥はちまん
住所
東京都新宿区西早稲田3-1-1 八幡鮨 B1F

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アクセス
早稲田(都電荒川線)駅[出口]から徒歩約5分
早稲田(東京メトロ)駅[3b]から徒歩約6分
面影橋駅[出口]から徒歩約7分
電話
03-3203-2880
営業時間
月~金、祝前日: 17:30~23:00土: 17:30~22:30祝日: 17:30~22:00
定休日
口コミ・写真など

※この施設の情報はYahoo!ロコから提供されています。

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Yahoo!ライフマガジン編集部

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